【THE MICRO HEAD 4N’S】SHUN.の上から読んでも下から読んでも「世の中バカなのよ」第6回

2018.08.08 16:00

「香港でマフィアと仲良しになる。」「SHUN.インドで軟禁される。」その3

こんにちは。
連載6回目となりますが、前々回より話は続いておりまして香港編は今回最終章であります。

前回までのあらすじは、バックナンバーでお楽しみ頂ければと思います。

⇒バックナンバーはこちら

香港に一人旅に来て、マカオでギャンブルに負け香港に戻り安宿のドミトリーホテルで外国人と仲良くなりポーカーを楽しんでいたところ、
その時は突然に訪れたのです!!

ドンドン!!ドン!!ドンドンドン!

ドアを激しく外から叩く音が部屋に鳴り響いた。

その瞬間、蹴破るように迷彩柄の服を着た数人の男たち3〜4人ほどが部屋に勢いよく入ってくる!

「動くな!!」
(的なことを言ってたような、、、)

あまりに唐突なことで僕は、何が起こったのか現状についていけず唖然としていた。

しかしながら、他の外国人たちは一斉に蜘蛛の子を散らすように、他の部屋に逃げたりトイレに逃げたりと、、、、

よく見れば、迷彩柄の男たちの手には銃が。その銃口はこちらに向けられている。

やばい!!逃げないと、、、、、

殺される!!!

(実はこの時、世界的にテロなどのニュースが頻繁に起こっていた頃である。)

頭ではそう思っていても体が動かない、、、、、

もう恐怖とかそういったことではなく、全てが突然の非日常すぎる出来事で、頭がパニックになっていた。

気がつくと、僕は壁に向かって立たされており両手を上げた状態で、為す術もない状況になっていた。
そして、背中には銃口が、、、、(だったような)

もう、テレビで見たような世界である、、、、。

そして、迷彩服の男たちは、
しきりに
「チャイニーズ?」
「パスポートを出せ!」

と聞いていた。

僕は、パスポートを出すにしても、この両手を上げたままでは何もできない。
かと言って、勝手に動いたら銃で打たれるのではないか?
もうどうしたらいいかわからず、ヤケクソでカバンに手を伸ばし、パスポートを渡す。

すると

迷彩服「チャイニーズじゃないないのか?」

SHUN.「YES,YES!」

迷彩服「日本人か?」

SHUN.「YES!!YES!!」

迷彩服「一人で来たのか?」

SHUN. 「YES!!!YES!!!!」

迷彩服「本当に一人か?」

SHUN.「YES!!!YES!!!!!」

迷彩服「こいつらとは知り合いか?」

SHUN.「YES!!!YES!!!!!、、、、?」

迷彩服「は?知り合いなのか?」

SHUN.「YES!!!!」

迷彩服 「どういう知り合いだ?」

SHUN.「YES!!YES!!!!!」

迷彩服「おい、お前英語できるのか?」

SHUN.「YES!!YES!!!!!」

迷彩服「本当か?できないだろ?」

SHUN.「YES!!YES!!!!!」

迷彩服「おい、ふざけてるのか?」

SHUN.「YES!!!!YES!!!!!!」

というような(後半はもうよくわかってないので適当ではありますが、、、)
意味不明な質疑応答が続くと、ようやく銃口は僕の背中から降り、他の外国人達のところに。

この時他の迷彩服達がすでに何人かの外国人たちを捉え、後ろ手にして結束バンドで縛っているのである。
(この時点で、完全にテロに巻き込まれた!と思った)

やばい!!!まじで死ぬ、、、、。

僕は恐怖で壁に張り付いたままそれ以上見ることはできなかった、、、、、

そして、迷彩服達は他の部屋にもいたようで隣からもバタバタと音がし叫び声のようなものも聞こえた。

どうしよう、、、

もう、ここから逃げ出すことはできないだろう、、、、

冷静になれないまま、勇気を振り絞って周りを見ると僕の部屋にはもう誰もいなかった、、、、

あれ???

どういう状況??

それでも、僕はまだ動けなかった、、、、

どうやら、外国人達をとらえ引き連れ他の部屋に行ったようだ、、、、

すると、突然窓の外から

「HELP!!!!!!HEEEEEEEELP!!!!!」

またパニックである!!!

誰か殺されるのか??

動いていいのか??

「HELP!!!HELP MEEEEEE!!!!!」

声は続く!!

これは行かねば!!!!

恐る恐る声が聞こえる窓の方へ。

でも、よく考えたらここにはベランダもないし窓の向こうはもう地上20階の外である。

どういうことかと思い窓を除くとそこにはさっきまでポーカーを楽しんでいた外国人Aが窓にぶら下がってるではないか!!

慌てて、彼の手を取り引き上げようとする。

しかし、僕よりも明らかに大柄の男性をぶら下がった状態から引き上げるのはかなりの至難の技である。

彼は、僕の手を握って離さなかったが、彼の重みで僕は持ちこたえるのが精一杯であり、腕がちぎれるかと思うくらいだった。

なんとか彼を引き上げなくては、落ちてしまう!!イコール死だ!!!!

僕は力の限り彼を引っ張る。

しかし、やはり大きい男性を引き上げることはできない、、、、

次第に、僕が彼に引きずられるかのように体が半分以上外に!!

このままでは、僕まで落ちてしまう!!!

何かつかまるものはないかと、手探りで近くのものを掴む。

幸いそこに水道管的なものがあったので、片手で水道管を掴み片手で彼を掴む。

もう体が真っ二つになりそうな勢いだったが、どっちも離せない!!

その間も、彼は
「HELP!!!HELP!!!」
と叫んでる!!!

ついに、僕も
「HELP!!!HELP!!!」
と叫ぶ!!

もう、訳のわからない状況だ!!

僕一人じゃどうにもできない!というか、このままでは2人とも死ぬ!!!

大声で
「HELP!!!HELP MEEEEEEE!!!!」

すると先ほどの迷彩服が戻ってきた。

相変わらず銃を携えている。

あぁ、落ちるか、撃たれるか、、、最悪の2択である、、、、

すると迷彩服が外国人の手を取り引き上げるのを手伝いにかかってくれた。
そして、2人がかりでも大柄の男性を引き上げるのはしんどくて、他の迷彩服も来て3人がかりでようやく引き上げることに。

なんとか窮地は脱した、、、、

いや、脱してないわ!!!

この後どうなるんだ????

撃たれるのか?

連れて行かれるのか???

殺されるのか????

またパニックになっていると、まず引き上げられた外国人が他の連中と同じように結束バンドで縛られる。

そして、立たされ連れて行かれる。

次は僕だ、、、、

もう、覚悟を決めると、迷彩服が僕に近付いてないにやら英語でペラペラ喋り出した。

パニックになっている僕に英語をなんとか聞き取ろうという思考はなく、もうなんでもいいから連れてけよ!
くらい自暴自棄になっていた。

すると、迷彩服はそのままドアの向こうに、、、

ん???

あれ???

ひとりぼっちだけど、、、、

さらに状況が把握できず混乱したのだが、あまりにも一気にいろんなことがありすぎて思考が停止して何もできすボーーーっとしていた。

どれくらいの時間がたったんだろう、、、、

とりあえず恐る恐るドアの向こうを見るが何もない。誰もいない。

そのままフロントに行くが誰もいない???

ここには僕だけなのか??

どういうこと???

とりあえず、ここを出た方がいい!!

と思い荷物をまとめて逃げ出すことに、、、

外に出ても、さっきまでの日常が待っていたのだが、もう誰も信じられない。

またいつどこで襲われるかわからない、、、

とりあえず安全なところに!!

僕は人通りの多いところに出て、まずは荷物の確認をする。

持ち合わせのお金はもうほとんどない。

普通に考えたら、安全そうなホテルにまずは身を隠すのが1番だろう、、、

頼りの本で、安全そうなホテルを探すが手持ちのお金では泊まれそうもないところばかり、、、

途方に暮れて、結局まだ比較的普通で料金的にも大丈夫なところを見つけて移動することに。
しかし、この料金では1泊しかできない。

とりあえずはなんとかなると思いホテルにチェックインをした。

ようやく落ち着きを取り戻し、テレビでも見ようとつける。

何やらニュースがやっていた。

ん???

これ、さっきまで僕が泊まっていたホテルでは???

外から、重慶マンションのホテルが映されていた。

そしてよく見ると、ホテルの上層階の窓に人がぶら下がっている。
それを、引き上げている人物も!!

ん???あれ??僕???僕じゃない?あれ???

(このとき事件から5〜6時間は経っていた)

おいおい、なんだ?これは?

香港のテレビに僕が出てるぞ!!

ついに香港デビューや!!!

って言ってる場合じゃない。

そういえばさっきまでの事件、あまりにも凄すぎて結局正確なことは何のことだか自分自身わかっていない。

ニュースを見てなんとか理解したのだが、どうやらさっきの事件はテロでもなんでもないようだ。

というか、麻薬の取締りだったみたいである、、、、

麻薬の取引現場に運が悪いことに僕がいて、僕がポーカーをしていた外国人たちは、麻薬の売人であそこで取引があるとの情報があり
一斉に取り締まったようである。
(なんとなくでしかわからなかったが、そんなような感じのニュースの内容はおそらくそんな感じ)

え??じゃぁ、俺が仲良くなった連中は麻薬組織なん???

え??怖い怖い!!

なんか変なもんもらってないよな?

なんか変なもん飲まされてもないよな?

記憶を辿り、荷物もくまなく検査。

幸い何もなかった!

あーーーーーーーー!!!メルアド教えてもーたっっっっっ!!!

怖い怖い!!

麻薬組織から連絡くる!!!

やばいやばい!!

またテンパったが、すぐまぁ、アドレス捨てればいっか。

落ち着きを取り戻し、あとはこのままやり過ごせばいっか、と思ったがフライトまで後2日ある。

う~~~~ん、どうしよう、、、、

宿泊費は、今日の分だけだしなぁ、、、、

ま、なんとかなるでしょう!!!

と、そのまま寝ることに。

翌日チェックアウトをして、行くあてもないので、香港の100万ドルの夜景が観れるという港に行くことに。

一人でぼーっと景色を眺めてこの数日色々あったなぁと物憂げになってしまい、泊まるところもお金もないからもうここで寝よう~っと。

あれだけ危険な目にあっておきながら、またまた今度は本当に道端で野宿を!

今思うと良い意味でも悪い意味でも過去のホームレス生活の自分が残っていると実感。

そして、翌日なんとか日本に帰国いたしました、、、、。

(今回もかなり昔の記憶を辿り書きましたので、細かい描写などは事実と異なるかもしれませんがほぼ実体験です。)

次号!ついにインド編に!!!

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