【SKULLSHIT 20th ANNIVERSARY 骸骨祭り】2016年12月3日(土)4日(日)幕張メッセ国際展示場
12/4[SUN]
総括レポ
12月4日(日)千葉・幕張メッセ国際展示場にて、『SKULL SHIT20th ANNIVERSARY 骸骨祭り』2日目が開催された。音楽、お笑い、プロレス、アイドルなど、超豪華ラインナップが集結したこの祭り。二日間の大トリに大抜擢されたTHE冠が、SKULLSHIT 20周年を記念した祭りを賑やかに華々しく締めくくった。
午前11時。BLACK STAGEには昨日同様、SKULLSHITの代表である大滝氏がブランドや音楽イベントの歴史、そして『骸骨祭り』への覚悟を語った映像が流れる。映像後半には、「冠さんに一日店長やプロレスをやらせて追い込むうちに、彼こそSKULLSHITだと思った」とTHE冠を大トリに抜擢した理由と期待が語られ、冠徹弥も「気持ちに答えたい」と、その意気込みを語る。
映像が終わり、会場に冠への期待を込めた拍手が起きたその時、リングアナの呼び込みで、テーマソング「クラッシュ」に乗せてステージに登場したのは蝶野正洋! 「ガッデム! アイム・チョーノ!」と突如現れた黒のカリスマに歓声が上がる中、「今日は誰が主役か、分かるか!?」と蝶野がオーディエンスに尋ね、冠をステージに呼び込む。高音シャウトを響かせて勇ましく登場した冠だったが、昨日のプロレスで負傷しており、首にはコルセットを巻いている。そんな冠を「今日もプロレスやるの? 無理じゃねぇか、大丈夫か?」と心配する蝶野。「これはみんなで応援してやらなきゃいけないな」と、蝶野自らがオーディエンスを先導して、冠コールでエールを送る。最後は「SKULLSHIT 20th ANNIVERSARY 骸骨祭り!」「ガッデム!」と会場中が声を合わせ、『骸骨祭り』2日目が開幕した。
BLACK STAGEのトップバッターは、RADIO FISH。フロアを埋めるオーディエンスを集め、藤森の高速ラップや息の合ったダンスで魅せた「NKT34」では、中田コールで会場をひとつにする。「今、幕張メッセで歌ってることも含めて、信じられない年になりました」と今年を振り返ると、「PERFECT HUMAN」で圧倒的な盛り上がりを生んでステージを終えた。
RED STAGEのトップバッターはMy Hair is Bad。「20年も続くカッコいいブランドのカッコいいイベントに呼んでもらって嬉しいです」と感謝の気持ちを語ると、「俺らももっとカッコ良くなりてぇ!」と吠えた椎木(Vo’&Gt)。会場を埋めるオーディエンスを前に、情念にも近い、熱い想いを込めた渾身の歌と演奏を届けた。
WRESTLING STAGEでは、主催者推薦枠の双子ボーカルデュオ・健太康太が熱唱。5年前に大滝氏と知り合った際、「20周年で大きなイベントをやるから。お前らも前に進めてたら、必ず声をかける」と言われ、その約束を叶えることが出来た」と嬉しそうに語り、前向きなメッセージを込めた美しいハーモニーを聴かせる。
WHITE STAGEでは、The Winking Owlが熱演中。フレッシュで勢いあるサウンドに、始めて見るであろう人も足を止めてステップを踏んでいる。こうした新しい出会いもフェスの醍醐味だが、『骸骨祭り』はいわゆる人気者ばかりを集めたショーケース的なフェスと違って、これまで積み重ねてきたSKULLSHITの音楽イベントの色や大滝氏の感覚から厳選された出演者ばかりだ。
リングロープが設置されたプロレスリングでは、昨日に引き続いて曙、豊田真奈美、丸藤正道など、有名レスラーが熱戦を繰り広げる中、第4試合にはレイザーラモンRGが登場。たくさんのレスラーに対戦を本気で断られ、この期に及んで対戦相手が決まっていないRG。リングイン前の映像で「蝶野と試合させろ」と言っていたRGが、「蝶野! 今日いることは分かってるんだぞ、逃げんな!」とリング上から挑発すると、会場にテーマソングが流れて、蝶野がリング上に登場! 「テメェ何様だと思ってんだ! 俺は素人がリングに上がるのが一番嫌いなんだよ!!」と本気で怒る蝶野に、ビビりながらも、「蝶野あるある」を歌い上げ、勇敢に立ち向かうRG。すると蝶野が「昨日の試合でアバラ折ってんだろ? それでもこうやってリングに上がってきたことは褒めてやるよ」とRGを認め、観客に拍手を求める。試合はしていないが、全員を納得させてくれた蝶野にも改めて拍手と歓声が起きていた。
そしてプロレスのメインイベントは今日の主役である冠が、因縁の相手であるTARUに挑む6人タッグマッチ。大谷晋二郎、田中将人と共に、首にコルセットを巻いたまま入場してきた冠は、試合開始早々にTARUに掴まり、コルセットを捨てられると、そのまま場外乱闘に突入。凶器攻撃や3人がかりのリンチに近い攻撃を受けてボロボロになった冠は、必殺技のヒップドロップを駆使して必死で戦い、最後は奪い取った凶器のフォークギターをTARUの頭に叩きつけて、トップロープからのフライングボディプレスを決めて勝利! 冠コールが鳴り止まず、いつまでも興奮状態が続く客席。大谷や田中にも「お前はZERO1(プロレス団体)の仲間だ」と認められると、冠の音頭で締めの台詞である「3、2、1、ゼロワン!」の掛け声を合わせる。大谷がマイクで語った、「音楽もプロレスもお笑いも、どれも一生懸命なんです。一生懸命な姿を見せて、お客さんに元気を与えるんです!」という言葉通り、冠が死ぬ気で闘う姿は見るものに元気と勇気、感動を与えてくれた。
THE BACK HORN、coldrainといったSKULLSHITと関わりの深いバンドたちが気合い十分のステージで20周年を祝福したり、「ただ出るだけじゃなくて、しっかり爪痕を残したい」と語ってた04 Limited Sazabysや、「高校生の頃、熊本でELLEGARDENを見に言った時にSKULLSHITとのコラボTシャツを買って、イベントにもずっと出たいと思ってた」と語ってたBLUE ENCOUNTなど強い想いを持ってステージに臨んだ若手バンドが、それぞれ強烈な個性と熱量を放っていたBLACK STAGE。重厚なビートにヘドバンが波打ったMUCCのステージでは、逹瑯(Vo)が「大滝さんはMUCCが可愛がってる先輩なんで、みんなもよろしくお願いします」と照れながら大滝氏への愛を伝え、「もう一人、可愛がってる先輩を紹介します」と、プロレスの試合を終えたばかりの冠を呼び込む。ボロボロの体で「TONIGHT」の高音シャウトを響かせる冠の姿に再び感動。やはり今日の主役は冠なのか!?
熱闘が繰り広げられていたWRESTLING STAGEでは、まちゃまちゃ、レイザーラモンHGRG、2700らによるお笑いステージが爆笑を生み、WHITE STAGEではGOING UNDER GROUND、RED STAGEではTOTALFATが超満員のオーディエンスを沸かせると、2日間に渡った祭りもいよいよ終盤。
BLACK STAGEでは「今日は優勝する気で来た」とMAH(Vo)が意気込みを語ったSiMが、ラスト「f.a.i.t.h」でメーターを振り切ったパフォーマンスで盛り上がりを生みだし、氣志團は笑いナシのセンチで硬派なステージで見る者の心を掴む。「二人揃って10-FEETの大ファン」と語るクールポコがサプライズ登場し、「男は黙って10-FEET!」と前説を務めた10-FEETが盛り上がり必死のライブ定番曲を次々と叩き込み、「RIVER」、「CHERRY BROSSOM」でフロアを埋め尽すオーディエンスのテンションを最高潮まで上げたところで、いよいよ2日間の大トリを務めるTHE冠の登場だ。
ヘヴィな高速ビートに鋭いメタルギター、そして冠の力強いシャウトで始まったTHE冠のステージ。「曲なんか知らなくても、知ってる感じでやらへん? 音が止まったら「ワー!」いうて勘違いさせて!」と懇願する冠に、言われた通りの歓声で応えるオーディエンス。ステージ上には火柱が立ち、大歓声を浴びながら、メロイックサインを高らかと上げる冠は、大トリに相応しい貫禄! MCでは「俺もSKULLSHITも長く続けてると、こんな夢みたいなことがあるんやな。夢? これ夢やろ!?」と冗談交じりに喜びを語った冠。「明日からまた、小さいライブハウスでコツコツやって。5年後くらいにどデカイ花火を上げるときには、それに相応しいバンドになってます!」と語ると、<何度でも這い上がればいい>と歌う「初志冠徹」を歌いながら涙を見せ、ラストはお祭りソング「担がれた冠」で会場中を巻き込んで、賑やかに騒がしくフィニッシュ。鳴り止まないアンコールに再びステージに登場し、最後に歌ったのは冠のモットーである“闘う魂、貫く心、それがヘビーメタル”を歌った「最後のヘビーメタル」。
閉会の挨拶をした大滝氏が「すごく心配だったけど本当にやってよかった。あと、冠さんがトリで本当に良かった!」と語っていたが、笑って泣いて胸を熱くさせて、最後はみんなが笑顔で終わったTHE冠のライブは、まさにこの2日間を集約しているようだった。
TEXT:フジジュン
PHOTO:RUI HASHIMOTO(SOUND SHOOTER)、HayachiN、KOHEI SUZUKI、SHINGO TAMAI、TAKAHIRO HIGUCHI
SKULLSHIT 20th ANNIVERSARY 骸骨祭り
2016年12月3日(土)4(日) 幕張メッセ国際展示場
9:00 開場 / 11:00 開演(21:30終演予定)
[出演者]
■12月3日(土)
ACIDMAN / 175R / 打首獄門同好会 / X SUGINAMI feat.冠徹弥 / 岡崎体育 / KEYTALK / グッドモーニングアメリカ / SHAKALABBITS / jealkb / 四星球 / ストレイテナー / SUPER BEAVER / dustbox / でんぱ組.inc / Nothing’s Carved In Stone / NoGoD / MAN WITH A MISSION / MEANING / MONOEYES /ヤバイTシャツ屋さん / 夜の本気ダンス / RIZE / lovefilm / RADIOTS (※50音順)
お笑い:
レイザーラモンHGRG / ライス / けんじる / サンシャイン池崎 / スベリー・マーキュリー / ニブンノゴ! (順不同)
オーディション合格組:
オメでたい頭でなにより / notall / スルースキルズ (順不同)
DJ:
YB4(やべきょうすけ) / ナカツガワショータ/ Boo / リアル赤ちゃんマンfeat.高田メタル(MEANING) / elsa(jealkb) / BOBU(どりあんず平井) / カラテカ入江&デッカチャン (順不同)
■12月4日(日)
Amelie / 氣志團 / GOOD4NOTHING / GOING UNDER GROUND / coldrain / Silent Siren / The Winking Owl / THE ORAL CIGARETTES / THE冠 / THE BACK HORN / The BONEZ / SECRET 7 LINE / SiM / SHADOWS / JAWEYE /10-FEET / TOTALFAT / NOISEMAKER / BLUE ENCOUNT / 04 Limited Sazabys / My Hair is Bad / MAGIC OF LiFE / MUCC / MERRY / 山嵐 / RADIO FISH (※50音順)
出演:蝶野正洋
お笑い:
レイザーラモンHGRG / COWCOW/ 2700 / けんじる / スベリー・マーキュリー / どりあんず / まちゃまちゃ (順不同)
オーディション合格組:
キラキラゲリラ / 健太康太(主催者推薦枠)
DJ:
YB4(やべきょうすけ) / U-ichi(SKULLSHIT HARDLINER) / 髙橋コースケ(JAWEYE) / 団長(NoGoD) / BOBU(どりあんず平井) / Masaaki Yaguchi(MUCC ミヤ) (順不同)
※12月4日(日)出演予定の東京ダイナマイトは出演キャンセルとなりました。
上記出演キャンセルによるチケットの払い戻しはいたしません。ご了承くださいませ。
■協力プロレス団体
PRO-WRESTLING ZERO1、PRO-WRESTLING NOAH、SEAdLINNNG、ワールド女子プロレスディアナ、大日本プロレス、王道、プロレスリングWAVE、OSAKA女子、ブードゥー・マーダーズ (順不同)
■プロレス対戦カード
・12月3日(土)
○第一試合○
井上京子(ワールド女子プロレスディアナ)&高橋奈七永(SEAdLINNNG)VS 世志琥(SEAdLINNNG)&Sareee(ワールド女子プロレスディアナ)
○第二試合○
田中将斗(ZERO1)&小幡優作(ZERO1)VS 大谷晋二郎(ZERO1)&日高郁人(ZERO1)
○第三試合○
レイザーラモンRG &スカルタイガー VS 冠徹弥&曙(王道)
○第四試合○
岡林裕二(大日本プロレス)&関本大介(大日本プロレス) VS 佐藤耕平(ZERO1)&ハートリー・ジャクソン(ZERO1)
・12月4日(日)
○第一試合○
曙(王道)&佐藤耕平(ZERO1)VS ハートリー・ジャクソン(ZERO1)、ブッファ(ZERO1)
○第二試合○
豊田真奈美&高橋奈七永(SEAdLINNNG)&世志琥(SEAdLINNNG)VS 堀田祐美子&浜田文子(プロレスリングWAVE)&山下りな(OSAKA女子)
○第三試合○
丸藤正道(プロレスリングノア)&清宮海斗(プロレスリングノア)VS マサ北宮(プロレスリングノア)・熊野準(プロレスリングノア)
○第四試合○
レイザーラモン RG VS 未定
○第五試合○
大谷晋二郎(ZERO1)&田中将斗(ZERO1)&冠徹弥 VS 菅原拓也(ZERO1)&神風(ZERO1)&TARU(ブードゥー・マーダーズ)
※全て30分1本勝負
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