松岡充インタビュー。“バンドの活動の核”と言う「MICHAEL CHRISTMAS」、ファンへの真摯な想いを語る。

インタビュー | 2016.10.29 12:00

MICHAEL

インタビュー/東條祥恵
Photo/横井明彦

今年もMICHAEL恒例のCHRISTMAS LIVEの季節がやってきた。今回は<MICHAEL LIVE 2016 第三章>と題して、大阪・堂島リバーフォーラム、東京・品川ステラボールにてそれぞれ2DAYS開催するMICHAEL。このバンドがCHRISTMASにLIVEを行なうようになった理由、さらには今年のCHRISTMAS LIVEの内容はどんなものになるのか等、ボーカルの松岡充に訊いた。

──今年もMICHAEL恒例のCHRISTMAS LIVEの季節がやってきましたね。

そうですね。2013年の第零章から始まって、今年で4度目なんですけど。MICHAELというバンドにとっては、これがシグネチャーというか。僕らの活動の真ん中にドンとあるものがMICHAELのCHRISTMAS LIVEで、ここを起点に広がっていく音楽活動、作品というものを意識して活動してるんですよ。ただ、このクリスマスの時期って取れないんですよ。会場が(苦笑)。やっぱ、みんなやりたいんですよね。クリスマスに。TUBEが夏にライブをやるように。

──MICHAELといえばCHRISTMAS LIVEというのが世間的にも定番化するといいですよね。

そうなりたいです。なので、MICHAELがある限り、ドンピシャの24、25日ではないかもしれないですけど、なるべくその時期でCHRISTMAS LIVEは続けてやっていきますよ。

──そもそも、なんでMICHAELはクリスマスにライブをやるようになったんですか?

これに関しては、まず“MICHAEL”という名前が先だったんですよ。SOPHIAが活動休止になってしまって、これは一刻も早く旗を掲げないとファンのみんながどうしていいのか迷うぞと思って、僕はMICHAELの旗を上げたんですけど。まぁ上げたら上げたで、ファンは違う意味で迷いまくってましたけどね。“こんなに早くSOPHIAとは違う旗を上げるなんて。本当はこっちをやりたかったんじゃないの?”って。

MICHAEL

──ああー(苦笑)。あまりにも早すぎて、逆にファンを戸惑わせてしまった部分もあったわけですね。

そうなんです。SOPHIAで19年間活動してきて、人生のそばでいつもSOPHIAが流れていたという人たちに対して、こっちの事情でパーンとSOPHIAの活動を急に止めて、その人たちをそのまま放り出すということが僕にはできなかった。そこは、何をさしおいてもまっ先にそれを引き継ぐ旗を上げねば、と僕は思ってたんですよ。そうしたら、これは天が味方してくれたとしか思えないんですけど、MICHAELという名前を僕に思いつかせてくれた。僕が“MICHAELという名前でいきたいんだけど”とジル(豊田和貴/Gt)に言ったら“さすが松ちゃん、それがいい!”と言ってくれた。

──SOPHIAにMICHAEL。響きもいいですしね。

そうなんです。SOPHIAというのは知性、PHILOSOPHYからきてるんですよ。SOPHIAというバンドの楽曲や活動を通じていろんなことを知っていこうよ、喜びだけじゃなくて悲しみも歌っていく、それをみんなが感じられるアーティストでいたいという想いでつけたのがSOPHIAだったんですね。アメリカではPHILOSOPHYからきたソフィアちゃんという名前の子供がたくさんいるんですよ。MICHAELもそうで。海外にはマイケル、ミカエル、ミッチェル…たくさんそういう名前の人がいて。その語源はすべてMICHAELなんです。大天使・MICHAEL、アークエンジェル・MICHAEL、それはキリスト教の聖書の中に出てくる一番人間に近いとされる存在のアークエンジェルが大天使・MICHAELということなんですけど。僕もそれまではMICHAELのことなんて何も知らなかったんですよ?でも、MICHAELという名前が浮かんでしまったんですよね。そこから調べてみたら、そんな意味があっていろいろ繋がって驚いたんです。それで、“これでいこう、間違いない”と思って早急にアー写を撮って。本当に何もかもが未完成だったけど、この名前を思いついたところからスタートさせたんです。

──それで、クリスマスにライブをやろうというのはどこら辺で思いついたんですか?

MICHAELというのが浮かんだら、キリスト教の聖なる日であるクリスマスにライブをやらないと、ってすごく思ったんですよ。それで、すぐにスタッフに言った記憶があります。

“クリスマス・ツリーとチキンと温かい部屋は最低限用意してるよ、だからその日だけは僕らのいる場所に来てよ、両手を広げてみんなを待ってるから”というのがMICHAEL CHRISTMASなんです。

MICHAEL

──そうしたらMICHAEL“第零章”<“Holy night from archangel 20131224-1225”>開催日となった12月24日のZepp なんば大阪、25日のZepp Tokyoが取れてしまったという嘘のような奇跡が起きてしまった、と。

はい!あれにはみんなびっくりでしたよ(微笑)。きっと、誰かがやろうと思って押さえてたものが空いたんですよ。それがもらえた。すべては運が味方してくれたとしか思えない。だから、そのときも“ああ俺らはMICHAELでいいんだ”と思いましたね。

──そうして第零章からスタートしたMICHAELのCHRISTMAS LIVE。第零章のときから松岡さんの中には、これを毎年続けてこうという気持ちが湧いてたんですか?

ありました。なので、(毎年CHRISTMAS LIVEを収録したライブ)DVDのパッケージもずっと同じなんですよ。これを本棚に0,1,2,3,4〜って並べて、本の第1巻第2巻みたいに“あれ読んでた頃こういうこと考えてたな”に近いことを思ってもらえるような軌跡を創っていきたいんです。いまは、いつ何が起こるか分からないじゃないですか?でも、そのなかでお互いこうやって音楽を通して出逢える。その喜びを毎年噛み締めて、一緒に歳をとっていこうよという気持ちなんですね。

──お互いの記念アルバムを毎年作っていくような感覚?

そうそうそう。共通のね。それを増やしていきたいですね。

──となると、ファンの人にはできるだけクリスマスはMICHAELと一緒に過ごして欲しいというのが松岡さんの希望?

そうなんです。“それなら地方にも来て下さい”という声もあるんですが、“クリスマス・ツリーとチキンと温かい部屋は最低限用意してるよ、だからその日だけは僕らのいる場所に来てよ、両手を広げてみんなを待ってるから”というのがMICHAEL CHRISTMASなんです。1年に1回のクリスマス・パーティーだからこそ、みんなに集って欲しい。

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MICHAEL LIVE 2016 第三章

2016年12月22日(木)ステラボール[品川]
18:30 開場 / 19:00 開演
2016年12月23日(金・祝)ステラボール[品川]
17:30 開場 / 18:00 開演
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