明透、憧れの豊洲PITで2nd ONE-MAN LIVE「BIRTH」開催!デビュー4周年、ファンと音楽で繋がる絆を実感する

ライブレポート | 2025.09.16 18:00

【明透 4th ANNIVERSARY】2nd ONE-MAN LIVE「BIRTH」
2025年8月30日(土)豊洲PIT

明透のアーティスト活動4周年を祝し、豊洲PITにて開催された2nd ONE-MAN LIVE「BIRTH」。この4年間、彼女は様々な変化のなかにあった。2021年8月にデビューし、2022年には2人組ユニットAlbemuthを結成。2023〜24年にかけては明透としての1stアルバム『ASU』だけでなく、Albemuthの1stアルバム『ADAM』『eve』もリリースされた。

2024年4月のAlbemuthの1stワンマンライブにてユニット活動は終了するものの、明透はその後もコンスタントにオリジナル曲を発表し、2024年12月には明透として初のワンマンライブを行い、今年3月には2ndフルアルバム『ray of hope』をリリース。4月には、新バーチャルシンガー・琶舞とともにそれぞれの音楽で「愛」をテーマに新たな物語を描いていくことを発表した。怒涛の4年間で明透が歩みを進めてこれたのは、彼女が希望を胸に抱き続けていたからだろう。それを立証する晴れ晴れとした熱演だった。

オープニングムービーの後に、ギター、ベース、ドラム、キーボードの4人編成のバンドメンバーの演奏に乗せて「リンカーネイション」で丁寧にライブをスタートさせる。そこからバンドメンバーのインタールードに乗せ、明透が手を高く上げてクラップをすると「HEAVEN IS GONE」へ。音に合わせて声色を変え、身体をダイナミックかつしなやかに動かしながら歌唱する様子は艶やかで凛としており、視覚と聴覚の両極から観客を引き込む。これだけ滑らかな動きを実現するモーションキャプチャとリアルタイムレンダリングを持ち合わせているKAMITSUBAKI STUDIOの技術にもあらためて恐れ入った。

「今日は来てくれてありがとう!最後まで楽しもうね!」とテンション高く笑顔で呼び掛けた「Shiny」では軽やかなボーカルとパフォーマンスで楽曲を彩り、「モノローグ」でも「最高の思い出を一緒に作ろうね」と呼び掛け、繊細に情感を表現するボーカルワークや、ターンを入れたりステージを上手から下手までフルに使うなど、自身が持ちうる強みを存分に発揮する。鮮やかかつ大胆に楽曲を纏いながら楽曲をドライブする様子は非常に輝かしい。

ラップ風のアプローチも光る1stオリジナル曲のR&Bナンバー「スロウリー」で会場を大きく沸かし、5曲を続けざまに披露した明透は現地に集まってくれた観客に感謝をしながら「みんな元気だね!いぇーい!」とフロアの熱気に顔をほころばせる。さらにはリアルタイム配信のコメントを読み上げ「わたし読んでるからね。ふざけたことばっかり言ってたら許さないからね」と会場を笑わせた。この天真爛漫なキャラクターも、彼女が愛される理由のひとつである。

「インパーフェクト」「ピアス」と洗練されたポップスをキュートでパワフルなボーカルで届けると、テーマカラーをモチーフにした「オレンジ」はイントロからフロアの大歓声が起き、それに後押しされるように堂々とした佇まいでのびのびと歌い上げた。「illumina」のアッパーなサウンドでさらに会場を煽ると、その勢いのまま「次はお呼びしているゲストと一緒に歌いたいと思います。みんなこの曲わかるよね?」と呼び掛けて、明透の横に琶舞が登場。ふたりで琶舞のデビュー曲「Symbiotic Dominion」を歌唱した。「光」を表す明透と、「闇」を表す琶舞。両極端な者同士だが、明透は琶舞の持つ深みをさらに増幅させるように柔らかな歌唱を響かせる。光があるから闇が生まれ、闇があるから光が輝けることを象徴するような初の現地共演は会場を高揚させ、明透がひざまずいて琶舞と向き合うシーンには大きな歓声が沸いた。

琶舞の3Dモデル初お披露目について明透は「琶舞ちゃんが今日動いてくれるのがほんとに楽しみで。見て!この髪の毛のトゥルトゥル!」と一緒にライブステージに立ち、歌唱パフォーマンスができたことへの感慨を語る。初々しい琶舞を引っ張る様子は先輩というよりはお姉さん的な優しさと牽引力を感じさせ、それに安心してついていく琶舞はまるで妹のようで微笑ましい。その後は明透のシティポップナンバー「ライトイヤーズ」をふたりで歌唱し、都会の夜のドライブのムードで包み込む。琶舞の去り際には明透が激しく投げキスをし、記念すべき初共演を締めくくった。

琶舞が去った後、明透はスツールに腰掛けて「Dazzling」をアカペラで歌い始め、ここから3曲アコースティックステージを届けた。彼女がアコースティックアレンジを披露するのは、2024年の無料配信ライブ「Candle Light LIVE」ぶりだ。切なさ溢れる歌で引き込むと、「アンメルト・アンブレラ」は多彩な歌声やラップで心地よさを生み出し、ピアノバラードアレンジの「ソラゴト」は誠実に楽曲と向き合い、夜空に瞬く星のような純粋な輝きをもたらす。彼女の歌声をじっくりと味わえるセクションだった。

水分補給を兼ねて観客とともに乾杯した明透はスツールでの歌唱パフォーマンスについて「わたしって座っててもめっちゃ動くんですね」「バンドメンバーの音に耳をすまして歌えるのってマジで好きかも!」とはにかむ。さらにはバンドメンバーに話を振り、和気あいあいとしたテンポのいい会話のラリーで会場を盛り上げ、その空気を音楽に昇華するように「ブルーナイトダーリン」「0g」「Spiral」と心地好いビートが効いた楽曲をたたみ掛けた。そして明透が「この先もたくさんの思い出とともに活動ができるように、一歩一歩何も踏み外さないように、一瞬一瞬のなかにわたしらしく、全身全霊を込めて進んでいきたい」と決意を口にすると、会場からは大きな歓声と拍手が巻き起こる。「ラストはこの曲で華やかにいきますか」と言い、「Link」で高揚感とロマンチシズムに溢れる本編ラストを作り上げた。

「Aster」で壮大にアンコールをスタートさせ、明透が挨拶をした後に、急遽バンドメンバーが「Happy Birthday to You」を奏でる。明透というアーティストが誕生して4年を記念したサプライズだった。サポートメンバーと観客の合唱に包まれた明透は「やだー!うれしい!ありがとう、どうしよう!もぞもぞしちゃう!」と独特の言い方で喜びを表現し、“BIRTH”というライブタイトルには明透が誕生した日、明透の音楽が生まれた日、明透とファンのつながりがうまれた日という意味が込められている旨を明かす。「同じ空間で話したり笑ったりしながら歌を囲める時間が、わたしにとって本当に大切なつながりの場です」「つながりという言葉がすごく好きです。じっと見つめて抱きしめるように、大切にしたいなって思うことでつながりは生まれて、どんどん強く太くなっていく。この先どんどん太くなっていくみんなとのつながりを思いながら、一瞬一瞬を噛み締めながら歌いました」と話し、本編ラストに披露した「Link」がその思いから生まれた曲であると続けた。

「終わる気はないです。これからどんどん進んでいきます。こんな素晴らしい、掛け替えのないつながりを太くしながら進んでいきます。あたたかな居場所として在り続けるために、最後願いを込めて歌います」と告げ、あらためて最高の誕生日を送れたことへの感謝を告げると、最後に9月3日リリースの新曲「HOME」を初披露した。琴線に触れるメロディ、ホーンセクションを用いた晴れやかなサウンドデザインは、これからの彼女の歩む道を明るく照らすだけでなく、彼女の音楽がファンと彼女にとって今後もいつでも帰って来られる居心地のいい場所であることを約束するようであった。

明透は11月2日にKanadevia Hall(TOKYO DOME CITY HALL)にて開催される「KAMITSUBAKI WARS 2025 神椿後楽園戦線 IN Kanadevia Hall」の初日となる 「KAMITSUBAKI FES ’25」への出演が決定している。この2ndワンマンのステージを観て、彼女がKAMITSUBAKI STUDIOの所属アーティストが多数集まる巨大イベントでも堂々とパフォーマンスをすることを確信した。4年という歳月で様々な経験を重ね、伸び盛りの彼女は、今後もさらに眩しいばかりの光を纏いながら音楽を表現していくだろう。

SET LIST

01.リンカーネイション
02. HEAVEN IS GONE
03. Shiny
04. モノローグ
05. スロウリー
06. インパーフェクト
07. ピアス
08. オレンジ
09. illumina
10. Symbiotic Dominion (with 琶舞)
11. ライトイヤーズ (with 琶舞)
12. Dazzling (Acoustic)
13. アンメルト・アンブレラ (Acoustic)
14. ソラゴト (Acoustic)
15. ブルーナイトダーリン
16. 0g
17. Spiral
18. Link

ENCORE
01. Aster
02. HOME

■アーカイブ配信
【明透 4th ANNIVERSARY】あすナー's meeting 「さまーすくーる ASCHOOL!」& 2nd ONE-MAN LIVE「BIRTH」
2025年8月30日(土)豊洲PIT

配信期間:2025年10月6日(月)23:59まで

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