HIMEHINA WORLD Tour 2026 Final初日「ヒメヒナウタミタ祭」ライブレポート。カバー曲連発で魅せた熱狂の一夜

ライブレポート | 2026.10.20 12:00

HIMEHINA WORLD Tour 2026 Final 2Days Day1『ヒメヒナウタミタ祭 ~負けないでもう少し最後まで走り抜けて~』
2026年10月3日(土)SGC HALL ARIAKE

VTuber史上初のワンマンワールドツアーとなった、全10都市を回るHIMEHINA最大規模のツアー「HIMEHINA WORLD Tour 2026『LIFETIME is BUBBLIN』」。そのグランドフィナーレが2026年10月3、 4日にSGC HALL ARIAKEで2days開催された。

田中ヒメと鈴木ヒナは、初の全曲カバーソング縛りライブ「ヒメヒナウタミタ祭 ~負けないでもう少し最後まで走り抜けて~」、約11ヶ月にわたるワールドツアーの最終公演となった「LIFETIME is BUBBLIN -GRAND FINALE-」と二夜にわたってファンへの感謝と愛情を余すことなく届けた。まずは前夜祭にあたる「ウタミタ祭」の模様を振り返る。観客のリクエストにも多数応えたセットリストには、ふたりの真心と新しい一面を感じ取ることができた。

開演前はライブの恒例でもある、ヒメとヒナの影アナトークで会場の空気をあたためる。10分以上にわたりファンとコミュニケーションを取ると定刻どおりに暗転し、ステージ前の紗幕にはHIMEHINAが書道パフォーマンスをするオープニングムービーが流れた。するとバンドの演奏に乗せてふたりが「ヒメヒナウタミタ祭、盛り上がっていくぞ!」と叫び、紗幕が落ちるや否やDECO*27の「モザイクロール」でライブをスタートさせた。

HIMEHINAのライブの持ち味のひとつに、ジェットコースターのように観客を瞬時に自分たちのステージに巻き込む爽快で刺激的な展開が挙げられる。ライブの序盤は怒涛の18曲DECO*27カバーメドレーという予想だにしないものだった。ただ単純にショートサイズでつなぐだけでなく、時折フルサイズを挟みながら観客の集中力を途切れさせることなくノンストップで駆け抜けた。

序盤は蠱惑的でキュートなボーカルとロックの迫力を併せ持つ「シンデレラ」などを届け、「乙女解剖」「デビルじゃないもん」「ヴァンパイア」では観客もそれに触発されるように熱烈なコールやクラップを送った。12月23日にリリース予定のカバーアルバム『ヒメヒナウタミタ参』にも収録予定の「ラビットホール」では一糸乱れぬ早口ボーカルを響かせ、その後も勢いを止めずに「ハオ」など引き続きアッパーな楽曲をたたみ掛ける。「リバーシブルキャンペーン」では“リバーシブル”と掛けてそれぞれが後ろを向いて相手にマイクを差し出して歌うというギミックを見せてふたりの信頼関係を表現した。

ここまでのツアー「LIFETIME is BUBBLIN」は大胆かつきめ細やかな演出を極限まで詰め込んで会場を圧倒してきた。だがこの「ウタミタ祭」は本人たちのパフォーマンスにフォーカスし、ハンドマイクスタイルは阿吽の呼吸のボーカルやダンスを強く印象づけた。「マシュマロ」「ヒバナ」とラウドロックテイストの楽曲でさらにギアを上げ、「ゴーストルール」でのエモーショナルなボーカルはここまで積み上げてきた熱量の最高潮を叩き出した。

すると「テレパシ」で空気を和らげ、「モニタリング」ではスリリングなムードを作り出す。そこから「妄想感傷代償連盟」「弱虫モンブラン」と秋の空気が似合うセンチメンタルな楽曲へとつないだ。ここまで絵巻物のようにグラデーションでたたみかけると、「みんな大好きだよ!」と呼びかけて「愛言葉」でこのメドレーを締めくくる。客席に向かって手を振り、指をさしたりしながら詞を噛み締めるように歌うふたりの様子に、客席の笑顔が華やいだ。

ここまで約30分のメドレーを駆け抜け、ヒメは「みんなの顔を見ていたら胸がいっぱい」と感慨に浸り、ヒナも「まだまだ歌いたい曲がいっぱいあります」と意欲を見せる。そしてこのライブは全曲の歌割りを決めていくところから始まったと振り返り、「見せ方を一つひとつ考えた」「いつものHIMEHINAとちょっと違う面を見せていけるはず」とこの後の展開への期待を煽った。そして「普段なかなか歌わないような曲を」と前置きし、RADWIMPSの「ふたりごと」とフジファブリックの「若者のすべて」を歌唱する。ソフトさと芯の強さを併せ持つ歌声を響かせた前者、澄んだハーモニーが高く伸びていった後者と、楽曲の世界にじっくりと浸らせた。

続いて「生きることについてすごく考えさせられる曲」を2曲歌う旨を明かし、日々の様々な思いを抱えながら毎日を懸命に生きているファンがライブに足を運んでくれることへの喜び、そんなファンが苦しみや悩みを抱えるときに少しでもそばにいられるような存在でいたいという願いを語る。そしてamazarashiの秋田ひろむが中島美嘉に提供したバラード「僕が死のうと思ったのは」、カンザキイオリの「命に嫌われている」を届けた。楽曲の世界を抱きしめるような真摯な思いが伝わるふたりの歌を観客もじっくりと噛み締め、その優しさに身を委ねる。そして歌い終えたふたりに、大きな歓声と熱い拍手を送り続けた。

楽曲に感情移入し、涙ぐむふたりは「いいライブだ」と言いながら自分たちの気持ちを受け止めてくれるファンのあたたかさを噛み締める。するとヘッドセットマイクにチェンジし、トークコーナー企画の「5000人の前で丸裸!? ヒメヒナ指差しアンケート」へと入った。お題に対してヒメとヒナのどちらが当てはまるか、観客がペンライトで、HIMEHINAがお互いを指差しで答えるという企画である。「どこの会場でも楽屋を自分の部屋のようにしてしまうのは?」や「ほかの人と話していると嫉妬しちゃうのはどっち?」などの質問に対してふたりが回答し、イメージ通りなこともあれば意外な一面が覗く場面もあり、終始和気あいあいとした空気が会場を包んだ。

「これからたくさん動き回っちゃうので、座っている人も立ってみたらどう!?」と呼びかけると、続いてはシーンを超えて様々なアーティストの楽曲をメドレーでつなぐ。宝鐘マリン × Kobo Kanaeruの楽曲を作詞者のSena Kiryuinが桑畑ジャステンとともにセルフカバーしたバージョンの「III (Sena x Justen Remix)」、雨良のツインボーカル曲「ダイダイダイダイダイキライ」、Juice=Juiceの「盛れ!ミ・アモーレ」とラテンテイストの楽曲で会場を煽ると、不破湊のユーロビートナンバー「一旦ステイTONIGHT」、しぐれうい「うい麦畑でつかまえて」、YOASOBI「アイドル」とテンションをブチ上げる楽曲を投下して観客のリミッターをどんどん外していった。

YOASOBI「怪物」の後のれるりり「脳漿炸裂ガール」では早口で息の合ったツインボーカルを見せ、続いてのみきとP「ロキ」ではアレンジも多数加えてその手腕を遺憾なく発揮する。すると一転、エレガントなダンスからスタートした流星P/湊 貴大の「magnet -recall-」では艶のあるペアダンスとボーカルで魅了し、情熱的な歌声を響かせた星街すいせい「GHOST」がクライマックスかと思いきや、さらにSEKAI NO OWARI「RPG」で包容力と多幸感を生み出した。そして本編ラストとなるsupercell「さよならメモリーズ」は、次の季節へと連れて行くような頼もしい佇まいと歌声が観客の心を掴む。自分たちを支えてくれるファンに、心の底から幸せを感じてほしい。そんなHIMEHINAの願いが、余すことなく表現されていた。

アンコールではアコギの音色に乗せてライブTシャツに着替えたふたりが登場し、まず斉藤和義「歌うたいのバラッド」を届ける。大きな愛情が綴られた楽曲を心を込めて歌い上げた後、ヒメは「みんなからリクエストをもらって、いろんな曲と出会わせてもらって、ありがとうの気持ちでいっぱい」「いろんな演出も(チームと一緒に)考えて挑戦の連続だった」とこのライブへの強い思いを語り、ヒナは「今日歌った曲でいいなと思った曲の原曲を聴いたりして、原曲の良さを楽しんでもらえたらうれしい」と笑顔で呼び掛ける。そして「みんながいてくれたからできたライブだ」とファンとともに力を合わせてこの日を作れた喜びを噛み締めた。

「最後に最高の思い出を作ろう!」「みんなで大合唱しようぜ!」と呼び掛けサンボマスター「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」でピースフルな空間を作り出す。ジャンプで締めくくるかと思いきや、突然音楽が流れだし、Studio LaRaから「サプライズでもう1曲お願いします」というリクエストがLEDに表示された。最初は戸惑いつつもGiga「劣等上等」を急遽歌い上げ、翌日に控えるワールドツアーのグランドフィナーレに向けた攻めの姿勢を見せた。

エンディングのMCと終演後の影アナであらためて「幸せな時間をありがとう」と感謝を告げると、ヒメは「今日もフルスロットルでお届けしましたが、明日絶対絶対絶対に最高のライブをお届けすると約束します」、ヒナは「ツアーの最後の最後、思い残すことなく楽しんでほしい」と意欲を燃やす。初のカバーライブで、カバーライブならではの方法で信頼関係を築き上げたHIMEHINA。前夜祭に相応しい、高揚感を高める一夜となった。

SET LIST

01 Opening
ーー DECO*27メドレー
02 モザイクロール
03 シンデレラ
04 乙女解剖
05 デビルじゃないもん
06 ヴァンパイア
07 ラビットホール
08 ハオ
09 二息歩行
10 リバーシブルキャンペーン
11 アンドロイドガール
12 マシュマロ
13 ヒバナ
14 ゴーストルール
15 テレパシ
16 モニタリング
17 妄想感傷代償連盟
18 弱虫モンブラン(Reloaded)
19 愛言葉
ーーーーーーーーー
20 ふたりごと by RADWIMPS
21 若者のすべて by フジファブリック
22 僕が死のうと思ったのは by amazarashi
23 命に嫌われている (Ballad ver.) by カンザキイオリ
24 III (Justen x Sena Remix) by 宝鐘マリン&Kobo Kanaeru
25 ダイダイダイダイダイキライ by 雨良
26 盛れ!ミ・アモーレ by Juice=Juice
27 一旦ステイ TONIGHT by 不破湊
28 うい麦畑でつかまえて by しぐれうい
29 アイドル by YOASOBI
30 怪物 by YOASOBI
31 脳漿炸裂ガール by れるりり
32 ロキ by みきとP
33 magnet - recall - by Minato
34 GHOST by 星街すいせい
35 RPG by SEKAI NO OWARI
36 さよならメモリーズ by supercell
37 歌うたいのバラッド by 斉藤和義
38 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ by サンボマスター
Surprise 劣等上等 by Giga

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2026年10月22日(木) 23:59まで

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