2021年6月20日(日)TSUTAYA O-EAST / TSUTAYA O-WEST / TSUTAYA O-nest / TSUTAYA O-Crest /duo MUSIC EXCHANGE / clubasia / LOFT9 Shibuya / 東間屋 / 7th Floor / 他配信
今年2021年で10周年を迎えた、エレキコミックやついいちろうによる、渋谷の屋内サーキット・フェス『YATSUI FESTIVAL!』。その2デイズの2日目が、6月20日(日)に開催された。
昨年は無観客・配信のみで行われたが、今年は会場数と入場者を絞って有観客での開催、同時にニコ生・YouTube・LINE LIVE等のチャンネルを使って、全ステージを無料配信。
さらにオンライン配信のみのステージも複数あり。東京・幡ヶ谷のウミネコサウンズのフルサトオサムの店「ウミネコカレー」から、アナログフィッシュ下岡晃やヤマジカズヒデ等のライブが配信されたほか、名古屋の太田川駅どんでん広場前に設けられた「名古屋アイドル会場」や、島根NUの「島根会場」などからも、配信が行われた。
フェス開催のため、1000万円を目標に掲げて参加を呼びかけたクラウドファンディングには、この2日目のスタート時点でサポーター数2125人、支援総額1520万7500円が集まった。
今日もオープニングは11:30、O-EAST/ニコ生1のDJやついいちろう。ステージ後方のビジョンに家で観覧するオーディエンスを映しながら、自身の「きみはキョンシー」や「YYY」等をプレイ。ラストは、私のヒット曲と紹介して「トロピカル源氏」をかけるが全然盛り上がらず、現場のオーディエンスとニコ生で観ているファンにダメ出ししながら、何度もやり直す──という、恒例のやり取りを経て、吉川友&ぱいぱいでか美が、やついと共に開会宣言。続いてSENSUALITY(from AKB48)の6人が登場、ライブが始まる。
それより少し前後して、O-Crest/ニコ生3ではヒルネ逃避行、O-nest/mahocast「JUNE ROCK STAGE」ではアラウンドザ天竺、O-WEST/ニコ生2では民謡クルセイダーズの、ライブがスタートした。
O-EAST/ニコ生1に12:55から登場したのは、眉村ちあき。ステージ上には、PC1台と、テレキャスターと、アコースティック・ギターと、マーシャル・アンプのみ。歌いながら縦横無尽に動き回ったり、テレキャスターで爆音を放ったりする、まさに才能が爆発しっぱなしなステージに、ニコ生の画面が絶賛の弾幕で埋まる。客席を見渡し、「民度が高そうなので、撮影OKにします」と宣言してからの「顔面ファラウェイ」では、オーディエンスの熱に感極まったのか、歌いながら涙を流した。
13:15からは、やついいちろうに曲を書いたり、やついいちろうのバックでDJをしたり、毎年このフェスに貢献しているRAM RIDERが、clubasia/YouTubeでライブ。照明・VJとトラック・ボーカルが一体となったパフォーマンスに、フロアは腕を振り挙げて応える。
そして13:30からO-WEST/ニコ生2のステージに上がったのは、佐藤千亜妃。キーボードの宗本康兵とふたりでのステージで、「You Make Me Happy」「Summer Gate」はハンドマイクで、「大キライ」、次のアルバムに入るという新曲「橙ラプソディー」、「Bedtime Eyes」はアコースティック・ギターを弾きながらパフォーマンス。最後はピアノと歌で「空から落ちる星のように」、そして6月17日(木)に最終回が放送されたばかりのドラマ『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)の主題歌「カタワレ」を聴かせ、大きな拍手を浴びた。
その5分後にスタートした、O-EAST/ニコ生1の「お笑いコーナー」には、ウエストランド、オジンオズボーン、わらふぢなるお、キュウが登場。当フェスには以前から出演していて、最近テレビでもよく観られるようになった彼らのネタに、オーディエンスは大いに湧く。
7th Floor/ニコ生4では13:00から、オンラインのみで恒例企画「やついフェスキャンペーンガール最終審査」。今年「お笑いコーナー」のMC等で出演している奥森皐月は、その2019年のグランプリで、同じく昨日も今日も出演しているれいちもは2020年のグランプリである。やついいちろう・曽我部恵一・吉田豪・しまおまほが、リモートでパフォーマンスするファイナリスト10名の審査を行った。
13:55からduo MUSIC EXCHANGE/LINE LIVEではナナランドのライブ。7人の熱演に応えてフロアのあちこちでサイリウムが振られる。
14:25からのclubasia/YouTubeは奇妙礼太郎。昨日はバンドで出演、今日はひとりで弾き語り。昨日も披露した「エロい関係」や、6月9日にリリースされたばかりのニューアルバム『ハミングバード』からの「思い出の店」や「アスファルト」などで、オーディエンスを魅了した。
14:30、O-EAST/ニコ生1ではニガミ17才がスタート。「おいしい水」や「ねこ子」、「こいつらあいてる」などで、フロアを揺らし続ける。MCで岩下優介、「いいですね、芸人さんもたくさん出てらっしゃって。こんなフェスあんまりないですから。さっきの観ました? ほぼK-PROですね。変なフェス!」と、称賛する。
O-EAST/ニコ生1は、15:50からのエレ片劇団(昨年は『鬼滅の刃』全巻を10分に、今年は『呪術廻戦』全巻を7分に、やついいちろうがまとめたコント。今立進&片桐仁&作家やマネージャー等のエレ片スタッフたち7名が演じる)を経て、16:20から『やついフェス歌合戦』。
司会はやついいちろうと堂島孝平、審査員は昨日はいとうせいこうとしまおまほに、今日はマキタスポーツも加わる。バック・バンドはCalmera。
昨日は神取忍・テツandトモ・大槻ケンヂ・松本伊代が出場、神取忍がMVPに輝いた。
2日目は、まずASH&D(ギース高佐、阿佐ヶ谷姉妹木村美穂、ラブレターズ溜口&塚本)。全員大竹まことの幼少期の写真Tシャツを着用)が、高佐のハープを中心に「情熱大陸」を披露。銀座発のアイドルプロジェクト、AMOUR BEATは、コモリタミノルが提供したオリジナル曲「銀座ナイトサファリ」を歌い踊る。
昨年の1日目のMVP、眉村ちあきは、リクルートスーツで登場、曲は、レディー・ガガの「Born This Way」。曰く「去年武道館でライブしたんですけど、それより緊張してます」とのことだったが、曲が始まると豹変、圧倒的な歌唱を聴かせ、オーディエンスも視聴者も審査員たちも絶賛の嵐。
最後は、昨年2日目のMVP=スピードワゴン小沢一敬。広瀬香美「ロマンスの神様」を歌いだすや否や、あまりの歌えてなさにやつい&堂島にストップをかけられる→やり直す、というくだりを三回くり返し、画面のコメントでつっこまれ放題つっこまれ、O-EASTを爆笑の渦に陥れた。
ライトガールズ(やつい+Sundayカミデ)+Calmera+堂島孝平で、このフェスの新しいテーマ曲「FESTA!!!」を歌った後、審査結果発表。MVPに選ばれたのは眉村ちあき、という、誰が見ても順当な結果に終わった。
O-WEST/ニコ生2でSCOOBIE DO、O-Crest/ニコ生3で玉名ラーメン、duo MUSIC EXCHANGE/LINE LIVEでリルネードがライブを終えるのと前後して、O-EAST/ニコ生1で『キングオブコント決勝への道』、昨日に続き、後編がスタート。
TBSラジオ『エレ片のケツビ!』で行っている、片桐仁がラーメンズに替わる新コンビを組んで『キングオブコント』出場を目指す企画である。10組のコンビを番組内で結成、前日とこの日で5組ずつ2分ネタを披露していく、というもの。
この日は、BOOMERとのトリオ=ブーメラン、俳優・春山優とのヤマタノオロチ、ユウキロックとのこなおとし、ツクロークン・越田Youとのトリオ=片桐クン、ぽんぽこ高木ひとみ○とのじん○、以上の5組がネタをやった。
BOOMERの浅草感、ユウキロックの安定感、高木ひとみ○のキャラ立ちのよさなど、この日も参加者を湧かせたポイントは多かった。
昨日と今日の10組を観た人が、1〜3位を選んで番組へメールで投票、その獲得ポイントと片桐仁の「気持ちポイント」で、どのコンビで出場するかが決まる。
duo MUSIC EXCHANGE/LINE LIVEではまねきケチャ、ニコ生2ではオンライン・オンリーで高城れに、O-nest/MAHOCASTの「JUNE ROCK STAGE」では超能力戦士ドリアン、club asia/YouTubeでは、いとうせいこうis the poetが6人編成のバンドをバックにポエトリー・リーディング、7th Floor/ニコ生4では水中、それは苦しい──。
と、豪華なアクトがひしめいた、18時〜19時台。そんな中、18:45からのO-EAST/ニコ生1には、サニーデイ・サービスが登場する。
「恋におちたら」「夜のメロディ」「シルバー・スター」と解散前の時代から三連発、続いて最新アルバム『いいね!』から「春の風」「コンビニのコーヒー」を披露。2016年の『DANCE TO YOU』収録の「セツナ」では、かつては「ここで逢いましょう」が担っていた、長尺のギター・ソロを聴かせる。
ラストは1995年リリースのファースト・アルバムのタイトル・チューン「若者たち」を叫ぶように歌い、会場でも画面上でも大拍手を浴びる。そして3人がステージを下りる前に、やついいちろうが「曽我部アンコールお願いします、まだあの曲を聴けてませんから!」とリクエスト、「青春狂走曲」が追加された。
そのサニーデイの「青春狂走曲」の時点でDJブースにスタンバっていたやついいちろうが、RAM RIDERを呼び込み、ダッチー(今立進)とセクシーJ(片桐仁)も登場、キケチャレ!(危険日チャレンジガールズ!)の「FUNKY FUN!!!」へ。ステージの上でも下でも、タオルが盛大に回る。曲の中盤では、西寺郷太も歌いながらオンステージ。
そしてそのままエンディングへ。審査員たちが出て来て4代目キャンペーンガールのグランプリを発表、選ばれたのは歯科医師の鹿乃さやかだった。続いて、残っている出演者が総登場、このフェスのテーマ曲「月が今夜笑ってるから、ぼくらそっと東京の空を見上げる」をサニーデイ・サービスが生演奏、みんなで歌って終了した。
なお、20時からは「やついフェス打ち上げ 麒麟特製レモンサワーで乾杯!」の生配信が、スピードワゴン小沢一敬を幹事として行われ、やついいちろう、曽我部恵一、今立進、堂島孝平、DOTAMA、吉川友、コウメ太夫等が参加した。
それから、クラウドファンディングは、6月20日(日)24時を迎え終了した時点で、2427人がサポート。支援総額は、1,658万3,500円に達した。