ここ数年の音楽パッケージ市場で、CDが激減する替わりに、確実に売上げを増やしてきたアナログ・レコード。そんな市場のニーズを汲み取り、ヨーロッパの大手ディスカウントストアの商品にターンテーブルが加えられたことが話題になっている。
FACT Magazineによると、「LiDL」の店鋪で、日本でも廉価で購入できるレコードプレイヤーでお馴染みのION Audioの商品が購入可能になり、しかも3年の保証付きで販売されるとのこと。
「LiDL」(リドル)は、ドイツ資本の欧州ではメジャーなディスカウント・スーパーマーケット。日本の全国チェーンでいえばイオンのようなイメージに近いが、再びこのようなメジャーな量販店のラインナップにレコードプレイヤーが復活したことは画期的といえる。
アメリカでの盛り上がりばかりが伝えられることが多いアナログ・レコードの人気だが、欧州市場でもイギリスではTesco(テスコ)やAldi(アルディ)のような代表的なスーパーが、90年台の取扱い廃止から20年近くの時を経てアナログ・レコードを再び商品に復活させ、スーパー大手のSainsbury(セインズペリー)はイギリスで最大のアナログ・レコード販売の小売店になったと発表した。この活況はレコードがCDに取って替わられる寸前に、市場最大の売上を英国で記録した1988年以来のこと。
ターンテーブルが全盛期だった80年代や90年代初頭には、ディスカウントストアやドラッグストアのような業態は今ほどポピュラーではなかったことからなかなか当時と比べる術はないが、2010年代に手軽に購入し易いレコードプレイヤーがスーパーマーケットや、ディスカウントストアのラインナップに加えられることを予想した人は少ないのではないだろうか。
記事提供:AOL News