フジファブリック志村正彦(Vo/G)没後10年となる今年、ファンによって最も作品化が待ち望まれていた、事実上、生前最後の年に敢行された貴重な2つのツアーを、誕生日でもある7月10日に満を持してリリースされることが決定。
叙情性と普遍性と変態性が見事に一体化した、シーン屈指の個性派ロックバンド、フジファブリック。今からちょうど15年前にあたる2004年4月14日にシングル「桜の季節」でメジャーデビューを果たして以来、「若者のすべて」を始めとする数々の代表曲を残し、唯一無二の存在感を放ってきた。
2009年12月24日、ボーカル/ギターの志村正彦が、享年29歳にて急逝。自らのリアルな感情のすべてを搾り出した渾身の4thアルバム『CHRONICLE』を同年5月にリリース後、アルバムを携えた全国ツアー「CHRONICLE TOUR」、秋からスタートした「デビュー5周年ツアーGoGoGoGoGoooood!!!!!」とひたすら走り続けた2009年、まだまだ勢いを増し続ける真っ只中の急逝だった。
以降、2009年までのフジファブリックの映像として『FAB BOX』『FAB BOXⅡ』をリリースして来たが、この最後の2009年の2つのツアーだけはどうしても作品化することが出来なかった。
そして2019年の今年、志村正彦の没後10年を迎える。志村が身を削るようにして生み出した楽曲の数々、フジファブリックの姿を次の10年に伝えるため、ご遺族、メンバー、スタッフで何度も話し合い、この生前最後の年を映像作品化することが決まった。今作は、これまでのフジファブリックの映像作品とは少し異なり、オフィシャル・ブートレグ映像作品となる。激動の2009年、この年に限ってツアーにカメラを入れていなかったため、そのほとんどは記録用の固定カメラ1台で収録されたものとなっている。そんなまるでブートレグのような映像だが、それでも志村正彦を、あの当時のフジファブリックの姿を見ることが出来る唯一の貴重な映像素材のため、ここに“オフィシャル・ブートレグ映像シリーズ”として記録されることとなった。
なお、映像収録内容については、その特殊な映像素材の状態ゆえ、編集の状況次第では上述した内容と異なる可能性があるため、随時オフィシャルにて発表される作品詳細をぜひチェックしてほしい。
さらに7月6日(土)、リリースに先駆け、志村の故郷・富士吉田のふじさんホール(富士五湖文化センター)にて、これらの映像作品をいち早く体感出来る先行上映イベントの実施も決定。
「フジファブリック 志村正彦没後10年 『FAB BOX III 上映會』」と名付けられたこの上映イベントでは、『FAB BOX III』から『Official Bootleg Live & Documentary Movies of “CHRONICLE TOUR”』『Official Bootleg Movies of “デビュー5周年ツアーGoGoGoGoGoooood!!!!!”』の2作品をダイジェスト編集、大画面・大音量であの2009年を共に追体験することが出来る、1日2公演限りのプレミアムイベントとなっている。