
the paddlesが昨年12月にリリースした、3作目のEP『結婚とかできないなら』が好評だ。20代後半のリアルな恋愛事情を歌詞にしたため、スリーピースのパワーと勢いをサウンドに込め、柄須賀皇司の熱い歌声と共にまっすぐリスナーの耳にお届け。昨年正式加入した渡邊剣人(Dr)の貢献度も非常に高く、2025年秋のワンマンツアーを経て、バンドアンサンブルは急速進化中だ。1月31日(土)からスタートする『いつか君と別れてしまうならツアー』は、the paddles史上最高のツアーになるだろう。いや、なる。体験してほしい。
──まだ耳にしていない人のために、あらためて。EP『結婚とかできないなら』は、どんな作品ですか。
渡邊剣人(Dr) 全部で6曲なんですけど、全曲違う感じで、まずそれが良かったなと思います。5曲目の「会いたいと願うのなら」という曲は、皇司くんが「ケントっぽいドラムで」と言って作ってくれたもので、僕が得意としているミドルテンポのビートなので。「よしやるぞ!」という感じでめっちゃ力強く叩けたので、一番お気に入りの曲になりました。
松嶋航大(Ba) 曲で言ったら、3曲目の「恋愛ヒステリック構文」が気に入っています。今まで出した2枚のEPにも同じような雰囲気の、「倦怠モラトリアム」や「WARNING!」という曲があったんですけど、それとはまた違うタイトなビート感というか、結構新しいことをやっているなと思っていて。まだライブでやっていないので、ツアーでやるのが楽しみですね。
柄須賀皇司(Gt&Vo)剣人が入って初めてのEPということもありましたし、曲調は、あんまり気にせんと作ってもまとまるんじゃないかな?という思いがあったので。今までになかったビート感を使ってみたり、例えば「赤いアネモネ」「ちぎれるほど愛していいですか」とか、今までのパドルズでやっていそうでやっていなかった部分を形にできたりとか。がっつりロックバラードの「夏の幻」があったりとか、剣人が言った「会いたいと願うのなら」は今までのパドルズっぽいし、ダークで攻める感じの「恋愛ヒステリック構文」があったり。最後に「結婚とかできないなら」という、歌詞的には今までのパドルズっぽいものをさらに深めた曲ができたりとか、いろんな曲がありますけど、EPとしてすごくまとまりを持った六兄弟みたいな感じがします。血は繋がってるけど個性は全然違うよね、みたいな。
──タイトル曲「結婚とかできないなら」のインパクトがすごいです。男性アーティストで、こういうリアルな恋愛の心境を歌うのはあんまり聴いたことないかも。
皇司確かに。「今しか書けへん曲を書く」というのは、『EVERGREEN』(2019年)ぐらいから変わらずにやっていることで、何歳になってもやり続けることだなとは思っていて。「結婚とかできないなら」を書いたのは、僕の同世代の26,7歳が今結婚ラッシュみたいになっていて、そういう話をよく聞くんですけど、お付き合いしたから結婚するというのは、一つのゴールとも言えるけど、それだけがゴールではない場合もあるじゃないですか。結婚とかできひんのに、なんで付き合ってんねやろ?みたいなこともあると思うし、お付き合いしてるけど結婚はまだ考えていないというのなら、今のうちに文句言いたいことがあれば言ったほうがいいし、嬉しいと思うことがあるんやったら今ぶつけたほうがいいし。結婚とかできないなら、今のマックスの感情をぶつけたほうがいいんじゃない?という気持ちもあったりしたので。
──ああー。なるほど。
皇司逆に、結婚とかできないなら別れちゃえば?もありますし、27歳になったから感じることを、そういうふうに切り取ってみた曲になりましたね。
──基本、ドキュメンタリーなんですよね。皇司くんの曲って。
皇司嬉しいです。今回のリリースで、いろんなところのラジオに出させてもらったんですけど、「ドキュメンタリーだね」と言われたことは何回かありました。「今しか書けないものを書く」ということが、極まっていってる感じはすごいありますね。
──航大くんは、隣で見ていて、皇司くんの年齢なりの歌詞の変化を感じることはありますか。
航大ワードの強さとか、ハッとするような言葉選びが、洗練されていってる感じはすごくありますね。それをそのままツアータイトルに持ってきたり、意識して入れ込んでいってる感じがあるなと思ってます。そういう歌詞にお客さんも共感してくれて、「ここがいいです」と言ってくれたりとか、歌詞のグッズを作って、それの反応がすごく良かったりもするので、「大事に聴いてくれてるんやな」ということは、ここ最近はすごい感じてますね。
──一個、剣人くんに聞いてもいいですか。あとから入ったメンバーとして、パドルズの一番の魅力って何だと思いますか。
剣人何回か、自分が叩いてない時に見たことがあるんですけど、やっぱり皇司くんの言葉の強さ、歌詞もそうですし、MCの面白さもそうですし、それがすごく強いなと思うので、あとは航大さんのベースも強くて、縁の下の力持ちなので、ライブが引き締まるんですよ。そこに皇司くんの言葉と歌とギターが乗っかって、起承転結がちゃんとあるバンドだなというのは、外から見ててめっちゃ思ったりしていました。
皇司嬉しいな。








