
RK Music Fes. 2026【夜公演】
2026年6月21日(日)TACHIKAWA STAGE GARDEN
出演者: HACHI / VESPERBELL / KMNZ / MEDA / NEUN / ヨノ / XIDEN / IMI / 羽緒 / 深影 / LEWNE / wouca
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まずは、欠けた心を埋める音楽を世界に送り届けるバーチャルシンガー、MEDAのお出ましだ。前振りなく「染脳」を導くと、迷いのない声で《洗脳されてしまえ》と刻み、一瞬にして場内の空気を掌握した。ステージを歩きながら《君に会いにきたよ》と語りかける様は余裕綽々で、全く緊張感を感じさせない。そればかりか、メロディーにたっぷりとニュアンスをつけて、ドラマチックに歌い上げてしまうのだ。「覚醒.exe」で《愛を 愛を 愛を》と切ない願いを紡ぎ、感情のジェットコースターを巻き起こした。
続くXIDENの登場により、場内はさらにエキサイト。彼女の内面を反映した「OVERLAY」を呼びこみ、大人っぽく深みのある歌声を響かせていく。音を感じながら軽やかにステップを踏む姿は、カリスマ性が抜群だ。“自分は魅せる人である”という自負が、立ち振る舞いの一つひとつに宿されているのだろう。次々に楽曲を繋ぐメドレーパートにおいても、その才覚を存分に発揮。曲が切り替わるごとに即座にムードを掴んで没入し、めくるめくXIDENワールドを描きだした。
「ここで歌う意味を探しに来ました!」と宣言し、パフォーマンスを封切ったのは、IMIだ。ハイスピードで駆け抜ける若き才能をテーマにした「DRIVE」をドロップし、ソリッドなフロウを繰り出していく。どこか幼さが香る声色と強気なリリックは、コントラストが鮮やかで面白い。彼女に共鳴したのか、「I’m Diamond」へ流れると、自然にオーディエンスはハンズアップ。フラットな佇まいの内側にジワジワと燃え滾る熱こそ、IMIの魅力なのだろう。一聴しただけでは掴みきれない奥深さで、観る者の心を虜にした。
バーチャルガールズロックデュオのVESPERBELLは、姿を現すやいなやクラップを誘発。しっかりと空気を作り上げてから、「Bell Ringer」へと潜っていった。さすがデビュー6周年を迎えたアーティストの貫禄とでもいうべきか。ステージでの落ち着きから客席の巻きこみ、自分たちの旨味を活かした魅せかたに至るまで、圧倒的にライブ慣れしている。カスカが「いっぱい声を出してください!」と焚きつければ、ヨミは「よくできました」と鳴り響くコールにニッコリ。1㎜だって出し惜しみをしないパフォーマンスで、立川ステージガーデンをひとつにまとめ上げた。
woucaが深くブレスをとり「Romantica」へ入りこむと、一瞬にして場内がムードチェンジ。優しくも切ない歌声が、草原を吹き抜けていく風のようにオーディエンスの鼓膜を震わせる。このままチルいナンバーで進んでいくのかと思いきや、彼女が作詞を担当した新曲「loosey」により、一気にハイテンションモードへ。どんなにアグレッシブなトラックであっても、その歌声を持ってすれば清々しく仕上がるのが、woucaの魔法なのだろう。最後には《ララララ》のシンガロンを生み出し、幸福感に満ちた空気を作り出した。
ピンクのペンライトが場内を満たし、「世界と共鳴する、感情を編み上げた音楽を。」を掲げて活動するLEWNEのターンへ。ワルツのリズムが特徴的な「Dear Song」を誘い、柔らかく温かな歌声でフロアを満たしていった。ひとつひとつ想いをこめながら、マイクへ落とされていく言葉は、まるで真摯な祈りのよう。ワンマンライブで披露した「Goodbye Goodnight」に繋がれると、一段とメランコリックな雰囲気に。哀愁漂うギターと重なりあい、センチメンタルな情景を作り上げた。
折り返しを迎えると、実直な感情表現を得意とする深影にステージが繋がれた。エネルギッシュなサウンドの「DEEP SHADOW」に乗せ、透明で真っすぐな歌声を響かせていく。ずっと前を向いていた視線は、“届けよう”という想いの表れだったのだろう。《明日へ》と前に差し伸べられる手も力強く、未来に向かって着実に歩んでいく意志を映し出す。「透影」のサビへ辿りつくと、歌にこめられた熱は、さらにパワーアップ。現時点の精一杯を出し惜しみすることなく、ステージに全部を残していった。
羽緒にバトンが渡るやいなや、たちまち会場は物語のなかへ放り込まれた。「献華」で生み出された民謡のようなグルーヴが、オーディエンスをゆらゆらと巻きこんでく。それでいて、見せ場がくるとしっかりとやりきるのも羽緒の強さ。「傀儡華」で《さぁ 御覧あれ》と歌い上げる瞬間の妖しげな迫力たるや。手を揺らしながら音を掴んでは、詩吟を彷彿とさせる節回しで独自の色を刻印。ニュアンスたっぷりにストーリーテリングし、またとない没入感を与えたのだった。
「夜公演楽しんでいきましょう!」と声をかけ、HACHIのライブはスタート。シティポップサウンドの「Dive」で、《ねぇ、楽しみたいだけ》と率直な想いを届けていく。音や拍を掴んで器用に乗りこなす様は、いかに彼女が「音楽が好きか」を物語る。ただでさえ歌にこめられる感情が大きなHACHIだが、「まなざし」では取り分け表現がエモーショナルに。希望に満ちたサウンドと共に唱えられる《あなたがくれたまなざしが生きている》なんて、壮大なラブレターのようだ。言葉では表しきれない想いをすべて、歌に乗せて伝えたのだった。
光の温度は、続くヨノにも引き継がれた。「You’re Notes」で彼女の歌と一緒にサイリウムが揺れる光景は、多幸感と評するにふさわしい。ヨノとオーディエンスの愛が呼応しているのだと、信じたくなるほどにピースフルなのだ。MCで「あなたに出会えると信じて、音楽を続けてきて本当によかった。私と音を繋いでくれて、ありがとう。大好きだと」と告げると、「轟く音の、その先で」へ。ゆったりと余韻を残した歌唱スタイルは、清廉な讃美歌のように深々とリスナーの心に降り積もる。《Your love your love》のシンガロンも作り出し、大きな愛で会場を包みこんだ。
ついに、『RK Music Fes. 2026』もラストスパート。ポエトリーな語り口で、自身の世界観にグッと引きこんだのは、NEUNだ。電子音が印象的な「対象について」を、星が煌めくような歌声でエアリーに奏でていく。どこか無機質でありながらも、ちゃんと生命の輝きを感じる――、彼女の存在感はバーチャルシンガーを象徴しているといってもいいだろう。「ブルーダイバー」になると、音に合わせて白いサイリウムがゆらゆらり。客席を見つめるNEUNの視線には、ファンと一緒に音楽を作る喜びに溢れていた。
フィナーレをハイテンションで締めくくるべく、HIPHOPユニットのKMNZが参上。「Ride On」でフロウをかましながら、3人はくっついたり、視線を交えたり。肩肘はることなく音楽を楽しんでいるのが、彼女たちの空気感からは伝わってくる。とはいえ、ゆるゆるモードだけでは終わられないのがKMNZ。LITAが「私たちKMNZ、破壊を得意としてまして」と表明し、みんなでジャンプして盛り上がる「CALLING remix」へ。焚きつけられるままに、オーディエンスはハンズアップしながら上下に揺れる。最後の最後までパワーを出し切り、激熱なラストでイベントを結んだのだった。
SET LIST
MEDA
01. 染脳
02. 散花
03. 覚醒.exe
XIDEN
01. OVERLAY
02. XIDENメドレー
03. NOVA
IMI
01. DRIVE
02. I'm Diamond
03. OUTSIDER
VESPERBELL
01. Bell Ringer
02. 或いは虚空に夢を視る
03. Don't take it back
04. RISE remix
wouca
01. Romantica
02. 音を浮かべて
03. loosey
LEWNE
01. Dear Song
02. ノクタンブルー
03. Goodbye Goodnight
深影
01. DEEP SHADOW
02. ロストメモリー
03. 透影
羽緒
01. 献華
02. 傀儡華
03. 夢霞
HACHI
01. Dive
02. 乖
03. Rainy proof
04. まなざし
ヨノ
01. You're Notes
02. Notes of Color
03. 響く音の、 その先で
NEUN
01. 対象について
02. 花霞
03. ブルーダイバー
KMNZ
01. Ride On
02. Get Ur lit on
03. CALLING remix
04. DROP IN


















