SPYAIR 新ボーカルYOSUKEを迎え、2年振り念願の<JUST LIKE THIS>開催!メンバー全員にインタビュー!

インタビュー | 2023.07.14 19:00

──YOSUKEさんはどんな風に合格を知らされたのですか?
YOSUKE4次審査でレコーディングをやってたんですよ。それが終わったあとにスタジオの控え室にいたら、UZさんから「YOSUKEでいこうと思うんだけど、やってくれますか?」という感じで。
──「僕と付き合ってくれますか?」って、告白みたいじゃないですか(笑)。
全員はははっ(爆笑)。
──その告白をすぐ受け入れたんですか?
YOSUKE2秒ぐらい考えて「やります」と。
KENTAそれで、そのあとに「じつは、さっきレコーディングしたものはなんらかの形で世に出ます」と伝えて。
YOSUKEそれが「RAGE OF DUST -New Version-」(8月11日JUST LIKE THIS会場限定CD『RE-BIRTH』収録)なんです。だから、この歌はまだ俺がSPYAIRじゃないときの歌です(笑)。
──では実際に加入を決めたあと。自分はSPYAIRのボーカルとしてどんな風にやっていこうと考えました?
YOSUKESPYAIRが築き上げてきたものは絶対的なものとしてあるし。それがあったからこそ、僕がいまボーカリストとしてここにいる訳なので。そこは大事にしていきたいなと思いました。でも、それに縛られ過ぎてもダメだなと思うんで、僕も表立ってはいないですけど、これまで音楽をやってきた歴史はある。そこが、うまく自然体のまま融合していってマッチしていけばいいなと。こうしなきゃとか、あまり考え過ぎちゃうとダメになるタイプなんで(苦笑)。
KENTAいまの時期、考え出したら止まらないよね?
MOMIKEN俺だったら心壊れるもん。
UZだって俺らも分かんないからね。YOSUKEがSPYAIRの新ボーカルとしてどういう風に立ち回ったら正解なのか。
KENTAボーカルが交代したら、ファンはどう思うんだって、僕らも分からないから難しいですよ。
UZバンドのボーカルは絶対的存在だから。日本は特にそうじゃないですか。だから、どう振る舞うのが正解なのか。YOSUKEがいったように、自然に気負わずやっていくしかない。
──そのなかで配信シングルとして6月9日の結成記念日から「サムライハート(Some Like It Hot!!)-New Version-」と「My World -New Version-」を連続配信リリースされましたが。そのときはどんな心境だったんですか?
MOMIKEN富士急では絶対SPYAIRの曲を演る。それこそオリジナルメンバーじゃないとダメだっていうファンはいっぱいいて。それは、どんなに月日が経とうが、その気持ちは変えられないことなんですよ。
UZ価値観の問題だからね。
MOMIKENだから、もう出す前からなにかいわれるっていうのはとっくに覚悟してたんで、出すときもあんまり気負った気持ちはなく。これを富士急でやるよっていう。
KENTAYOSUKEの声はこれだよっていう。俺らとしてはそういう気持ちでしたね。
UZそこも考え出したらキリがないんで。
KENTA俺らも出すまで何周も考えてるから。
MOMIKEN何周しても回り続けるだけだから。
UZ人によってはIKEの声の「サムライハート~」で青春が形作られてる人もいて。それを別の人が歌ったら「無理」ってなる。それはどうしたって仕方がない。でも、いまはYOSUKEが歌ってこうなったよって。それを受け入れてくれる人は受け入れて欲しいし、受け入れられない人がいるのも分かるから。俺らはこうして音源を出し続けて、ライブを重ねていくしかないと思ってる。

SPYAIR 『サムライハート (Some Like It Hot!!) - New Version -』Music Video

──ではまずその音源としてSPYAIRとしては2年ぶり、今回の<JUST LIKE THIS 2023>のテーマソングとして書き下ろした新曲「RE-BIRTH」について教えてください。イントロのシャウト後、英詞の歌がふわっと聴こえた瞬間、風が耳元を吹き抜けていきました。ウチの新しいボーカルはこれですよ、ここからSPYAIRはいままで見せられなかった景色まで見せますよといっているような、新章の幕開けとこの先にあるSPYAIRの新たな未来を予感させる楽曲だと感じて、とにかくワクワクしました。
UZ熱いっすね(笑)。この曲はSPYAIRっぽさは残しつつ、いままでとは少し違う新しさ。そこを出せたらいいなというのを根本に置いて、<JUST LIKE THIS 2023>のテーマソングでもあるのでカッコいいロック。俺らがドシッとステージに構えて演奏できる曲がいいなというのはイメージして作ったかな。新しさでいえば、AメロBメロのメロディーはYOSUKEが作ってきたんですよ。そこで、より新しさが出たんじゃないかな。
──あの英詞のAメロが始まった瞬間、洋楽の匂いが立ち上がりますよね。しかも、そこをふわっと匂い立つように柔らかなトーンで歌うところが、とにかく新しかったです。
KENTAああいうところは今まではなかった部分ですね。
MOMIKEN今回は歌詞もYOSUKEと一緒に書いていて。サビのSPYAIRっぽいメロディーの部分には歌詞もSPYAIRらしいものをもってきたほうがしっくりハマるなと思ったんで、そこを僕が先に書いて。AメロBメロの叩き台はYOSUKEにお願いして、それをまとめて作っていきました。タイトルはUZが仮タイトルでつけていたものになりました。字面を見たら巻き戻るほうじゃなくて新しく生まれ変わるほうだったから、このまんまでいいじゃんって。
──YOSUKEさんは歌ってみてどうでした?
YOSUKE自分が作ったメロを初めてSPYAIRで歌ったので、仕上がりはどうなるんだろうという感じでワクワクしましたね。

【JLT2023テーマソング】「RE-BIRTH」Music Video

──英詞を歌うのが得意なんですか? 日本語もカタカナ英語を歌ってるように聴こえますよね。
YOSUKE元々ギターを始めたきっかけが洋楽で。KISSとかLed Zeppelinとか。
──それ、世代がおかしくないですか?
UZ俺らより上じゃん。
YOSUKEこれは父親の影響です。父親がロック好きだったからギターを始めたんです。だから、聴く音楽は小学生の頃から洋楽だったんです。それで、中学生になってアニメとかを観だして、その主題歌を聴いて日本にもロックバンドがいるんだというのを初めて知ったぐらいなので、いまも洋楽は好きで。前のバンドでもずっと英詞を5年ぐらい歌ってきたんですよ。そのエッセンスは自分の武器かなと思っていたので、SPYAIRの自分の第1弾となる曲にはそういうところは入れたいなと考えてて。だったら1行目に入れてやろうと思ってAメロの歌い出しを英詞にしました。
──そうでしたか。最後はそのYOSUKEさんとコーラスの掛け合いでしめる訳ですけど。ここのコーラスパートは、ライブでお客さんがシンギングしていいところなのですよね?
KENTAもちろん! 大声で歌ってください。
──では、そんな「RE-BIRTH」でオーディエンスの歌声との共演も楽しみな今年の<JUST LIKE THIS 2023>。ここでYOSUKEさんに確認したいのですが、雨男ではないですよね?
YOSUKE違うと思います。外に出るとき、あんまり雨は降らないんで。
──今年はどんなテーマでやるのですか?
UZ今年はとりあえず「やる」というのが目的なので。
MOMIKEN「新しい俺たち、これです」という大お披露目会ですから。
KENTAなので、欲はかかずにしっかりと地に足をつけた現状の自分たちを見せるだけです。
──YOSUKEさんは富士急は初めてですか?
YOSUKE初めてです。
KENTA初めて行ってあのステージに立つんだから、とんでもないですよね。
──新生SPYAIRに期待して、チケットを買って来てくださる方々には、どんな風に楽しんでもらいましょうか。
UZボーカルが抜けて、それでも好きだといってくれる人たちは少なからずいたんですよ。それは俺たちにとってすげぇ支えになったんですね。
KENTAうん。なったね。
UZとにかくそういう人たちを楽しませたい。「来てよかった」って思わせたい。本当にそれだけ。今後がどうとかは今回に限ってはない。まず、富士急まで来てくれた人。その人たちが「楽しかった。来年も来たい」と思ってくれるようなライブができたらいいかな。あと1カ月、リハを重ねてやれることをやるしかない。
YOSUKE自分は、ここまで普通に生きてたらありえないような経験をさせてもらってるから、そこに対して感謝もしつつ。自分の歌に期待して会場まで来てくれたお客さんは全力で楽しませなきゃいけないなと思うんで、しっかり準備して、やるしかない!
──怖い気持ちもありますか?
YOSUKEうーん、半々?
UZいや、怖いでしょ。この年齢で。
MOMIKENいきなりあのステージに出てって、SPYAIRのボーカルとして歌うんだから。
YOSUKEだから、楽しみと不安ですね。
KENTAカオスっす。YOSUKEだけじゃなく、俺らも含めて。
──でも逆にいうと、こんなにどう転がるか分からない。観る側がドキドキ冷や冷やなカオスなSPYAIRなんて、もう二度と観られない訳ですから。
KENTAそうですね。
MOMIKENお客さんもそうですけど、俺らもどう転がるか分かってないという、まさに新感覚の<JUST LIKE THIS>です。今回は。
YOSUKEだからこそ、みんなで一緒に作り上げていけばいいんじゃないですか。
  • 東條祥恵

    取材・文

    東條祥恵

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