「サガ」シリーズのオフィシャルバンド・DESTINY 8が初の単独ライブを開催!伊藤賢治&上倉紀行にインタビュー

インタビュー | 2026.08.31 19:00

スクウェア・エニックスの名作RPG「サガ」 シリーズのオフィシャルバンドであるDESTINY 8(ディスティニーエイト)が、キャリア初のワンマンライブ『DESTINY 8 THE FIRST LIVE』を9月21日(月・祝)に東京・渋谷WWW Xで開催する。原曲のメロディを活かしながらゲームミュージックの枠を超えたアグレッシブなロックサウンドで聴かせる彼らのパフォーマンスは各所で好評を博しているが、今まではイベント出演のみだったため、この機会を心待ちにしていたファンも多いだろう。そんな記念すべき公演を前に、「サガ」 の楽曲を数多く手がけてきた伊藤賢治(Key)、リーダー兼バンマスの上倉紀行(Key)にインタビューを実施。結成時から振り返ってもらいつつ、バンドに対する想い、印象深いナンバー、ライブへの意気込みまでをたっぷりと語ってもらった。過去作のストリーミング配信も解禁となったので、ぜひチェックしてみてほしい。
──DESTINY 8初のワンマンライブが開催決定となりました。お2人としては、ようやく実現できるという気持ちですか?
上倉紀行(Key)そうですね。ゲームに付随したイベントの出演とかはあったんですけど、DESTINY 8単独のライブはなかったので。しかも、結成から6年、アルバムを3枚リリースしている。メンバーとよく笑い話になってたんですよ、「こういうバンドはあまりいないよね」みたいに。やっとワンマンができる、お客さんにたっぷりパフォーマンスを観ていただけるのがすごく嬉しいです。

上倉紀行(Key)

伊藤賢治(Key)某映像監督の言葉を逆にすれば、お待たせしすぎたかもしれませんが、お待たせしました(笑)。まあ、これまでは熟成期間だったというか。結果的にデビューしていきなりワンマンじゃなく、練習や本番での演奏を重ねることができたので、今回は充実したライブが見せられると思ってます。

伊藤賢治(Key)

上倉2020年の結成時がコロナでもともとそういう状況ではなく、お披露目公演は無観客のオンライン配信(2020年11月28日『「ロマンシング サガ リ・ユニバース」2周年祭』)でした。あと、やりたい意志はあったものの、「サガ」 シリーズの30周年記念で始まったバンドだけに、自分たち主導で旗を揚げるのが簡単じゃなかったりもして。
伊藤つかみはOKだったんだよね。「サガ」 というお題目の上でスタートできたから、「サガ」 ファンにいち早く興味を持ってもらえて、普通にデビューするバンドよりは好条件が揃っていた。でも、成り立ちがだんだんと足枷になってもくるんですね。ゲームのほうに重きを置く場面があるとか。その中でバランスをどう変えていこうかと擦り合わせを経て、めでたく初ワンマンが決まりました。

DESTINY 8 Mini Live『ロマンシング サガ リ・ユニバース』2周年祭

──ファンの方々は長らく待っていたんじゃないかと。
伊藤そうみたいです。僕たちが思っているよりも熱量がすごくて、本当に感謝しかありません。
上倉告知からチケット発売開始までが短めだったにもかかわらず、みなさんポジティブに反応してくださってありがたいですね。「サガ」 シリーズの音楽って偉大だなと感じてます。

──DESTINY 8が始動した経緯も、改めて聞かせていただけたら幸いです。
伊藤そもそもは「サガ」 の楽曲をロックアレンジするアルバム企画『Re:Birth II』を僕が手がけていたのがきっかけなんです。シリーズ3枚目ができた段階でスクウェア・エニックスのスタッフから「このまま行くのもいいですけど、流れを受け継いだ新しいものを作るのはどうでしょう? 上倉くんをリーダーにバンドを組んで、伊藤さんは監修&プレイヤーとしての参加はいかがですか?」と提案されて。そのアイデアが面白いなと思い、発足した形ですね。
上倉メンバーは僕の好きなように決めていい、イトケンさんはリーダーではなくプレイヤー。という話を聞いて、“そんなことあるのか!?”と驚きましたよ(笑)。「サガ」 シリーズのアレンジを筆頭に、イトケンさんといろいろお仕事させていただいてはいたんですけど、かなり特殊なオファーじゃないですか。
──確かに。
上倉スクエニさん側にも漠然とイメージはあって。まず、イトケンさんがメインキーボード担当。そこにドラムとベースとギターを加え、自分がギター兼キーボードという5人編成の構想だったんですが、最初の打ち合わせで「僕はショルダーキーボードでフロントに立ちたい」と伝えさせてもらいました。ショルキーがギターとともにステージ前方で動き回るバンドって少ないし、絵面的に映えると思ったんです。でも、サウンドとしてはギターが2本欲しいから「ギタリストをもうひとり入れていいですか?」と。
──その要望も通って、6人編成になったわけですか。
上倉はい、大それたお願いをご了承いただき(笑)。メンバー集めもスムーズでしたね。ドラムは付き合いの長い岡島俊治さん、ベースは以前ご一緒してまた共演したいと考えていた池尻晴乃介くん、ギターは同じく面識があってゲーム音楽に愛の深い森空青くん。もうひとりのギターは森くんがやりやすい人がいいだろうなと思って、彼が坂田善也くんを紹介してくれました。坂田くんがこのバンドではいちばん年齢が若いです。イトケンさんとは20歳くらい離れてるんですよね?
伊藤そうそう。30代、40代、50代のメンバーからなるバンドなんです。
上倉で、みんな「サガ」 シリーズが大好き。だから、何かとスピーディーでしたよ。2020年の夏頃に結成が決まったかと思えば、スクエニさんの本社にすぐ集まって、アーティスト写真の衣装合わせをしたり、アルバムの話が進んだり。
伊藤ただね、これは書いてもらって全然問題ないんだけど、当初はスクエニからの指定が僕にとって酷かった。ライブとかの場で「必要なこと以外は喋らないでください」と言われたんですよ(笑)。
──まさかの窮屈な縛りが……。
伊藤ねえ? じんましん出ちゃいますよ! “MCあっての僕じゃないか”と思うんですけど、スクエニはクールな感じのバンドで行きたかったらしくて。
上倉イトケンさんって、トークも魅力的ですから。もはやネタになってますが、ソロのライブでは序盤の数曲を演奏したあとにね?
伊藤「ようこそ!」から30〜40分ぶっ通しで話していたことがありました(笑)。そんな僕に対し、なんと信じられない注文を。
上倉ロックアレンジのもと、ソリッドにカッコよく見せたかったんでしょうね。その制約もいつしか崩れたようで(笑)。現在は自由にやらせてもらってます。
──さまざまな試行錯誤があっての今なんでしょうね。
上倉これまで『DESTINY 8』名義のアルバムを3枚作れたし、リリースがない時期もバンドが止まっていたわけではなく、ロマンシング サガ リ・ユニバースの周年イベントに出たり、近年だと『ロマンシング サガ リ・ユニバース』『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』内の楽曲でDESTINY 8が演奏やアレンジを担当したり、イトケンさん主催のライブに数人もしくは全員で参加したり、スクエニさん公式の“弾いてみた”YouTubeにギターの森くんと坂田くんがアコギデュオで登場したり。すごく柔軟に活動できています。
伊藤顔合わせのときにメンバーはだいぶ緊張してる様子だったから、僕が「ごはん行くぞ!」と焼肉屋に連れて行きました。懇親会やレコーディングでコミュニケーションを取る中、お互いが徐々に打ち解け、バンドっぽくなってきたんじゃないかな。ワンマンは「サガ」 シリーズの楽曲をまとめた集大成的な内容なんですけど、その後は新しい一面を見せられる気がしてます。というのも、僭越ながら今年2月に開催した自分の作曲家生活35周年記念のライブ。そこでDESTINY 8は、森くんのオリジナル曲も演奏したんですよ。初の試みが予想外にうまくいったので、可能性をより広げられるかもしれません。

DESTINY 8 - 四元像バトル3 ~Quartet Requiem~

【ロマンシング サガ3】四魔貴族バトル1【ギター】

  • DI:GA ONLINE 10周年

SHARE

関連リンク

最新記事

もっと見る