織田哲郎が音楽で初めて拍手をもらった瞬間は?

スペシャル | 2018.05.07 18:00

編集部:織田さん、初めてステージに立った思い出を教えてください!

ステージではなくて、教室での思い出になるんですが、音楽をやることで初めて拍手をされた瞬間というのは、中3の音楽のテストの時間なんですよ。その当時の音楽の先生がとてもいい先生で、好きなことをやらせてくれまして。男子2人でギターを弾きながら歌うケースもあったけど、ほとんどのヤツは楽器なんか弾けないから、みんなが歌う時の伴奏を俺が担当することになったんですよ。聴けば、歌謡曲のコードは弾けたので、「俺が伴奏してやるよ」ってことで。で、その時に、その後、一緒にバンドを組むことになった素晴らしいボーカルがいまして。いつもそいつと音楽をやって遊んでいたんですが、そいつがその音楽の時間にプロコル・ハルムの「青い影」を歌って、俺がピアノで伴奏したんですが、サビでそいつが声を張り上げて、俺がグリッサンドをバーンと入れたら、ウォーッって、クラス中から拍手が起こったんですよ。

──中3でふたりで「青い影」をやるって、すごいですね。事前にかなり練習したんですか?

もともと「青い影」は好きな曲だったので、イギリスに住んでいる頃から、ピアノで良く弾いていたんですよ。ともかくボーカルがすごくいいボーカルだったので、今考えても、そりゃあ、盛り上がるよなって思います。あれは素敵な瞬間として今でも覚えてますね。お決まりの拍手ではなくて、自然発生的に盛り上がっての拍手だったので。

──その拍手によって、人前で演奏することが病みつきになったりというのは?

もちろんみんなが盛り上がってくれたのはうれしかったんですが、どっちかって言うと、楽器をうまく弾けた、音楽として、表現できたことのほうがうれしかったですね。ライブが好きというよりも、音楽そのものが好きだったので。その後、実際のステージに立つようになってからも、若い頃はお客さんの反応よりも、自分が音楽で何が出来てるかということに集中していたので、もったいなかったですね。今の方がお客さんが喜んでくれたら、うれしいという気持ちは断然強いですね。

編集部:インタビューで、ライブの楽しさを語ってくださった織田さんの、原点とも言えるエピソードですね!
素敵なエピソードをありがとうございました!
  • TEXT

    長谷川 誠

SHARE

織田哲郎の関連記事

アーティストページへ

最新記事

もっと見る