2022年4月23日(土)から「鈴木敏夫とジブリ展」が京都文化博物館にて開幕。そこでオープン前日、22日に行われたプレス内覧会の模様が公開された。
「鈴木敏夫とジブリ展」京都展プレス内覧会
高畑勲、宮﨑駿両監督と共に、数々の名作を世に送り出してきたスタジオジブリ・プロデューサー、鈴木敏夫。
幼少の頃から現在に至るまでの足跡を、8,800冊の書籍や映画と共に振り返ります。鈴木プロデューサーは、それらからどのように影響を受け、スタジオジブリでの作品作りへつなげていったのか。書籍から紐解く、スタジオジブリ誕生のひみつー全く新しい切り口のスタジオジブリの展覧会となっている。
今回の展覧会は、鈴木プロデューサー自らが初めて“本の展示がやりたい”と提案をし、実現したものだそう。
プレス内覧会で鈴木プロデュサーは「70年くらいの間で読んできた本を全部1つの部屋に集めるのが夢だった。そして今日、その真ん中に立つことができて嬉しい。(自分に関する展示が)これだけでまとまってしまうのか、という思いと、一方でこんなに色々あったのかという思いがある。」と語りました。囲み取材が行われた8,800冊の本棚の部屋については、鈴木プロデューサーの隠れ家である、「れんが屋」をモチーフにしており、若い時から好きだったというウィリアム・モリスがデザインした壁紙を使用している。
数多くの本の展示がありますが、ぜひ注目していただきたいのは、引っ越しの度に捨てるべきか何度も迷ったというキネマ旬報が並ぶ一角。鈴木プロデューサーが集めてきたもので、戦後のものはほとんど揃っているそうです。中にはとても貴重な大正時代のものも。是非探してみてほしい。
記者からの「本棚を公開することが自分の頭の中を見られているようで、恥ずかしい気持ちはありますか?」という問いかけ対しては「自分の読んできた本をいろんな人に見ていただくことが自分を明らかにすることだとは考えていない。“本好き”というのは、所詮僕の中の一部です。ジブリの色々な展示もあるので、すこしでも多くのお客様に来てほしい。僕が読んできた本も楽しんでください。」と語った。
展覧会の見どころ① 鈴木プロデューサーが少年時代を過ごした、四畳半の部屋を再現!
まず皆様をお迎えするのが、鈴木プロデューサーの少年時代の記憶に、すこし「理想」を織り交ぜて再現した、四畳半の部屋。
少年時代、漫画雑誌を捨てず、すべて部屋に溜め込み、暇さえあれば読んでいたという鈴木プロデューサー。一気に2022年から1950年代にタイムスリップした気分に! ここからスタジオジブリ誕生の秘密に触れる旅が始まる。
展覧会の見どころ② “プロデューサー・鈴木敏夫は何をしたのか。”
あなたにスタジオジブリ作品を届けた人、それが鈴木プロデューサーです。スタジオジブリ作品の多くは、高畑勲監督、宮﨑駿監督と鈴木プロデューサーの何気ない会話から生まれてきた。
映画を見る前に、宣伝コピーやポスター、コマーシャルを見た人も多いはず。生まれた作品を多くの人に届けるために、鈴木プロデューサーは多くの役割を担ってきた。
スタジオジブリ作品といえば、まず主題歌から思い浮かぶ人も多いのではないだろうか。
映画作品よりも先に、主題歌をヒットさせる。これも鈴木プロデューサーの宣伝方法のひとつ。
「鈴木敏夫とジブリ展」では、鈴木プロデューサーのスタジオジブリでの足跡をたどることができる。
展覧会の見どころ③ 展覧会のラストを飾る8,800冊の特別な本棚
数々の名作を送り出してきた鈴木プロデューサーのその頭の中をのぞいているかのような、凝縮された空間の真ん中で、カオナシが静かに読書中。
こちらの部屋は、鈴木プロデューサーの隠れ家・れんが屋をモチーフにしており、鈴木プロデューサーのこれまでを形作った8,800冊の書籍をお見せする。その中には、ここまでの展示で紹介してきた書籍も。スタジオジブリの名作の元になったあの本や、こんな本まで…!?あなたが読んでみたい本を見つけてみよう。
その他にも見逃せない。スタジオジブリファンのあなたに来てほしい「鈴木敏夫とジブリ展」。
チケットは、2022年7月1日(金)から始まる東京会場が、4月23日(土)10時より発売開始。数量限定の特典付きチケットも販売される。詳細はオフィシャルサイトをチェックしよう。