ユニコーンツアー2016 「第三パラダイス」
2016年12月9日(金) 東京国際フォーラム ホールA
TEXT:兵庫慎司
PHOTO:三浦憲治(ライトサム)
9月3日府中の森芸術劇場どりーむホールを皮切りに、3ヵ月以上にわたって行われてきた、ユニコーンのニュー・アルバム『ゅ 13-14』のリリース・ツアー『ユニコーンツアー2016 「第三パラダイス」』が、12月9日(金)東京国際フォーラムホールAの公演で、セミファイナルを迎えた。これは追加公演で、残すは翌週末の12月17日・18日の沖縄コンベンション劇場2デイズのみとなる。(ツアー開始直前に行ったインタビューはこちら)
赤の揃いのツナギで5人が登場、1曲目「サンバdeトゥナイト」の間奏にさしかかると頭部に装着した“吹き戻し”を一斉に吹き、四方八方にリボンが伸びる──というこのツアー恒例の光景でライブがスタート。再結成前の曲は、4曲目の「与える男」と本編ラス前の「大迷惑」の2曲、そのほかは2009年の再始動以降の曲。『ゅ 13-14』収録曲もほぼすべて披露されていく。
3曲目「頼みたいぜ」が終わったところで奥田民生、「はいこんばんは、ユニコーンです、どうもー」と最初のMCに入る。「追加公演まで来て、残りわずかですけど。あともう少しですよ。よかったよ、ひとりも欠けることなくね……まあ、今日途中で誰か減るかもしれないけど(笑)。身体と相談しながらギリでがんばります」と、超満員のオーディエンスを笑わせる。
『ゅ 13-14』は、1曲目から5曲目まですべて歌っている人が違う曲順だった。それと同じ並びではないが、ここからは歌う曲数が少ない3人(つまり奥田民生とABEDON以外)がボーカルをとるコーナー。手島いさむがギターを置いてハンドマイクになり、ステージ狭しと動き回りながら歌う「オーレオーレパラダイス」、ドラムを奥田民生にまかせた川西幸一が、この曲の元ネタになった某アーティストのコスプレ姿で歌う「僕等の旅路」、ベースをギターに持ち替えてEBIが聴かせるシリアスなトーンの「道」と「CRY」、以上4曲がプレイされた。
ABEDONの「第三京浜」、奥田民生の「ハイになってハイハイ」、そしてちょっとMCを挟み「ではそろそろユニコーンの曲を」という前置きから(この日、なぜかこの紹介を気に入ったようで何度かくり返していました)、ニュー・アルバムのリード曲「エコー」へ。
ずっしりとした感動が広がったあとは、「BLACKTIGER」「TEPPAN KING」「Boys & Girls」とライブ・アンセム連打。「TEPPAN KING」と「Boys & Girls」ではフロアいっぱいにチェッカーフラッグが振られる。
「それでは聴いてくれ、次の曲、大迷惑!」というABEDONの雄叫びで始まった「大迷惑」で、ライブはピークに。ハンドマイクで歌う奥田民生に続いてテッシー&EBIもフロントに出て、オーディエンスをあおる。続く「風と太陽」で、心地よく、感動的に、かつちょっとセンチに本編がしめくくられた。
アンコール、そしてお楽しみのパフォーマンスコーナー