電車の中で音楽を聴くのが好きだ。
歩いてる時は歩く事に集中しないとあぶないので、あまり音楽には集中しない。
家にいる時は色んな用事をやりながらでテレビをつけっ放しで観てて、昔のように部屋で一人で音楽を聴いたりする事もあまりなくなった。
仕事中は音楽を聴かないタイプで、あとランニング中には必ず聴いてるが、それは自分をアゲるためのBGMなので音楽鑑賞という感じでもない。
そう考えると一日の中で一番音楽を集中して聴いてるのはやはり通勤や移動での電車の中ではないかと思う。
電車の中で音楽を聴くのは楽しい。
「電車の中で音楽聴く時あるあるネタ」でもあるが、音楽を聴きながらまわりの乗客の方々や外の風景などを見てると、ふと聴いてる曲と目の前の景色がリンクする事があり、自分がその曲の物語の中に入ってしまったような感覚や、映画を見てるような気分になる時がある(ありますよね?)。
その非日常感というか、その感じが楽しいのかも知れない。
前に人気アイドルグループの女のコがラジオ番組で「自分がその曲のミュージックビデオの主人公になった気分になれる曲を電車で聞いて泣くのが趣味」と言ってて「ああ、凄いわかるわかる!」と、とても共感した事がある。(ちなみにその曲は藤田麻衣子の「井の頭線」でした)
そういう訳で今回は僕がごく個人的におススメの「電車の中で聴きたい名曲」をいくつかご紹介しようと思う。
でもそう書いてからいつも自分が電車で聴いてる曲をピックアップしてみたらホントにただの個人的に好きな曲ばかりになってしまい、これ電車の中じゃなくてもいいじゃん、ってただの私的な趣味曲ばかりになってしまったので、その中から何とか曲中に電車がちゃんと登場する電車の中で感情移入しやすい曲だけを選んだので(でも全部ホント名曲ですよ)気になった曲があったらYOUTUBEも貼ったので、ぜひ電車の中でスマホでクリックして聴いてみて下さい。
なごり雪
なんだよいきなりコレかよと思う人も多いだろうが、もう単にこの曲が好き過ぎて語りたくて今回このコラム書いてるかもというくらいで誰でも知ってる名曲。かぐや姫の曲をイルカがカバーして大ヒットし、その後も沢山のアーティストがカバーし続けている春の駅のホームでの別れの歌。電車の中であらゆるアーティストバージョンでこの曲を聴き、その度にこの物語の中に入ってしまい何回泣きそうになっかた分からない。個人的に春の卒業ソングという名曲激戦区の中でもこの曲に勝る曲はいまだに存在しないといつも力説してる。今回はあのCoccoの素晴らしいカバーバージョンがあったのでそちらをどうぞ。
『なごり雪(カバー)』Cocco
500マイル
元はPPM(ピーター・ポール&マリー)というアメリカのフォークグループの50年以上前の名曲で、そのあと清志郎さんが日本語でカバーしたがそれがあまりに素晴らしく、その後沢山のアーティストがその清志郎日本語バージョンをカバーし続けており、最近も福山雅治の月9ドラマ中で藤原さくらが歌い話題になった。これも電車(汽車)でのお別れの曲。今回はデビューしたばかりの沖縄在住4人組ヴォーカルグループ「Sky’s The Limit」のカバーバージョンがとても素晴らしかったのでそちらを是非。
『500マイル(カバー)』Sky’s The Limit
がたんごとん
実は大ファンでもあるが、SHISHAMOの電車の中での事を淡々と歌った素晴らしい曲。歌詞の中には別れもなく、事件もなく、特に何も起きないしほぼ何も言ってない、でも凄くいい、というギター&ボーカルの宮崎朝子の天才が炸裂してる曲。このPVのまんまで普段の通勤通学で女性が聴くのにおススメ。
ちなみにSHISHAMOがリリースしたばかりのシングル「夏の恋人」も電車の中でのPVで夏の終わりのこの時期に超ピッタリな名曲なのでぜひチェックを。
『夏の恋人』SHISHAMO
赤い電車
鉄道好きとしても有名な岸田繁率いるバンドくるりの京浜急行電鉄のテーマソングとして作られた曲。くるりはどの曲も電車で聴くのにピッタリだが、この曲の素晴らしいとこはシンプルながら音や歌詞に岸田の鉄道愛がギッシリと詰まっており鉄道ファンの人が聴いても必ず好きになるとこで、レビューを見てもこの曲の内容の分析で盛り上がってる鉄道ファンの方々が多く読んでて楽しい。
『赤い電車』くるり
Boom!
最後はマイア・ヒラサワ(Maia Hirasawa)という日本デビューもしてるスウェーデン女性シンガーソングライターのこの曲。この動画が色んなメディアで大変な話題になったのでご存知の方も沢山いると思うが、九州新幹線のCMとしてこれが流れ始めた直後に東日本大震災が起き自粛放送中止となるが、誰かがYouTubeにアップしていたこの動画が復興の勇気づけになると日本中に感動を呼び大拡散され、その後もいくつかの大災害後の日本をつなげる復興のシンボル的な解釈として何度も注目を浴びている。あの大震災後の誰もが不安で押しつぶされそうになった時に、どれだけこの曲と動画に勇気づけられたか分からない。今も元気をなくした時やプレッシャーでいっぱいになった時にこの曲を電車で聴いて自分を奮い立たせてます。
『 Boom!』マイア・ヒラサワ「JR九州/祝!九州キャンペーン」CMソング
横山シンスケ
49歳。お台場のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」店長・プロデューサー。その前10年くらい新宿ロフトプラスワンのプロデューサーや店長。過去に電車の中で上記の曲聴いて本当に泣いてしまい女性に「大丈夫ですか?」と声をかけられた情けない経験がある。東京カルチャーカルチャー:http://tcc.nifty.com/
横山シンスケ ツイッター:https://twitter.com/shinsuke4586