J太郎が思い描くフェスとは?
僕もフェスを企画していましてね、将来的にやるつもりではいるんです。<男の墓場プロダクション>を基にしてね。
もともと(墓場プロの)映画にはミュージシャンもたくさん出てもらってましたけど、そこからさらに発展させましてね。僕は今、車で日本中を行ったり来たりしているんですが、その中でも本当に、この素晴らしい光景と地形がね、まだ注目されていないのは本当にもったいないとしか言いようがない。瀬戸内海に“しまなみ海道”っていう高速道路があるんですよ。
そこは本当に素晴らしいところなんです。尾道から今治ってところまで、たくさんの島を高速道路が渡っていくんですが、その島のどこかでフェスをやりたいんですよ。1週間くらいやりたいですね、僕のフェスは。1週間通し券(笑)。仕事で来られないという人は、辞めてしまえ! っていう。辞めるきっかけにしてほしい(笑)。食うのに困ったら、その時にまた考えましょう! っていう。
1週間ありますからね、出たい人みんな出ていいですよ(笑)。島もたくさんあるしね。ひとつの島でやると揉めるから、いろんな島でやるんですよ。中には船でしか行けない無人島もたくさんあるので、もう音出したい放題ですよ(笑)。
それが去年~一昨年くらいですかね、ちょっと話に出たんですよ。その時に飛行機会社が協賛についてくれるかもしれないってときにね、やっぱり「“男の墓場”って名前はやめてほしい」って最初に言われましたね。当然やめさせていただきます! みたいなね(笑)。
かつて「サマーソニック」に稲川淳二さんが出演されてましたけど、我々はメインでお呼びしますよ、稲川さんありき(笑)。
稲川さんの怪談ライブっていうのは、あれこそ本当に完成されたライブ。もう他の芸術・芸能、音楽が全部なくなっても、稲川さんの怪談ライブは残るんじゃないかっていうくらいね(笑)。人類の根源的な面白さがありますよ。僕は稲川さんのライブが一番好きですね、音楽とかあらゆるものを含めて。一番ゴージャスなものだと思いますよ。皆さんにも一度観てほしいですね。
何回もご本人にお会いしたことはあるんですが、やっぱりライブの時の稲川さんの、出てきた瞬間の雰囲気っていうんですかね。あれを皆さんにも味わってもらいたいですね。一度「音魂 OTODAMA」で観て感激したんですが、1時間くらいで止めたんですよ。なんでやめたんだろう? と思って後日お聞きしましたら、「暑かったもんね」って言ってましたよ(笑)。
以前、EXILEのTV番組で見たんですが、稲川さんがよくする怖い話で、テレビ東京には怖い人形が長いこと置かれている、とあるスタジオがあると。その スタジオっていうのが、ここなんです!! ……っていう怪談があるんですけど、そしたらEXILEのメンバーがみんなイスから転げ落ちましたね(笑)。これがまた、転げ落ち方が完璧。体が動きます から、稲川さんのオチで今まででいちばん素晴らしかったのはEXILEですね(笑)。素晴らしい、贅沢な瞬間でしたね。やっぱりイスから落ちるのは体が動く人じゃないと。
杉作J太郎
男の墓場プロダクション局長、現代芸術マガジン編集長、東映チャンネル放送委員、映画「チョコレートデリンジャー」製作中!著書「ボンクラ映画魂完全版」発売中(徳間書店)