僕はギブソンのJ-50をずっと使ってるじゃないですか。あのギターはデビューして3年目くらいの時期に買ったんです。もちろん、大した金額だったんですけど、まったく鳴りが悪くて。我慢して半年くらい使ってたんですけど、あまりに鳴りが良くないので、倉庫に入れちゃって、その後10年以上、使わなかったのかな。正直、そういうギターがあることを忘れてました。でも、気に入る鳴りのギターに、その後もなかなか出会わなくて、ある時ギブソンJ-50のことを思い出したんです。それでレコーディングに使ってみたら、ものすごく良い鳴りになってたんですよ。
どうしてそんなことが起こったかというと、ラッキーなことに弦を緩めずに倉庫に入れてたんですよね。倉庫に保管となったら、たいていは弦を緩めてしまいますよね。でも、海外の詳しい人間に言わせると弦を張ったままのほういいらしいんです。保管してた倉庫はちゃんと空調が行き届いていて、程よく乾燥していたから、それも良かったんだと思うんですけど。
それ以来、僕はずっと使ってるんですけど、じつはロック・バンドのボーカルが生ギターを弾く時に、普通はギブソンJ-50なんて使わなかったですよね。すごくフォーキーなルックスだから。ところが、この10年くらいの間に世界中のロック・ボーカリストがギブソンJ-50を使い始めたんですよね。コールドプレイとかね。僕自身は、この3年ほどの間に、さらに2本ギブソンを買いました。もちろん、今回のツアーでもメインで使っています。
みなさん、ツアーではこのギターにも是非注目ですね。
甲斐さん、ありがとうございました!