
──ピノキオピーさんは以前も、お客さんの表情をよく見ているとおっしゃっていましたね。
すっごい見ます(笑)。お客さんの顔を見ながら「こんなことを考えているのかな」と想像して、きっとお客さんも僕がどんな気持ちでライブをしているのかを想像しているんじゃないかなと思っていて。そうやってお互いを想像し合って、それぞれの答えが生まれているような状態が健全というか。バラバラなんだけどひとつになったような感覚というか、干渉し合わないけどなんとなくつながれたような感覚というか。そういうものがあると、生きる糧になりますね。
──となると抱えている悩みや楽曲に感じた思いをファンレターに書いて送ってくれたファンの皆さんに向けて歌詞を書いたという「僕なんかいなくても」は、ライブでかなり重要なポイントにもなっているのではないでしょうか。
いただいたお手紙への返事のつもりで書いた曲なので、実際ライブでやったときに「こういう表情で聴いてくださっているんだな」と自分の目で見ることができてうれしかったです。いろんな気持ちが混ざり合った複雑な表情で聴いてくれるのを見ると響いてるのかなと思ったり……。ネットに曲を上げているだけだと、聴いてくれる人の気持ちはディスプレイの文字でしか入ってこないけど、表情は言葉よりも相手の思っていることを捉えきれないのに、伝わったような感覚が得られるんですよね。

──確かに表情は曖昧ではあるけれど、言葉を経由しないでその人の気持ちがダイレクトに届く感覚があると思います。
そうなんですよね。その人がどんなことを考えているのかは想像の範疇でしかないけれど、伝わってるような感覚があるんです。自分のような性質を持った人が励まされるようなものになればいいなと思いながら音楽を作って、それを聴いてもらって「励まされました」というお手紙をもらって、その方々のなかにはご病気だったり、ご家庭の事情だったり、大変な状況の人も多くて。そういうものをたくさんいただくなかで、自分なりに楽曲で励ましたいなと思ったんですよね。
──アルバムのタイトルトラックの「アンダーワールド」も、ライブでとても感動的な景色が広がるのではないでしょうか。爽快なブレイクビーツも、煌々と光るステージを想起させます。
完全にライブを想定して作った曲なので、僕も早くやりたいです。アルバムができつつある時期に「自分が面白いと思うことは?」「自分がいいと思うことって何だろう?」と見つめ直していて。アルバム曲はもう少し個人的な要素に寄せられるので、そのときの自分から自然と出てきたサウンドが「Q」と「アンダーワールド」だったんですよね。アグレッシブな音にしたいと思いながらの制作が続いていたので、「アンダーワールド」はその流れから敢えて今ブレイクコアっぽい音をやったら面白いんじゃないかなと思ったんです。
愛をテーマにした『ラヴ』、ミニマルな音にした『META』ときたら、『UNDERWORLD』はエッジーでパンキッシュなものだなと思ったんです。初期衝動に近いものになったのは結果論でもあるんですよね。それこそブレイクビーツっぽいものは過去にやりすぎてここ最近は食傷気味で。でもしばらく避けていたぶんその味が自分に戻ってきて、今の自分が作ったらどうなるかな? とわくわくしながら作れたんですよね。だから「過去にやったことはやめなきゃいけない」みたいな思い込みがあったことにも気づいたし、今は自分のやりたいことや好きなこと、書きたいことに自分で制限をかけるのはやめようというモードですね。
──それが冒頭でおっしゃっていた「自分の面白いと思うものに素直に取り組んでみてもいいのかなと思っている」という話につながるというわけですね。
自分のなかの「こうしなきゃいけない」をもっと取っ払って、もっと自由に、自分が面白いと思うことを素直にやれたらいいなという状態になっています。だからどう戦っていこうかなと考え始めているところです。
やっぱり自分は誰かとつながりたいんですよね。ずっと誰かに曲を聴いてほしくて、高校時代には作った曲を友達に聴かせすぎてうざがられていて(笑)。自分が面白いと思うものは多くの人に伝わるものではないから、自分が面白いと思うものをいかに皆さんに伝えることができるか。この“面白い”をどうしたら面白いと受け取ってもらえるかの戦いですね。僕の面白いと思っていることが本当に面白いのか?と疑う必要もあるし、わかりにくいまま伝えるのもサボってる気がするし、わかりやすくしすぎると見え方も変わっちゃうこともあるだろうし……。どうやって伝えるべきなのか、それらすべてが戦いですね。

──そういう心境のなか迎える「2026 TOUR アンダーワールド」、特別なツアーになるのではないでしょうか。
「Q」や「アンダーワールド」といった新曲をやれるのが楽しみですね。それらを踏まえたうえでどういったセットリストにしようかなと、ワクワクしながら考えています。ライブの目的の一つは自分の曲を聴いてくれる人の表情を見ることなので(笑)、とにかく今から楽しみでしょうがないです。
──「アンダーワールド」の《嘘くさいキラキラに負けないように/こっそり密造したぼくらだけの光》という一節は、ピノキオピーさんのライブそのままですものね。
“光”と“密造する”って真逆のことでいいなと思ったんですよね。僕らから見れば嘘くさいキラキラであってもそれに救われる人もいるし、僕らが密造している光は誰かにとっては毒になり得るし。だからこっそり戦っていこう、という気持ちです。ツアーは観ている人が元気になれるようなライブにしたいし、とにかく体力をつけて臨まないと……!と思っています(笑)。筋トレやランニングをしっかりやらないと。
──ピノキオピーさんのライブはいつも大盛り上がりですからね。ずっとフロアも波打っていて、楽しむぞ!という気合いを感じます。
本番になるとお客さんの熱気に引っ張られて、序盤でこんなにへとへとで大丈夫か!?みたいな瞬間もあるんです(苦笑)。お客さんの熱量に負けないように、熱いライブをしたいですね。ライブで皆さんが楽しんでいる姿や、自分の曲が伝わっていると実感できる瞬間にいつも救われているし、皆さんにとってもそういうライブにできたらな……と思います。そのためにも元気なところを見せたいし、楽しくて元気が出る、熱気のある場所にできたらいいなと思っています。
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