櫻井哲夫と沖仁による最強のコラボレーションが実現!櫻井哲夫にフュージョンとフラメンコが華麗に融合する、10/9(金) 初お披露目ライブについて訊く

インタビュー | 2026.09.25 20:30

秋の訪れを感じる頃になると、恵比寿の街に素敵な音楽の魔法が響き渡る。2022年の初開催から毎年大好評を得ている「EBISU JAM」が今年も10月9日(金)から12日(月)までの4日間、恵比寿ガーデンホールで開催される。
今回はジャンルの垣根を飛び越えて、日替わりで多彩なサウンドを届けてくれる。その初日に当たる10月9日(金)は、Jフュージョンはもちろん、日本の音楽界を代表するベーシスト・櫻井哲夫と、フラメンコギターの第一人者である沖仁による最強のコラボレーションが実現! さらにフルートの歌姫として名高い赤木りえ、華麗なテクニックで聴き手を魅了するパーカッショニストKanが加わり、恵比寿の夜を熱いグルーヴで包み込む。今回は、櫻井哲夫にフュージョンとフラメンコの華麗なる融合、そして本公演への意気込みを訊いた。
──今回、櫻井さんが沖仁さんと共演することになった経緯からお聞かせください。
最初は、僕が長年やっている「櫻井哲夫JACOトリビュート・バンド」での打診をいただきました。9月21日がジャコの命日なので、毎年この日に必ずライブを行っていますが、今回のEBISU JAMは日程が近いこともあり難しいので、別の企画で行くことになり、僕から沖仁さんとの共演を提案したんです。沖さんは昔から大好きなギタリストで、いつかガッツリ組んでやりたかったんです。当初はデュオ形式も考えましたが、恵比寿ガーデンホールのように大きなハコでやるなら音圧や迫力もあった方がいい。そこで、EBISU JAMのプロデューサーから「パコ・デ・ルシア・セクステットのようなバンド形式はどうですか?」と提案されて、それは面白そうだ!と乗らせていただきました。

The Paco De Lucia Sextet『Live... One Summer Night』
超絶テクニックと速弾きで音楽ファンを魅了し続けたスペインのフラメンコギター第一人者 Paco De Lucia のセクステット編成による84年リリースのライブ録音盤。

──沖さんとは、櫻井さんが2015年に発表したソロアルバム『Nothin’ but the Bass』でご一緒されていますね。
あのアルバムは亀田誠治さんのプロデュースで、僕のベースを主体にゲストを何名か入れてバリエーションを膨らませようという企画でした。ゲストは僕が選んでいいというので、RIZEのKenKenやFried PrideのShihoさん、土屋アンナさん、NATHAN EASTさんなどを招きましたが、亀田さんから「一人だけリクエストがあります」と言われ、それが沖仁さんだったんです。しかも曲まで指定されて、「この2人のコラボで『「JUST THE TWO OF US』を聴きたい」と。それが沖さんとの初共演です。ブルーノートのレコ発ライブの際にも沖さんに出ていただき2曲ほどやって、それがすごく良かったんです。僕は一昨年の「JAZZ-FUSION SUMMIT2024」に「かつしかトリオ」で出演したんですが、そのイベントでは沖仁さんとアコーディオンのcobaさんの共演もあって、そこにも僕がベースで参加して、お互い気持ち良く演奏できたんです。それから2年経って、今回念願の共演となりました。

櫻井哲夫『Nothin’ but the Bass』「JUST THE TWO OF US(feat.沖仁)」

──櫻井さんはカシオペア時代から中南米音楽に傾倒されていましたが、沖仁さんの手がけるフラメンコに関しては?
同じラテン音楽でも、中南米とスペインではグルーヴのルーツが違うんです。沖さんとブルーノートで共演した時にそれを感じました。特にフラメンコのタイム感覚はすごく早いんですよ。今まで僕はテンポの取り方やタイムの刻み方、ビートの噛み締め方は、自分のセンスで取っていましたが、沖さんとやるとタイムが合わない。レコーディングではメトロノームを使って合わせますが、ライブでは当然、メトロノームがないので「あれっ?」と(笑)。僕のベースは前に行かず、ちょっと後ろにあった方が全体を支えている感じになって好きなんです。ドラムも、スネアのタイミングが前に行く人と、ちょっとたまる人といるんですが、僕はたまる感じの方が好きです。それに拘ってずっとやってきたので、沖さんはかなり早いんですよ。でもそれもまたやり甲斐がありますね。
──ドラムのお話が出ましたが、カシオペアやかつしかトリオでも長年ご一緒している神保彰さんのドラムはどんなタイプですか。
神保さんはすごくタイトでインテンポです。全体に走ったり、もたっていくことは限りなく少ないですね。前にカシオペアをハービー・メイスンがプロデュースしてくれたことがあって、その際にハービーを呼んでカシオペアに参加してもらう形で、ツインドラムにしてツアーをやったことがあるんですが、神保さんの時はぴったり合うんだけど、ハービーはめっちゃ走るんですよ(笑)。それはそれでミュージシャンの歌い方ですから音楽的でカッコ良いですけどね。そんな経験も踏まえつつ、沖さんとはどんな感じになるのか未知数なんです。

──今回のEBISU JAMでは、櫻井さん、沖さんそれぞれのオリジナル曲を競演するそうですね。
もちろん、二人の出会いの曲「JUST THE TWO OF US」はやるつもりです。前半の何曲かは僕と沖さんそれぞれの曲をデュオでやりますが、沖さんの曲は完全にフラメンコなのでここは僕が頑張らないと。
──フラメンコギターは、どんなアンサンブルでも、熱量とインパクトで全部持って行かれてしまう印象があるのですが。
そうなんです。僕もやってみてわかったことですが、持って行かれるタイミングが早いんです。「それってフライングでは?」ぐらい早い(笑)。そのくらい瞬発力があるんです。でもそれが音楽的にはかっこいい。今回、僕はフラメンコベーシストとして沖さんとの化学反応を楽しむ感じです。
──逆に櫻井さんのナンバーでは、沖さんのアプローチが想像できなくて面白そうです。
フラメンコにはないタイプの曲ですから、そこは沖さんのチャレンジですよね。僕のナンバーでは、いろいろなギタリストとデュオでやることが多い曲を選びました。二人の持ち味が出ればいいなと思っています。

──フルートの赤木りえさん、パーカッショニストのKanさんを加えた4人で演奏する楽曲も楽しみです。
僕の曲では「ワンダーランド・イン・ザ・スカイ」をやりますが、基本はフルートをメロディーにして、沖さんは完全にフラメンコギターのバッキング。リズムセクションをフラメンコにすれば、セルフカバーの面白さが出ると思っていて、さらに「ワンダーランド・イン・ザ・スカイ」は難しいキメがあるので、そこをKanくんのドラムに頑張って貰えば、聞き応えがあると思っています。他にもカシオペア時代のナンバーもやるつもりです。

櫻井 哲夫『ジェントル・ハーツ』「ワンダーランド・イン・ザ・スカイ』

──赤木さんとKanさんは、櫻井さんが選ばれたのですか。
そうです。赤木さんはカシオペアやジンサクの頃からイベントやセッションでご一緒することがあって、お人柄はほわーんとしているのに、演奏は情熱的です。今回、「パコ・デ・ルシア・セクステッドのように」というリクエストがあったので実現させるにはフルートを入れたかった。Kanくんを知ったのは、ニューヨークで活躍されているマーサ加藤さんというピアニストがいて、何度もライヴを見に行っているんですが、本当に素晴らしいんですよ。ふわっとした方で、気合いバリバリというタイプじゃ全然ない、演奏もソフトタッチなのに、ビッグバンドの凄腕メンツをまとめてしまう猛獣使いみたいな人(笑)。その人のステージに必ずKanくんがいて、マーサさんを支え、自由に演奏させていくための参謀みたいにそこにいるんです。それで僕もKanくんを好きになって、今回是非一緒にやりたいとお願いしました。赤木さんとKanくんは初共演なので、この4人のコラボは、音を出してみるまでどうなるかわからない(笑)。みなさん忙しくて、リハも1日しかできないので、選曲も事前のイメージで決めるしかない。だからこそ逆にワクワクしているんです。

──カバーでのおすすめ曲は。
何曲かやるうち、目玉は「地中海の舞踏(Mediterranean Sundance)」ですね。この曲はパコ・デ・ルシア、アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリンの3人の競演(ライブ・アルバム『フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ〜スーパー・ギター・トリオ・ライヴ』)で、ギター好きならみんな大好きな曲です。

Al Di Meola, John McLaughlin, Paco De Lucia『フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!』

──昨今は、Jフュージョンに再評価のスポットが当たっていますが、そのど真ん中にいた櫻井さんは、現在のブームをどう捉えていますか。
世界的に見られているフュージョンより、僕の感覚はもう少し違っていて、インストゥルメンタル・ポップスのようなものと捉えています。構成もアレンジもしっかりしていて、メロがキャッチーでわかりやすい。ジャズの名曲って、構成やメロディーがわかりにくいままソロパートに入っちゃう場合もあるけれど、Jフュージョンはもっとわかりやすい展開の音楽のように思います。そういうものを40年以上やってきているので、今回のライブでも、その辺りを提示していきつつ、そこに沖さんのフラメンコアレンジが加わっていく感じでしょうか。言うなれば「フラメンコ・フュージョン」。フラメンコベーシストでは出せないようなグルーヴを持ってコラボしていきたい。そういうチャレンジをみなさんも共有して楽しんでくれたらいいですね。この4人では初めてのお披露目なので、どうぞお聴き逃しなく、ご来場をお待ちしています。

公演情報

DISK GARAGE公演

YEBISU GARDEN PLACE 32nd ANNIVERSARY WEEK SPECIAL PRESENTATION!
EBISU JAM 2026「櫻井哲夫 with 沖仁 featuring 赤木りえ, Kan × EBISU JAM」

2026年10月9日(金)恵比寿ザ・ガーデンホール

開場17:45 / 開演18:30

出演者:櫻井哲夫(Ba) / 沖仁(Gt) / 赤木りえ(Fl) / Kan (Per)

チケット:指定席 ¥8,800(税込)

■チケット一般発売中!

WEB受付
e+
(イープラス) https://eplus.jp/ebisujam2026/
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/ebisujam2026/
ローソンチケット https://l-tike.com/ebisujam/

INFO

~YEBISU GARDEN PLACE 32nd ANNIVERSARY WEEK SPECIAL PRESENTATION!~
EBISU JAM 2026

EBISUJAM

 

今年もEBISU JAMが開催決定!

ジャンルの垣根を飛び越えて、更にパワーアップして皆様にお届けします!

さあ、大人のパーティへようこそ!!

 

日程:2026年10月9日(金)10日(土)11日(日)12日(月・祝)

会場:恵比寿ザ・ガーデンホール

 

10月9日(金)

櫻井哲夫 with 沖仁 featuring 赤木りえ, Kan × EBISU JAM

開場17:45 / 開演18:30

出演者:櫻井哲夫(Ba) / 沖仁(Gt) / 赤木りえ(Fl) / Kan (Per)

チケット:指定席 ¥8,800(税込)

 

10月10日(土)

佐藤竹善 & Neighbors Complain Guest K -AOR SESSION- × EBISU JAM

開場15:45 / 開演16:30

出演者:佐藤竹善 / Neighbors Complain / K

チケット:指定席 ¥8,800(税込)

 

10月11日(日)

安藤裕子/Salyu TALES FROM THE RAINBOW TAILS × EBISU JAM

開場15:45 / 開演16:30

出演者:安藤裕子 / Salyu
バンドメンバー
安藤裕子:名越由貴夫(Gt) / Shigekuni(Ba) / あらきゆうこ(Dr)
Salyu
:名越由貴夫(Gt) / 市川和則(羊毛とおはな・Gt)

チケット:指定席 ¥8,800(税込)

 

10月12日(月・祝)

松本伊代 45th Anniversary Live2026 “Journey”×EBISU JAM〜Lovely I・Y・O〜

開場16:15 / 開演17:00

出演者:

松本伊代

船山基紀(音楽監督)

増崎孝司(Gt・Bandmaster) / 安部潤(Key・Manipulator) / 二家本亮介(Ba) / 髭白健(Dr) / AMAZONS(Cho) / アンディ・ウルフ(Sax) / ルイス・バジェ(Tp)

チケット:指定席グッズ付き:18,000円(税込)、指定席 ¥9,900(税込)

※指定席グッズ付き:グッズの内容は後日、松本伊代SNSで発表

  • 取材・文

    馬飼野元宏

  • 堀 清香

    撮影

    堀 清香

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