TOKYO ISLAND 2024
2024年10月12日(土)13(日)14(月祝)東京・海の森公園 森づくりエリア
そして今年、時期を秋に戻して、2024年10月12・13・14日の三連休に行われた。東京都の無人島での野外フェス『TOKYO ISLAND』は、3年目の開催で初めて、成功を収めた。と、言っていいと思う。
3日間で延べ14,000人という、過去最大の動員になったことと、大きな混乱やアクシデントもなく、初日の開場から3日目の終演まで、ピースフルな空気が続いたこと。そのふたつが「成功と言っていい」と判断した理由です。初めて天候に恵まれた、一度も雨が降らず、日中は半袖Tでいいくらいの適度な暑さだった、というのも、とても大きい。
あ、過去の体験記はこちらです。このフェスの成り立ち等がわかるように書いてあるので、未読の方はぜひ。
1年目=2022年 お台場の埋立地の島で初開催。前代未聞だらけのフェス「TOKYO ISLAND」体験記
2年目=2023年 TOKYO ISLAND、今年はどう変わった?初開催から2年連続参加の兵庫慎司による体験記
【DAY1:10月12日(土)】
埋立地であり無人島であり、いまだ建設中でオープンしていない東京都の海の森公園で行う、という、いろんな意味でいろんな方向から前代未聞なフェスが、この「TOKYO ISLAND」なのだが、そんなフェスならではの最大の特徴に、初日の朝に会場に着くなり、驚かされることになった。
入場ゲートをくぐったら、スロープ状になっているゆるやかなアスファルトの坂道を、10分くらい歩くと公園の敷地に辿り着くのだが、今年はその坂道の始まりの右側に、長い階段ができていたのだ。
どうでしょう。びっくりするでしょう、それは。「いまだ建設中」であるがゆえに、毎年公園の施設や形が変わっていく、要は完成に近づいていく、この階段もそのひとつ、ということだ。そうやって変わっていくおかげで、ステージの位置などの会場のレイアウトを、去年と同じにはできなかったりして、運営側は大変だと思うが。
その他にも、飲食エリアにあたる場所に、去年はなかったウッドデッキみたいな見晴し台がいくつもできていたりして、いろいろと新鮮である。この日のISLAND STAGEのトップだったKANA-BOONも、「公園が発展途上中でびっくりした。さっきそこで芝刈ってたもん。できてないんやないか!」と言っていた。
ただ、この海の森公園、2025年3月には、いよいよ全面的にオープンするそうなので、「行ってみたら形が変わっていた」フェスとしては、来年が最後になりそうです。
あ、その新しい階段を使ったら、3分で着きました。7分短縮。
では、今年の会場レイアウトや設備について。今年は、入って右の広大なエリアがキャンプサイトとワークショップとペットが遊べるスペースと恐竜探検ツアー用の敷地。左のもっと広大なスペースが、ステージと飲食エリアになっていて、TOKYO STAGE(14日のみdrop STAGE)とISLAND STAGE(14日のみand STAGE)、同サイズの2ステージが交互に進行していく。去年はなくなった、ステージのミュージシャンたちを映す巨大ビジョン(画面)も復活。
そのビジョンとスピーカーに関して、驚いたし、感心したことがある。片方のステージでライブをやっている時、次のアクトの準備をしている、もう片方のステージのスピーカーとビジョンからも、今ライブをやっている側の音が出るし、映像が映るのだ。これ、他には、同じチームが企画制作している『VI VA LA ROCK』でしか見たことがない。ステージ並列型のフェスなら、他のどのフェスでもできそうだけど、どのフェスでもやっていない、ちょっと画期的なサービスだと思う。国内で数少ない「音量制限なし」のフェスなので、音もでっかくてすばらしい。けっこう風が吹いているのに、全然流れていかないし。
音楽以外のアトラクションや催しに関しては、まず、去年まであったサウナは、今年はなし。これも、公園の工事の進行に伴う何かが理由なのではないか、と思う。
その代わり、それ以外は、数も内容も、昨年以上に充実していた。子供用には、お絵描き&落ち葉スタンプ体験、仕事体験テーマパーク「カンドゥー」、遊具がいっぱいのキッズランドなどなど。しかもこれらはなんと全部無料。大人も遊べるブースとしては、キャンドル作り、ウクレレ演奏、ボディペイント、火起こしやナイフワークの体験などなど。今年は初めて出店者を一般公募したそうだ。
あと、アイランドカーという12人乗りのバスに乗って恐竜たちのいるゾーンを一周する「恐竜探検ツアー」や、ティラノサウルスに変身して全力疾走で競争する「ティラノサウルスレース」など、なぜか恐竜に執着するTOKYO ISLAND(VIVA LA ROCKもだ)ならではの人気コンテンツもあり。早朝のヨガや、会場の各所にあるヒントを集めて謎を解いていく「東京謎解きアイランド」や、水上スポーツ体験などもあり。という中のふたつに、2日目と3日目に参加しました。詳しくは後述。