ゆきむら。が「初めて立ったステージ」は?

スペシャル | 2024.12.18 18:00

編集部:ゆきむら。さん、初めて立ったステージの思い出を教えて下さい。
ゆきむら。配信に遊びに来てくれたりコメントしてくれてた子たちはすごく好きだったんですけど、当時は、会ったことないからどこか記号だったんです。だって、本当に生きてるかどうかも分からないんで。「生きてますよ」とかいってくるんだけど、どうせコンピュータが打ち込んでるだけだろとか、僕は意味分かんないことをいってて。インターネットは好きだけど、ネットにはろくなヤツはいないみたいに思ってたから、リスナーと壁があったんですよね。

そうして迎えた初ライヴ。場所はaube shibuyaというライヴハウスだったんですけど、埋まらなかったんですよ。100人ぐらいしかお客さんがいなかったから、主催者側からは“このままだと赤字ですよ”といわれて“すみません、すみません”って。初ライヴだから自信もなかったんで、もうどうしよう、みたいな感じでうじうじしながら出ていったんですよ。出ていったら“わ~”ってなって。出た瞬間、本当にビックリしましたよ。宇宙人に会ったぐらい(笑)。会ってないですけど、宇宙人に会ったぐらいビックリした感覚でした。知らない世界の人と交信しちゃった、みたいな感覚で。だって、画面越しにいた人がリアルにいるんですよ?目の前にいるんですよ?ビビっちゃいました。「生きてる!」と思って。だからそのとき、いっちゃいましたもん。「お前ら生きてる」って。それが初ステージの印象です。

ネットのなかにはろくなヤツはいないと思っていたのに、その人たちが生きてるというのが分かったら、ちゃんと向き合いたいなと思ったんです。じゃああのとき、こういうリプライをくれたの君なの?え、あのアイコンは君?って。みんなそれぞれ本名じゃなく、ハンドルネームで会話してたのに、本体がいきなり目の前に現れた感じで。本体のコックピットから中身はお前だったんだ、みたいな感じで顔を出すんですよ。だから、そこで2度目のご挨拶というか、「初めまして」がそこにはあるんです。僕は僕で、配信ではわりと強気なことをいって、リスナーとの絡み方も上から目線なんですけど。実際に会ったときは、僕なんかヘコヘコですから。わりと(笑)。向こうは向こうでアイコンからひょこっり顔を出してくる感じで、こっちはこっちで“あ、中のゆきむら。です”みたいな(笑)。ライヴの幕が開いた瞬間は、いまでもそういう感覚があります。そこであいつも「あ、生きてる」って、命を感じるんですよ。だから、ぬるいことはできない。ライヴを重ねるたびに思うのはそれですね。

編集部:宇宙人、コックピット、中の人、という感覚がとても新鮮でした!その先の思いもゆきむら。さんのファンへの真摯な気持ちが溢れていますね。ゆきむら。さん、ありがとうございました!

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