ご存知のように、新型コロナウィルスの影響で、2月26日に政府がコンサート等の自粛要請を出したため、この連載、今回まではまだ大丈夫ですが、次回から「観たやつなくて書けません」という状態になっております。困った。とりあえず、2月16日から29日までの「全部書く」、8本です。
2月18日(火) フラワーカンパニーズ ゲスト:ADAM at @ 新代田FEVER
フラワーカンパニーズ、2020年は毎月新代田FEVERでライブをやります、という企画『月刊フラカンFEVER2020』の第二回。前回の対バンはLEARNERS、そして今回はピアノインスト・ソロユニット、ADAM at。彼はもともと地元浜松(今も在住)で個人イベンターをやっていて、フラカン大好きで、自分のイベントに招いたことから始まった、古い付き合い。でもフラカン側は、当時は彼がピアニストであることも、音楽をやっていることも知らなかったそうで、知り合ってずいぶん経ってから、「あのー、僕、メジャーデビューしまして」と告げられ、大変驚いたという。以上、フラカンのMCより。
先攻はADAM at。彼のお客さんもけっこう来ている様子で、すごく盛り上がっていた。途中でフラカンの「脳内百景」をインスト・カバー、さらに盛り上がる。
そのADAM at、後攻のフラカンのステージにも参加し、美しいピアノが印象的な曲なだけに、普段のライブではなかなか披露されない名曲「日々のあぶく」を一緒に演奏。めちゃめちゃ感動的でした。
2月20日(木) アルカラ ゲスト:中田裕二 @ LIQUIDROOM
ニュー・アルバム『NEW NEW NEW』のリリース・ツアーの東京公演。各地ゲストを迎えているんだけど、この日は中田裕二が弾き語り。にこやかにMCをはさみながら、歌が始まるとあのとんでもねえ歌唱力でオーディエンスをひっつかむ、というステージの後に登場したせいか、アルカラ稲村太佑、前半はちょっとテンパっていた。ツアー初日だったから、というのもあると思う。でも一回MCをはさんでからは、自分のペースを取り戻す。
にしても、アルカラのバンド・サウンド、もともとものすごい情報量で、ヘッドホンで聴くと頭がクラクラするくらいだけど、それを生でもおんなじようにやれてしまうのってすごい、と、改めて感じた。なお、この日の2本後の2月29日岡山から、公演が延期になってしまいましたが、再開した時のため、ネタバレはしないでおきます。
2月23日(日) 『MUSIC MONSTERS 2020』@ SHIBYA TSUTAYA O-EAST / TSUTAYA O-WEST / TSUTAYA O-nest / TSUTAYA O-Crest / duo MUSIC EXCHANGE
ディスクガレージ・プレゼンツ、渋谷5会場で行われたサーキット・イベント。この連載『とにかく観たやつ全部書く』の特別編としてレポしました。こちらです。
2月24日(月・祝) アナログフィッシュ @ 渋谷 CLUB QUATTRO
結成20周年のいろんな活動の締めくくりのワンマン・ツアー、名古屋・京都・大阪・東京のファイナル。このバンドに関しては、このすばらしさがなんでもっとでかい規模で世に広まらないのか、さっぱりわからないまま幾年月なんだけど、この日も「やっぱりさっぱりわからん! こんなにすげえのに!」と思わされっぱなしの時間だった。ロック・バンドはまだこんなに新しいことをやれる、その証明が今のアナログフィッシュだと思う。
なお、このツアーから、『Reconstructures vol.“Dog”』という6曲入りのCDが、ライブ会場限定発売でリリースされた。過去の6曲をリアレンジして録り直した作品。アナログフィッシュ、普段から過去の曲をリアレンジしてライブでやっていて、それがいかに良いかをファンはよく知っているので、終演後の物販、めっちゃ長い行列ができていた。私も並びました。
2月25日(火) スガシカオ @ LINE CUBE SHIBUYA[渋谷公会堂]
ひとり弾き語りツアー『ヒトリシュガー2020』の東京公演。この東京はLINE CUBE SHIBUYA2デイズで、 2日目はツアーとは別の扱いで、オフィシャルメールマガジン会員限定のライブ『第3回かけすぎジャンボリー』として開催。他のアーティストで言うところのファンクラブ会員限定ライブですね。東京のみ、1日目も2日目も、スガシカオ以外に、ドラム沼澤尚とキーボード森俊之も出演。で、前半~中盤はひとりで弾き語り、後半にそのふたりが登場して数曲やる、という構成でした。
レアな曲も多数、有名曲も多数。ひとりで悠々と広いホールを制圧してしまう、スガ シカオのパフォーマーとしての胆力を満喫。なお、この翌日の公演は行われたけど、その次の3月13日新潟LOTSは延期が発表されました。これを書いている3月4日の時点では、それ以降の公演がどうなるかは未定。
2月26日(水) the shes gone ゲスト:osage @ SHIBUYA WWW X
新作『MORE』のリリース・ツアーが全箇所ソールドアウトしたのを受けて、もう一回全国を回っている『ONE MORE TOUR 2020』8本の3本目の東京公演。で、この日のライブは無事行われたんだけど、次以降の3月1日福岡・5日大阪・6日名古屋は、延期になった(27日仙台と4月4日岡山は、これを書いている時点ではどうなるか未定)。
政府の自粛要請が出たのがこの日の昼だったので、ステージに上がった時点で次回以降の延期は決まっていたのだろうと思う。だからショックは受けていたはずだが、そんなことおくびにも出さない、お客の心をギュッとつかみっぱなしなステージをやれるバンドになっている、本当に短期間で。
あと、ボーカル&ギターの兼丸が、後悔は忘れない、後悔を抱えたまま生きていくし、音楽をやっていく、みたいなMCをしていて、それにもとてもぐっときた。
2月28日(金) syrup16g @ 新木場 Studio Coast 1日目
東京・福岡・名古屋・大阪・仙台を2デイズずつ回る、その2日は本編は1曲もかぶらない、そしてレア曲を多数披露、というツアー(であることが始まってからわかった)、『syrup16g Tour 2019【SCAM:SPAM】』の追加公演。『【SCAM:SPUM:SCUM】』と銘打って、新木場スタジオコースト2デイズで開催。のはずだったが、やはり公演できず。
ただし、この2日間は、ニコニコ動画で生中継することが、事前からアナウンスされており、興行としては中止にするが、ライブ自体は2日とも無観客で行って生中継を行う、ということになった。
僕はこのツアー、初日の恵比寿ガーデンホールは、別の仕事で行けなかったし、この追加公演も別のライブで行けないスケジュールだったので、大阪まで観に行った(こちらに書きました)。が、このような事情で、その別のライブが中止になって、身体が空いた。
翌日に続く。
2月29日(土) syrup16g @ 新木場 STUDIO COAST 2日目
前日からの続き。
というわけで、2日とも身体が空いたので、2日とも行って、レーベルのオフィシャルレポを書きました。その場で観て、さらに家に帰って配信をタイムシフトで観直して。
UKプロジェクトのサイトにアップされています。こちらです。
なお、写真は、スタジオコースト正面上のサインボード。2月24日に行われたHYOKOHの来日公演のまま止まっているのが、非常時であることを示していた。