Base Ball Bear、年明け恒例のお楽しみ。2026年の『新春ベースボールベアーちゃん祭り』を観た

ライブレポート | 2026.01.16 19:00

新春ベースボールベアーちゃん祭り2026
2026年1月11日(日)EX THEATER ROPPONGI
【MC】遠山大輔(グランジ)

2026年1月11日(日)、2026年最初の三連休の中日。EX THEATER ROPPONGIにて、Base Ball Bearのワンマンライブ『新春ベースボールベアーちゃん祭り 2026』が行われた。
コロナ禍だった2021年の1月11日に開催したのが一回目で、その後、2024年はEX THEATER ROPPONGI、2025年は堀之内大介の地元である大井町のきゅりあん(品川区立総合区民会館) で行われてきて、今年で4回目である。

右半分が通常のライブ・スペースで、左半分が演者が座って話すトークコーナー用のスペース、というふうに、ステージが分かれている。で、トーク、3曲演奏、またトーク、また3曲演奏──という形で進行していくのが、この『ベースボールベアーちゃん祭り』の、基本フォーマットになっている。
その「3曲演奏」は、メンバー3人がそれぞれ3曲ずつ「これをやりたい」と挙げた曲。そのまま通ることもあるが、他のメンバー(主に小出祐介)に却下されることもあるので、多めに持ち寄ることになっている、らしい。
この日は、1曲目から3曲目まで堀之内大介、4曲目から6曲目まで小出祐介、7曲目から9曲目まで関根史織が選曲したゾーンで、最後の10曲目から12曲目までが、それ以外の曲だった。
なお、トークのゾーンは、グランジ遠山大輔が司会進行を務める。そして、最後のブロックで1曲、Base Ball Bearをバックに彼がフルコーラス歌う、というか歌わされる曲がある、というのも、恒例になっている。

それまでかかっていたBGM(ずっとデヴィッド・ボウイだった)が止まって客電が落ち、正月らしくSEで「春の海」が響き、3人が登場すると、満席のEX THEATER ROPPONGIが爆笑に包まれる。
午年、ということで、小出祐介が競馬の騎手、関根史織がケンタウロス、堀之内大介が未来人、という出で立ちなのだ。3人とも「おもしろいでしょ」というチョケた感じではなく、「無理矢理やらされてます」みたいな恥ずかしそうな感じでもない、普段どおりの淡々とした表情なのが、よけい笑える。
3人に自己紹介と今年の目標の発表を促す遠山。「騎手の小出祐介です」と挨拶した小出は「今年の目標は、落馬しないように。昨年は落馬続きだったので」と、自転車で転んで負傷した件に触れる。関根は「ケンタウロスの関根史織です。今年は、見てのとおり、馬車馬のように働いていきたいと思います」。唯一、意味不明な見た目の堀之内大介は「私、未来都市パドッコから来ました、堀之内大介の末裔です。3826年からやってまいりました」。
1月28 日リリースのミニアルバム『Lyrical Tatoo』のVOS(ビクター・オンライン・ストア)盤に『SHIBUYA NONFCTION Ⅰ』(2024年9月20日、LINE CUBE SHIBUYAにて開催)が付くので、先日その副音声を録った。その会話の流れで、小出がパドックをパドッコと言い間違えたのがきっかけで、その言い間違いを広げる流れになり「たぶん未来都市なんだろうね」という話になった。「だから、この堀之内さんの姿を見れば、みんな気になって、VOS盤を買ってくれるんじゃないか。プロモーションの一環です」と説明する小出。

などという愉快なトークを、10分の予定を5分オーバーするまでくり広げてから、ステージの右に移動し、最初のブロック=パドッコ人(堀之内)が選んだ3曲を演奏する。その前にパドッコ人は「自分にとって節目の曲。3人体制になった時、コロナ禍が明けた時、あと全然(ライブで)やってないな、という曲がひとつ入ってます」と説明した。

1 プールサイダー
2 tobu_tori
3 SHINE

「プールサイダー」がコロナ禍が明けた時の曲。「SHINE」が3人体制になった時の曲。そして「tobu_tori_」が「全然やってない」曲で、2024年の12月〜2025年1月期のテレビ朝日『ワールドプロレスリング』のテーマソング、兼2025年1月4日&1月5日の新日本プロレス・東京ドームのテーマソングとして書いた曲である。ライブで演奏したのは、1年前のこの『ベースボールベアーちゃん祭り』以来、とのこと。堀之内、「このイベントがある限り、僕は入れ続けますけどね」。
ちなみに、2026年の新日本プロレスの1月4日東京ドームに関しては、その日で引退する棚橋弘至に捧げる公式テーマソングを作るため、堀之内がプロデューサーとなって12人のミュージシャンを集め、「IT’S THE 愛BAND」(「イツザイバンド」と読みます。棚橋弘至のキャッチコピー「100年に一人の逸材」にちなんでいる)を編成。楽曲「Ring Star」を制作した。
当日の東京ドームではこの曲が流れ、他のミュージシャンたちと共にプロデューサー堀之内大介の名も、大画面に映し出された。というのは、観てきたように書いているのではなく、観てきたので書いています。

次のトークコーナーで「どうでした?」と遠山に振られた関根、「ケンタウロスの姿で演奏すると、緊張して、気絶するかと思った」と、選曲に関係ないコメントを返す。小出も「タイトすぎる服ですげえ苦しい」と同意、「四星球がやっているのを見てできそうな感じがした」という話から「四星球のすごさがわかった」という結論に至る。
で、「2025年はどんな年でしたか?」という遠山の問いにそれぞれが答えてから、次の小出祐介選曲ブロックへ。3人それぞれがどう答えたかは、長くなるので割愛しますが、ひとつだけ。実は小出、あのあともう一度自転車で転んでしまい、それによって、原因がその電動自転車の「何もしていないのに勝手に急ブレーキがかかる」という不具合であることに、気がついたそうです。メーカーに問い合わせた結果、判明したという。
それから、このブロックでさらに5分押し、トータル10分押しになった。

4 スローモーションをもう一度
5 LOVESICK
6 GIRL OF ARMS

ダブ調のアレンジで関根がリードボーカルの「LOVESICK」は、「こんな機会でもないとやらない」「本人はまず選ばない」という意味で、確かに特にとても貴重でレアに感じた(2010年の3.5枚目『DETECTIVE BOYS』の曲)。
この曲の最後の残響音から、次の「GIRL OF ARMS」につながっていく感じが良かった、という遠山の称賛に、小出「2年前のこのライブでダブ特集みたいなのをやって、あれで味をしめて」と答える。関根は、「LOVESICK」でも緊張して気絶そうだった、とのこと。なお、彼女はこの曲を時々sticoのライブでも歌っているが、大サビが苦手でいつもカットしているそうです。
という話などを経て、次はいよいよ、前半から小出がことあるごとに、ああイヤだ、憂鬱だ、とくり返しぼやいていた、関根史織選曲ブロックへ。
「ああもうほんとやりたくないよお」とうめく小出、「ほんとここがすごいのよ、カロリーが」と訴える堀之内。関根「自分でも言うのもなんですけど、たぶん最高難易度の曲でしょうね、Base Ball Bearの曲たちの中でも」。関根「そんな曲たちを、今年は、自分の身体にムチを打って」堀之内「馬だけにね!」。

7 アンビバレントダンサー
8 (LIKE A)TRANSFER GIRL
9 USER UNKNOWN

「アンビバレントダンサー」は「歌いながら弾く」のはあきらかに無理があるギターワークで、ボーカルはファルセット多用。「(LIKE A)TRANSFER GIRL」も、3人編成のバンドは普通やらない、いや、4人編成でもなかなかやらないかもしれない、16ビート主体のダンス・チューン。
「USER UNKNOWN」は、ボーカルもハモリもリズムの感じも、一回目のAメロのギターも、いちいち大変。
3 曲とも4人編成だった時代の曲なので、大変なのは当然かもしれない。が、Base Ball Bearは普段から、4人だった頃の曲もあたりまえにライブでやっているわけで、それらの中でも「最高難易度」だから、さすがにやらない、というのが、このあたりの曲なんだな。と、聴いて確かに感じた。とてもレア。

そんなこの日の最難関のゾーンを終えて、関根が「やったあ、できたあ! ヒリヒリしたあ」と喜んだり、「『(LIKE A)TRANSFER GIRL』がとにかく忙しい曲なんでね」と堀之内が安堵したり、小出が「どうしてこんな目に…」と、終わってからもぼやいたりする。
そして、今後の活動などをお伝えしてからの最後のブロックは、ステージの上も下もドーンとアガって楽しく終わりましょう! というわけで、この3曲。

10 Lyrical Tatto
11 逆バタフライ・エフェクト
12 海になりたい part.2

『Lyrical Tatto』のリード曲であり、現時点での最新曲である「Lyrical Tatto」、そして「逆バタフライ・エフェクト」、さらに「海になりたい part.2」の3曲を、華々しくたたみかける。オーディエンスみんな大喜び、ステージ上の3人も9曲目までのプレッシャーから解放されて楽しそう。
が、ひとりだけ、楽しいどころではない人が。先にも書いたように、毎年このゾーンで、「自分が選んだ曲をBase Ball Bearをバックに歌う」ことを強いられている遠山大輔である。
今年彼がチョイスしたのは11曲目「逆バタフライ・エフェクト」。必死の形相でとにかく一所懸命に歌う遠山だが──決して本人へのフォローで言うわけではなく──毎年感心するのは、ちゃんとでかい声が出ている、音程も合っている、というのは前提としても、「譜割りがきれいにオリジナルどおり」で、「カンペがない」ことだ。いかに原曲を聴き込んでいるか、歌いこんでいるか、ということの表れだと思う。本人は心の底からイヤだろうが、来年もこの縛りが続くことを願う。

という、ただただ楽しい2時間の、最後のトークのブロックで、Base Ball Bearがした告知の中で、ミニアルバム『Lyrical Tatto』が出ることと、そのリリース・ツアーがあることは、以前からアナウンスされていた。が、この日ひとつ、新しい発表もあった。
2026年9月4日金曜日、LINE CUBE SHIBUYAにて『SHIBUYA NONFCTION Ⅲ』開催。渋谷に移って三回目にして、初めてゲストあり。岡村靖幸とRHYMESTER。
小出は「メンバーコメント」で、「一緒にあの曲を演奏できるのを今から楽しみにしております!」と書いていた。こちらも楽しみ。なお、後日、追加ゲストの発表もあり。さらに楽しみ。

SET LIST

01. プールサイダー
02. tobu_tori
03. SHINE
04. スローモーションをもう一度
05. LOVESICK
06. GIRL OF ARMS
07. アンビバレントダンサー
08. (LIKE A) TRANSFER GIRL
09. USER UNKNOWN
10. Lyrical Tattoo
11. 逆バタフライ・エフェクト
12. 海になりたい part.2

PHOTO GALLERY

公演情報

DISK GARAGE公演

Base Ball Bear Tour「Lyrical Tattoo」

2026年2月15日(日)愛知 BOTTOM LINE
2026年2月27日(金)大阪・BIG CAT
2026年3月19日(木)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
2026年5月15日(金)宮城・仙台darwin
2026年5月16日(土)新潟・GOLDEN PIGS RED
2026年5月28日(木)千葉・千葉LOOK
2026年6月4日(木)京都・磔磔
2026年6月6日(土)岡山・IMAGE
2026年6月7日(日)愛媛・松山Double-u studio
2026年6月19日(金)石川・金沢AZ
2026年6月20日(土)長野・ライブハウスJ
2026年7月3日(金)北海道・BESSIE HALL 18:00/18:30
2026年7月5日(日)青森・青森Quarter 16:00/16:30
2026年7月10日(金)福岡・DRUM Be-1
2026年7月11日(土)熊本・熊本B.9V2

チケット発売中
イープラス

SHIBUYA NONFICTIONⅢ

2026年9月4日(金)東京 LINE CUBE SHIBUYA[渋谷公会堂]

【出演者】Base Ball Bear GUEST:岡村靖幸 / RHYMESTER …and more!!

<チケット情報>
▼ベボ部先行受付
受付期間:2026年1月11日(日)21:00~1月25日(日)23:59
お申し込みはこちら

▼オフィシャル先行受付
受付期間:2026年1月28日(水)18:00~2月11日(水祝)23:59
お申し込みはこちら

▼プレオーダー受付
受付期間:2026年2月14日(土)12:00~2月23日(月祝)23:59
お申し込みはこちら

▼一般発売
2026年3月14日(土)10:00~
お申し込みはこちら

  • 兵庫慎司

    取材・文

    兵庫慎司

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  • 撮影

    AZUSA TAKADA

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