音の高さを認知する絶対音感。元々認識能力が高い人に加え、幼児期の音楽教育などで培われる人などもいるが、音楽トレーナーのリック・ビアトさんが、息子と取り組んだトレーニング「世界で最高の耳」という動画が話題になっている。
6月末に公開された映像で、かなり複雑なコードまで完璧にピッチを理解しているディラン君の映像に「天才少年現る!」とネット上でも大きな反響を呼んだが、実はディラン君、半年前までは絶対音感には程遠い状態だったのだ。
2015年12月16日からスタートした息子のディラン君(4歳)のトレーニング、本人もそれほどやる気はなく、お父さんは「用意はいいかい?」という「お前やる気あるの?」といった感じ。
なんとなく習い事を無理やりやらされている感じだが、この頃は少し考えながらコードから音の高さを導き出しており、まだまだ手探りの様子(ただこの段階でも常人よりはかなりレベルは上ではあるが・・・)。
1ヶ月後には不協和音に関しても若干のハズレはあるものの、把握しながらしっかり認識できるようになり、何よりも成長したのは音を正確に歌う事ができていることだろう。
約4ヶ月、たった3月末にはピアノではなくギターの音を聞き取り、複雑な和音を完全に把握している。
2ヶ月目にはほぼ絶対音感の素養はできているが、この時にダブルポリコードという、複数のコードが同時に存在する複雑な音を把握しており、この映像を見た人が「神童」と騒ぎはじめたそうだが、これも父と子の地味なトレーニングの賜物。
定期的に公開されるリックさんの映像は、天才は一日で誕生するものではなく、子供のやる気を継続させるか?というヒントとにもなりそうだ。
記事提供:AOL News