
ナオト・インティライミ LIVE TOUR 2026
2026年7月22日(水)LINE CUBE SHIBUYA
※写真は6/26(金)LINE CUBE SHIBUYA公演にて撮影
6月5日(金)から8月4日(火)まで、日本中に熱狂と感動を振りまいて17公演を駆け抜けた〈ナオト・インティライミ LIVE TOUR 2026〉が終わった。2026年はナオトにとって、15周年記念アルバム『REBOOT』をリリースし、念願のラテンデビューを果たし、新たな扉を開く素晴らしい年になった。ツアー終盤、7月22日(水)の東京・LINE CUBE SHIBUYAでのライブを振り返ろう。
1曲目「The World is ours!」から、5人編成のバンドが叩き出す強力なラテンのリズムと心地よいメロディ、二人の男性ダンサーと共にエネルギッシュに歌い踊るパフォーマンスに耳を奪われ、目は釘付け。「歌って!」「飛びながら!」「最初から飛ばしていくぞ!」と、叫ぶ声もやる気満々。歌詞に合わせたコミカルな、しかし精密な振り付けと全員コーラスで盛り上げる「Hare-Hare Parade」から、メレンゲっぽい陽気なリズムが楽しい「サマータイム マジック」、ニッポンの夏とラテンのリズム、太陽のお祭り男との相性は抜群だ。
「今日は関東ファイナル、ありがたくも早々にソールドアウト。東京元気か?」
最前列から最後方まで、わけへだてなく語り掛け盛り上げる親密さはいつもの通り。2階、3階席に向けて「そこはすべてを見渡せる貴賓席だから」と呼びかける言葉が優しい。そして「レア曲やります」と宣言して、クールでモダンな“2026ブラジリアンファンクバージョン” に衣替えした「ハチャメチャ」を披露し、心地よい沖縄の空気を感じる「夢花火」を三線を弾きながら歌う。地球の反対側からこっち側へ吹き抜ける風のように、ナオト・インティライミの音楽には初めから境界線もジャンルもない。
「あなたは自分で自分のことをどれぐらい知っていますか?」
自分の弱さを見つめることの大事さと、人は人によって傷つき人によって救われることの真理を淡々と語ったあと、ピアノに向かい一人歌う「ブエナ ヘンテ~愛しい君へ~」が心に沁みる。美しいメロディ、仮タイトルは「遺書」だったという、心の内をさらけだす歌詞、途中でリズムを支えるバンドの力強さとしなやかさ。歌い終えて深々と礼をする、ピンスポットに浮かぶシルエットが実に絵になる。そして会場いっぱいのクラップを集めて「恋する季節」、アコースティックギターを弾きながらぐっとテンポを上げて「Hello」へ。聴かせる曲のあとには踊れる曲を用意して、心地よい時間が途切れない。ダンスも歌も演奏もよく練り上げられ、ショーとしてのクオリティが非常に高い。
ダンサーとバンドメンバーがソロで見せ場を作るインターミッションを経て、「Woven City」から後半スタート。ここから3曲続くノンストップグルーヴは圧巻で、トヨタが静岡県に建設中の実験都市のために書き下ろした「Woven City」では、ダンサーと共にキレキレのヒップホップダンスで魅了し、「オモワクドオリ」ではパントマイムの振り付けやビートボックスを披露、「Funky Music」ではエレクトリックギターからマイクに持ち替えて激しく動き回り、ダンサーが客席に飛び降りて熱狂を煽る。高いフィジカルと戦術が揃った、それは超攻撃型ファンキーダンスタイム。
ツアーの前に南米と中米を旅したエピソードを、ユーモアと演技を交えて披露する話術が冴えるMCで、客席では笑いが絶えない。これで訪れた国は99か国、「100か国達成したら盛大にやりましょう!」と約束するナオト、その日はきっとすぐに来るだろう。ミニギターを弾きながら「Catch the moment」を、会場いっぱいの合唱と共に歌う姿はまるでストリートのフォークシンガー。ラストの超ロングトーン唱法もばっちり決めて、拍手喝采が鳴りやまない。
「やっとお伝えできて嬉しいです。先日、南米コロンビアのレーベルよりラテンデビューしてまいりました。世界挑戦を始めて10年、ようやく形になりました」
これまでの挫折や苦労も、過ぎてしまえば思い出話。日本の常識では考えられないコロンビアでの写真撮影やテレビ出演のエピソードで爆笑を誘う、転んでもただでは起きない、タフでフレキシブルで諦めが悪くて信じる力が強くて音楽が好き、それがナオト・インティライミの最大の魅力だとつくづく思う。
ここからいよいよラストスパート。ラテンハウスと沖縄のムード、日本の伝統文化をポップに合体させた「Naoto」名義のラテンデビュー曲「Tokio Sake Bomb」のコミカルな振り付けから、バンドメンバーとダンサーが全員前に出て打ち込みサウンドに合わせて踊る「おまかせピーターパン」へ。「Ole!」ではステージにゴールマウスを持ち出してキックインセレモニー、みんな大好き「カーニバる↑?」では全員揃ってタオル回し、ナオトも客席に飛び込んで歌いまくり。「思ってること吐き出せよ。全部受け止めてやるよ!」と叫んでラストナンバーへ、最新曲「この指とまれ」はこの手で世界を回せと自らを鼓舞し、聴く者すべてを巻き込むポジティブ人生エールソングだ。観客全員のシンガロングが音楽の一部になる。みんなの声をあつめて、ナオト・インティライミの世界は完成する。
アンコールでは、今日のセットリストの全曲を少しずつ、ピアニストと共にアドリブで歌い繋ぐ。何気なくやっているようで実は凄い技、まだライブを見たことのない人は必見だ。そしてライブを締めくくる「LIFE」を全力で歌いきり、メンバーと一列に並んで大歓声に応えるナオト。胸に手を当てる仕草が印象的。「大変申し遅れました、インティが太陽、ライミが祭り、日出ずる国のオマットゥリ男、ナオト・インティライミでした!」と、最後になじみの口上を持ってくるのも粋な演出だ。
世界デビューを目指す中で、アメリカをはじめ海外で通用するエンターテインメントのスタイルやマナーを徹底的に学んだのだろう。歌と演奏はもちろん、ダンス、トーク、身のこなしや歓声に応える姿まで、すべてにアップグードされた良質なショー。昨今のトレンドである派手な映像や照明の仕掛けよりも、あくまで肉体そのもので魅せるスタイルがナオトらしい。デビュー16年、ナオト・インティライミの世界を巡る旅は未だに驚きと発見でいっぱいだ。
SET LIST
01. The World is ours!
02. Hare-Hare Parade
03. サマータイム マジック
04. ハチャメチャ
05. 夢花火
06. ブエナ ヘンテ~愛しい君へ~
07. 恋する季節
08. Hello
09. Woven City
10. オモワクドオリ
11. Funky Music
12. Catch the moment
13. Tokio Sake Bomb
14. おまかせピーターパン
15. Ole!
16. カーニバる↑?
17. この指とまれ
ENCORE
01. LIFE














