大森南朋、塚本史朗、ロックンロールに惚れ込んだ2人の男が率いるロックバンド「月に吠える。」。結成から現在地、未来の夢を、大森、塚本が語る!

インタビュー | 2018.10.01 18:00

俳優の大森南朋がリードボーカルをつとめるロックバンド「月に吠える。」。この夏、ライブハウスツアーを行い、3週連続で配信シングル「気まぐれジョニー」「さよならブギー」「ワンダートレイン」をリリースするなど、精力的な活動を続けている彼らが11月18日(日)新宿BLAZEで過去最大規模のワンマンライブ『月に吠える。ジュクで吠える。』を開催する。大森南朋(Vo,Gt)、塚本史朗(Gt)に、にバンド結成の経緯、音楽的な方向性、ワンマンライブに対する意気込みなどについて語ってもらった。
──月に吠える。は、2015年から始動。バンド結成のきっかけを教えてもらえますか?
大森南朋いまは俳優をやっていますが、以前、バンドもやってたんです。塚本史朗とは知人を通して知り合ったんですが、会うたびに「バンドでもやりたいね」と話していて。ただ、僕も彼も忙しかったから、何となく流れていたんですよね。実際にバンドを組んだのは、2014年くらいかな。渋谷のバーでたまたま塚本くんと会ったら、彼が音楽業界に絶望していて…。
塚本史朗(笑)
大森「俺は博多に帰る!」なんて言ってるから(笑)、いつものように「その前に軽くバンドでもやる?」って言ってたんですよ。その数日後に塚本くんから「南朋さん、バンドやるってホントですよね?」って電話がかかってきて、「じゃあ、やってみようか」と。
塚本はい(笑)。僕はギタリストとして活動してたんですが、バンドをやりたいという気持ちはずっとあったので。もともとはバンドをやるために東京に来たんですけど、練習に来なくなるメンバーがいたり、自然消滅しちゃったんですよね。

もともとは音楽をやりたかったんです(大森)

──なるほど。大森さんは“役者と音楽、どっちを選ぶか?”みたいな時期もあったんですか?
大森もともとは音楽をやりたかったんです。僕はギターだったんですけど、バンドを始めたのがバンドブームの終わりくらいで、バンドで生きていくための道がすごく狭かったんですよ。そのうちにメンバー同士のテンション感が違ってきて。バンドって、いちばん下手なメンバーのレベルになっちゃうと思うんですよね。
塚本わかります。
大森俳優はひとりでがんばれるし、叩かれてもひとり、評価されてもひとりじゃないですか。だから「この道なら自分で進んでいけるな」と思って。親父(麿赤児)もそういう仕事をしていたから、現場に呼ばれることもあったし、そのまま完全に役者になったんです。
──音楽に関しては心残りな部分もありましたか?
大森そうですね。挫折ですよ。高校の頃から毎週通っていたスタジオにも行かなくなって、「ギターの弦なんか、もう替えないぞ」って(笑)。でも、下北沢で飲んでたりすると、ミュージシャンと知り合って、そこでいろんな刺激を受けることもあって。「アイデン&ティティ」という映画に出たときはベースを弾いてたんですけど、峯田和伸くんにいろんな話を聞いて、「やっぱりバンドはいいな」と思ったり。
塚本月に吠える。を組んだときは南朋さんが42歳、僕が38歳くらいだったんですけど、ドラム(山崎潤)とベース(長野典二)を含めて、みんな大人だから、モメないんですよね(笑)。やる気はあるけど、優しいっていうか。
大森何かあっても「まあまあ」って(笑)

スライダーズやルースターズを聴いて、ロックンロールを手に入れた(塚本)

──バンドは大人になってからやるものなのかも(笑)。月に吠える。の音楽は70年代、80年代から脈々と続く日本語のロックの系譜にあると思いますが、その方向性は最初から決まってたんですか?
大森そういう音楽を聴いて育ちましたからね。The Street Sliders、RCサクセションとか。
塚本僕も高校のとき、オーディションのライブで「So Heavy」(The Street Sliders)
をやったりしてましたからね。地元が博多だから、ルースターズなども聴いてました。そこでロックンロールを手に入れたという感じですね。
大森月に吠える。を組んだときも「最初はカバーもいいな」と思ってたんだけど、書きためていた曲があったから、それをやることにして。「世田谷 NERVOUS BREAKDOWN」「だってこんな好きなんだから」あたりは、そのときからあったんですよ。
塚本それが2014年ですね。4、5曲くらい出来たところで「ライブやりましょうか」という話になって。“月”つながりということで、青山の「月見ル君想フ」で最初のライブをやらせてもらうことになったんです。サポートではなくて、自分たちのバンドでステージに立つのは久しぶりでしたね。
大森なんかヘンな感じでしたね。最初のライブって、知り合いが多いじゃないですか。ヤジとかも多くて、ちょっとめんどくさかった(笑)

「10年やろう」「武道館でやりたいね」という話もしてました(笑)(大森)

──(笑)。その時点で「継続して活動していこう」という感じだったんですか?
大森そうですね。やるからには、できるだけ長く続けようと。「とりあえず10年やろう」って言ってたのかな。
塚本そうですね。あとは「自分たちのCDを出したいですね」とか。
大森「武道館でやりたいね」という話もしてましたね(笑)

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