Chara、デビュー30周年へ向けたライブを開催「どんな状況でも最大限でやりたいし、みんながワクワクするような演出を考えたい」

インタビュー | 2020.09.12 19:00

デビュー29周年を迎えるCharaが、記念日の翌日となる9月22日(火・祝)にLINE CUBE SHIBUYAにてプレミアムなライブ「Chara Live 30 Years “Dance With Me?”」を開催する。本公演はリアルチケットの販売とともに、生中継の有料配信も決定。収容人数を限定した座席指定ながらも、Charaが有観客のワンマンライブを開催するのは、今年1月に行われたバースデーライブ以来、実に8ヶ月ぶりとなる。このコロナ禍においても、5月下旬には配信プログラム 「Rainbow Staircase」を立ち上げ、8月にはドライブ・イン・ライブに参加するなど、様々な形で音楽を届け続けてくれた彼女に周年ライブにむけた意気込みを聞いた。
──Charaがお家から送る配信プログラム「Rainbow Staircase」がプレパーティーを含めて4回分 放送されました。どんな手応えを感じてますか。

ピュアな活動なんだけど、音楽好きな方やミュージシャンからはとても評判が良いですね。今、みんなで集まるフェスとかライブができないじゃない。配信ライブもいろいろあるけど、どうしてもアーティストさんと同じ空間にいる感じがしないなって思ってて。だから、『Rainbow Staircase』はお家に一緒にいるような感覚になってもらえたらいいなと思ってて。ほんとに私の自宅だし、季節も感じてもらいたいから、窓を開けてやってるのね。最初が春で、2回目は夏の号。音は苦情がこないように皆さんには、ヘッドフォンやイヤフォンで演奏してもらってますね。

Rainbow Staircase vol.2- お客さま "mabanua" Teaser

──2回目はゲストにmabanuaを迎えて、大きな音の鳴らないドラムセットも用意されてました。

彼自体が『小さな音でも深く伝えることができるよ』って言ってたじゃない。そういうことなんだよね。それに今は、こういう状況だから、皆さんが前よりももっと音を重ねる喜びを感じながらやってくださってて。エンジニアさんもチームで入ってくれてるから音調整もするし、映像で使う絵はすーちゃん(SUMIRE)が描いてくれてる。写真家やヘアメイク、ミュージシャンを含めて、付き合いのあるクリエイターの方々に参加してもらってる感じ。そういう意味では、ファミリースタンスでやってますね。

──もともとはどんな思いで始めたんですか?

自分が出たいなーと思う音楽番組があるといいなって思ったんだよね。海外だと、『Tiny Desk Concert』とか『COLORS』とか、『SOH Music』とかがあるじゃん。日本でも誰かやってくれる人がいるといいけど、まだあまり見かけなくて。だったら、まぁ、うちはよくミュージシャンが集まって、家でセッションしたりするので、この広さがあったら結構、いけるんじゃないかと思って。あと、息子がたまたまミュージシャンになったんですね。

──あははは。たまたまじゃなく必然的ですけどね。HIMIとしてシングルをサブスクリリースし、今年2月には初のワンマンライブも開催しました。

彼のような若い世代から先輩まで、ジャンルに関係なく、ピュアな音楽への愛があるミュージシャンと音を重ねたいなと思って。そもそも世の中は同じような音楽ばかりじゃなくていいなと思っているし、自分が好きなミュージシャンの素敵なところをちょっとでも伝えることができたらいいかなと思って。ただ、現場は台本とかは一切ないのね。私の曲づくりと似てるかもしれないけど、ある程度は私の頭の中にあるイマジネーションとか、ファーストインプレッションがベースになってる。私はいつも一筆書きのようなセッションをやってるから普通なんだけど、一筆書きをしたことがない人はちょっと勇気がいるかもしれないね。でも、そういうやりとりも見せたいなと思ってます。

──普段、Charaさんの自宅で行われているホームパーティーで自然とセッションが始まっていく雰囲気をそのまま見せてるってことですよね。

もちろん、よく見せることも必要ですけどね。何事においてもバランスが大事だと思うんだけど、私自身はやっぱり、流れを大切にするアルバムアーティストだと思うんですよ。だから、頭から観てもらいたですね。例えば、曲の前にみんなで雑談してた話をふまえた上で聴くと、響き方が変わってくるし、心の景色も違ったりすると思うのね。私はこういうのが好きだよっていうことがより感じることができると思う。

──子守唄を集めたアルバムも聴いてみたいです。また、第2回目はmabanuaがヴォーカルをとる曲も多く、Charaさんはまさにホストの位置でプレイしてました。

曲順も私が決めたからね。最近、mabanuaがやってない曲とか、二人の出会いの曲「永遠の詩」とか。『Rainbow Staircase』はリハもなくて。前日に楽器を持ち込んでもらって、セッティングして、ちょっと合わせるだけ。あとは、メールでのやり取りだけだから、想像……イメトレなんだよね。でも、全ての仕事において想像するっていうことが大事だと思ってて。MCで、マバも最初はドラムがなくて、段ボールでやってたって言ってたけど、私も最初は紙の鍵盤だったの。想像の中でめっちゃ弾けてたし、面白かった。決してそれで落ち込むとかじゃなく、楽しんでたからね。最初は全部、想像だし、想像できなかったら、何もできない。仕事も恋も、家庭でも教育でも、もっといっぱい、みんなに想像してほしいなって思う。

──今後も続いていくんですよね。

やめるつもりでは始めてないですね、結婚と同じで(笑)。まだ実験段階だけど、やりたいことはたくさんあるし、たくさん出て欲しいミュージシャンがいる。次はまだ考え中だけど、ほんとにファミリースタンスで続けていきたいなって思ってますね。

  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

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