インタビュー/東條祥恵
次世代をリードするアニソンシンガーとして、いま注目を集めているRayが新曲「♡km/h」(ハートキロメートルパーアワー)を発売する。その表題曲となる「♡km/h」は、現在放送中の人気TVアニメ『ろんぐらいだぁす!』のオープニング主題歌に抜擢されたナンバーだ。この勢いのまま、2017年2月19日には東京・昭和女子大学人見記念講堂にてRayデビュー5周年記念ワンマン<RAYVE2017〜5th Anniversary〜>を開催する彼女に新曲のこと、5周年ライブに関して話を訊いた。
──新曲はアニメ『ろんぐらいだぁす!』の自転車に乗ってるときの爽快感。それを感じさせるような明るいアッパーチューンでした。Rayさんはどんな風にアニメに寄り添いながらこの曲の歌唱に取り組んだんですか?
レコーディングは『ろんぐらいだぁす!』のマンガを思い浮かべながら歌いました。自転車に乗るときの楽しさだったり、(主人公の倉田)亜美ちゃんに羽が生えた瞬間を思い浮かべたり。この曲の2コーラス目にはちょっと切ない部分があるんですけど。そこは亜美ちゃんが挫折したシーン。途中で自転車から降りてしまってゴールまでたどり着けなかったというストーリーがマンガの中にあったので、それを思い出しながら歌いました。
──相変わらずRayさんならではの細やかな妄想を隅々まで働かせてのこの歌だったんですね(微笑)。
亜美ちゃんのことを妄想しつつ(笑)、でも、歌うときは私がこの歌の主人公になって。私=亜美ちゃんになった気持ちで歌いました。
──でもRayさん、このアニメみたいに自転車乗ったりしないでしょ?
ふふっ(自慢げに)、折りたたみ自転車乗ってますっ!!
──え…ここは話、盛らなくていいですから。
ちょっ、ちょっとぉー(プンスカ!)本当に乗ってるんです。残念ながら(亜美ちゃんが乗る)ポンタくんみたいな赤ではなくシルバーなんですけど。北海道に住んでるときからずっとマウンテンバイクに乗ってたんですよ。
──…(苦笑)。まったくイメージがわきませんけど。
本当だよぉ〜〜(切実)。小学校の頃に初めて乗った自転車からそういうハンドル真っ直ぐのスポーツ系だったんです。私は兄の影響で子供の頃からボーイッシュな性格で、F1とかバイクレースの中継とかをずっと観てたんですよ。実家には車のパーツがたくさんあって、それでお父さんが車を直したりするのを普通に見てたら、自転車を買うなら可愛いものよりカッコいいものがいい。色もピンクみたいな可愛い色よりも赤と黒、黄色と黒みたいなレーシングカラーがよくて。母親に“もっと可愛いのにしようよ”と頼まれるぐらい、カッコイイものがよかったんです。
──それは北海道にいた頃の昔の話ですよね?
待って下さい。まだ続くんです!東京に出てきて初めて買った自転車はママチャリだったんですね。そうしたら、逆にああいうハンドルがすごい怖くて。それまで自転車でカーブするときは車体を傾けるものだと思ってたんですけど、ママチャリはハンドルをちょっと曲げてカーブを曲がるんだとそのとき初めて知りました。それで、いまはハンドルがストレートな折りたたみに変えたんですっ!
──やっと折りたたみが出てきたんですけど。でも、Rayさんちっちゃいから自転車に乗ったら足が地面に…。
(即座に)着くからっ!
──あっ、失礼しました(笑)。子供用?
(即座に)ちがーう!大人用。しかも、わりと値段も高くて、超ちゃんとしたの乗ってるし。ちなみに、そのシルバーの折りたたみは20インチだよぉ。
──なるほど。じゃあこのアニメに描かれている自転車で走る感触というのは。
すごく分かります!!東京でママチャリから折りたたみに変えたときに、切り替えがしっかりしたものにしたんですよ。ママチャリは3段切り替えだったんですけど、そこから急に折りたたみのスポーツタイプに乗り換えたときに“全然違う!”という感覚があったんですね。それは、亜美ちゃんがポンタくんから初めてロードバイクに乗り換えたときの感覚にちょっと近いんじゃないかと感じました。と同時に、私もこの先ロードバイクに乗ることがあったら、さらなる違う世界を感じられるのかなというのを妄想ですけど(微笑)感じながら、原作を読みました。
──『ろんぐらいだぁす!』のタイアップのお話がきたとき「自転車乗っててよかった」と思ったんじゃないですか?
そうなんですよっ!!(超笑顔&さらに声が高くなって)本当は私、ちょっと前からロードバイクにも興味があったんですね。ロードバイクはまだ1回も乗ったことがないので、いつか試乗だけでもしてみたいです。この曲を歌っていくためにも、ロードバイクをひと漕ぎした瞬間に亜美ちゃんが”羽が生えた“と思った感覚を1度は体感してみたいです。その感覚はまだ私は自転車で味わったことがないので。その感覚が分かった上で、サビの”心にはえた翼で“という一節を思いっきり歌う。そういう日がいつかきたらいいなと思ってます。
MVでは8回も衣装チェンジ!