HOTSQUALLが千葉県・稲毛海岸(半角スペース)野外音楽堂にて2015年より開催している『ONION ROCK FESTIVAL』が2年振りに復活する。今年は初日の5月18日(土)にフェス形式の対バンイベント、2日目の19日(日)に結成20周年記念ワンマンを開催。『ONION ROCK FESTIVAL 2019』に向けた熱い想いをHOTSQUALLの3人に訊いた。
『ONION ROCK FESTIVAL』 でついた俺たちの自信と誇り
──“Spring Trilogy”と名付けた、3カ月連続TOWER RECORDS限定シングルを3月からリリース真っ最中のHOTSQUALL。結成20周年を迎えてなお、これだけの前向きで勢いのあるサウンドを鳴らせるのは本当に美しいと思いましたし、歌や演奏の説得力もすごくありました!
アカマトシノリ(Vo/B)ありがとうございます。そう言ってもらえるとすごく嬉しいです。
──3枚とも全然違った表情を見せてくれますが、僕は5月8日にリリースされる3枚目の「May Over」に収録された「Not Over」がすごく好きで。過去や現在もしっかり受け止めた上での希望、等身大のHOTSQUALLが鳴らせているのが素晴らしいし、燃えて泣ける曲になったと思います。
チフネシンゴ(G/Vo)そういうのが伝わるとすごく嬉しいです。最初は3部作にするつもりはなくて、まさに現在の自分たちを切り取りたいと思っていたんですが、みんなで話し合ってる中で“3カ月連続3部作”というアイデアが出てきて。どれも春を感じられるし、歌詞にも一貫性があるし、存在感のある3枚になったと思います。
ドウメンヨウヘイ(Dr/Cho)僕は疾走感のある曲が好きなんですが、昔の疾走感と、この3部作で出せた疾走感はまた違って。それをみんなで鳴らせている実感や、個人的にも成長できている実感があるので、そこを詰め込めたのがすごく良かったです。
アカマ今回のテーマが“俺たちのナマを出そう”ということだったんです。歌詞も演奏も作り物ではなくてありのままをぶつけたのですごくナチュラルにできたし、歌詞を噛み締めて気持ち良く歌えたし、すごく満足できる作品になりました。
──やはり、長く続けてきたからこその自信が裏付けとしてあるんですね。
アカマライヴでずっと歌ってきてる曲も、感覚が変わってきたところがあって。カッコ良くというのは大前提にあるんですけど、伝えるってことに重きを置いて余計なものは排除して、“これだよね!”って確信がある中でぶっ刺しに行けている気はします。
──2015年に『ONION ROCK FESTIVAL』を主催として立ち上げたことで、表現の部分での変化はありました?
チフネ『ONION ROCK FESTIVAL』をやっていることに自信や誇りがあるので、根っこの部分では変化があったんじゃないですかね。それによって曲やライヴのアプローチが大きく変わったわけではないですけど、背骨には絶対あるから、地に足を付けて自信を持ってやれるようになったと思います。『ONION ROCK FESTIVAL』がなかったら、今頃バンドもなかったかもしれないし。
アカマ“この曲を『ONION ROCK FESTIVAL』で鳴らすなら…”というのは考えるようになりましたね。今までずっとライヴハウスで鳴らしてきたけど、自分たちが夢見たあの景色が『ONION ROCK FESTIVAL』をやったことで頭に浮かべられるようになってからは、曲やライヴもちょっとずつ変わってきてるんじゃないですかね?裸になっちゃうんですよね、あのステージでライヴをやると。一番カッコ付けたいんだけど嘘がつけないから、直球で曝け出すしかないというか。
──なるほど。目標とする場所であり、回帰する場所でもあるんですね。そして、今年も5月18日と19日に『ONION ROCK FESTIVAL 2019』が開催されます。開催を目前に控えた、現在の心境はいかがですか?
アカマ今年は2日目にワンマンもあるから、“思いっ切りやってやろう!”って気持ちが強いですね。
チフネ2日目のワンマンもですけど、フェス形式の1日目は出演するバンドたちに素晴らしいステージを用意して、いいライヴをしてもらうためにも頑張らなきゃいけないうえに、俺たちがトリを飾らなきゃいけないというプレッシャーもあるし(笑)。でも、プレッシャーがなければ、つまんないですからね。
──実際にフェスをやってみて分かったことはありました?
チフネ普段はライヴハウスでライヴをしているので、野外でやることで普段は来られない家族連れやしばらくライヴに来られてなかった人が来てくれるのが嬉しくて。1年に1回くらい、こういうお祭りがあるのっていいなというのは、やってみて思ったことですね。
アカマライヴハウスという場所も大好きなんですけど、野外だからこそ伝わることがあるっていう感触も、『ONION ROCK FESTIVAL』で分かったことでした。俺たちが蓄えてきたパワーを持って帰ってくれている気がしたし、ジャンルとか関係なく、雰囲気と感情で全てを越えていける瞬間があって。俺たちの意志で始めた場所で、そういう空間が作れているのを見ると“やって良かった!”と本当に思います。
チフネライヴハウスでも最高の瞬間が刻まれてると思うんですけど、『ONION ROCK FESTIVAL』だけで感じることのできる気持ちっていうのは俺らにとって特別だし、かけがえのないものなんです。
アカマ去年は会場の都合で開催できなかった分、あの場所に帰りたいという気持ちが高まっていて、あのステージに立って“帰ってきたぞ!”って言った瞬間に鳥肌が立つだろうし。開催が本当に楽しみです。