夜々、初ワンマンライブを開催!彼女の魅力が美しく花開いた、幸せに満ちた一夜をレポート

ライブレポート | 2026.04.13 18:00

夜々 1st ONE-MAN LIVE "Time For Unlimited"
2026年4月4日(土)Shibuya WWW
Special Guest:キツネリ
バンドメンバー:村山☆潤(BM&Key) / 大澤実音穂(Dr:雨のパレード) / 前田恭介(Ba:androp) / 石神遼太郎(Gt)

4月4日=夜々の日に開催されたシンガーソングライター・夜々の初ワンマンライブ「Time For Unlimited」は、アーティストとして、シンガーとして、エンターテイナーとして、ひとりの人間として、それぞれの魅力が美しく花開いた、幸せに満ちた一夜となった。

開場中には生活音や環境音が流れ、開演時刻にハープによる魔法のような音が響くと同時にサポートバンドメンバーの村山☆潤(BM&Key)、雨のパレードの大澤実音穂(Dr)、andropの前田恭介(Ba)、石神遼太郎(Gt)がステージに現れ、ファンタジックなサウンドと秒針の音が響くなかでステージ背景に星空が広がる。夜々が1stフルアルバム『0:00』で掲げたコンセプト「時計の針が0時をさすと魔法の世界に入り込む」を実現させたオープニングは、たちまち会場を彼女の理想の世界へと変貌させた。

時計の鐘の音がアルバムの1曲目でありタイトルトラックの「0:00」のイントロにつながると夜々が登場。楽曲の世界をしなやかに彩る所作と澄み渡るハイトーンボイスで会場を引き込むと、バンドのロックなグルーヴが効いた「Gloomy」では艶やかなボーカルを響かせる。その後はずっと真夜中でいいのに。の「残機」、案山子の「真生活」とカバーを披露し、パワフルな歌声やメランコリックな歌唱など歌い方のギミックを変えて楽曲の物語を鮮やかに表現した。自身の作詞作曲曲に限らず、肩肘張らない歌声でそれぞれの楽曲のムードを引き立てながらドラマを作れるのは、彼女の大きな強みだ。

続いての「Nonsense」「Gravity」はダンスボーカルスタイルで披露する。振り付けも魔法をかけるようなきらめきに富み、音に包まれながら笑顔で歌う姿は観客一人ひとりの元に安らぎを与えた。彼女がいま噛み締める幸福感と、自分と同じこの幸せを観客にも感じてもらいたいという真摯な思いが歌声から伝わってくる。「LA・LA・LA LOVE SONG」のカバーは、いま彼女から溢れるときめきを混じり気なく表していた。

「次のセクションではラブソングをまとめました」と話す夜々は、恋愛はポジティブな気持ちが湧き上がる反面、やきもちが生まれたり悲しみに暮れることもあり、いろんな自分の感情に出会えるものだと述懐する。「わたしは必ず恋愛をしたほうがいいとは思っていないタイプだけど、恋愛は人生に彩りをもたらしてくれるなと思います」と告げ、ソフトなミドルナンバー「YOU」を歌い始めた。様々な感情を丁寧に歌声に乗せ、なかでも“君”へ向けた想いを歌う際はとても穏やかなぬくもりにあふれる。「Coffee」で心地よくフロアを揺らした後、ピアノに乗せて「いま誰かを大切に思うあなたへ。そして、ちゃんと恋をしていたあのときのわたしへ」と告げて届けた「I Hope」は、清涼感のある歌声から伝わる情熱が胸を打った。

そして2年前にアコギとともに、自分自身とじっくり向き合って初めて制作したデモを持って事務所のスタジオに行ったことから夜々の物語が始まったことを振り返り、初めて制作した楽曲でありデビュー曲「Lonely Night」を披露する。生命力と躍動感のある歌唱からも、同曲がデビューから一緒に歩んできた彼女の強い味方となっていることを実感した。アウトロでバンドメンバーのソロ回しを挟み、颯爽とiriの「Wonderland」カバーへとつないで会場を高揚させると、その勢いをブーストするように、ゲストアーティストのキツネリが登場する。バンドに加えてグミ山がサンプラー、N-Roachが夜々とともにボーカルを務め、まずはキツネリの「そゆ感じか」で会場を盛り上げた。

キツネリは夜々の「Let go」のアレンジを担当しており、グミ山はそれについて「大人っぽいデモだったので、その魅力が最大限出せるアレンジを作った」と語る。そして一同は同曲をこの日限りの“Time For Unlimited SP ver.”として届けた。N-Roachがラップを入れたり、夜々がグミ山のサンプラーを叩いたりN-Roachとハーモニーを作るなど、バンドのグルーヴも手伝ってより頼もしく軽やかな空気が会場を包み込んだ。

キツネリが去った後、夜々はデビュー直後に自分の実力の至らなさなどに悩んでいたことを明かす。だがそのときに制作をしていた「Let go」が「偽りの自分を手放してありのままで生きてほしい」というメッセージを込めていること、こんなメッセージを発信する自分が自分を蔑んでどうするんだと思い直したことに触れ、「そのタイミングで自分を好きになることができました」「こんなに素敵なアレンジをしてくださったキツネリのおふたりに感謝でいっぱいです」と晴れやかに語った。

続いて彼女は、今回のワンマンライブのタイトル「Time for Unlimited(=制限をなくすための時間)」に込めた意味を明かす。大人になるにつれて関わる人が増えれば増えるほど自分の色を抑えたり、周りと馴染むことを優先したり、人に良く思われようとしてしまうと自身の経験を交えて語り、「今日が皆さんにとって、いつかどこかの人生のタイミングで自分の心地のいい選択を取れるきっかけの日になれたらいいなと思って。今日からみんなが自分のことをもっともっと愛せるようになってくれたらうれしいです」「わたしのことを照らしてくれるみんなの存在はとても心強いです。わたしも皆さんの光になれるようにたくさん歌っていきます」と宣言し、本編ラストにアルバムのラストを飾る「Ray」を歌唱した。歌声からは素直な彼女の思いがクリアに響く。彼女の発信する音楽には、この純粋な人柄が凝縮していることを痛感する、瑞々しい光景だった。

アンコールではバンドメンバーもこの日の充実を語り、前日に山口県でライブを行っていたバンドマスターの村山は「(夜々とも)一緒に地方に行きたいですね」「全国にこの歌声を届けたい」と意欲を見せる。ツアーをやりたいと懇願する夜々も「ロックフェスによく行っていたくらいバンドの生音を全身で浴びるのが大好きだから、1stワンマンをかっこいい方々と迎えることができて本当に幸せです」と感謝を告げた。

さらに彼女は、デビュー直後にライブに対して恐怖心を持っていた自分がたくさんの人から叱咤激励を受け、支えてもらったからこそ初ワンマンを迎えられたという感慨に浸り、「今日はこの会場に、夜々になってから出会った人や夜々になる前に出会った人もたくさんいて、本当に人生で1番幸せな気持ち」と笑顔を見せる。「人には出会いと別れがあって、別れは悲しいこともあるけれど、すべてに意味があると思っています。前に進むことを恐れないでほしいし、いつでもわたしが味方です」「みんなと一緒にこの時間を過ごせたことが本当に忘れられない思い出になりました。わたしと出会ってくれた皆さんに、デビューのときから大切にカバーさせていただいた曲を歌わせていただきます」と告げ、andropの「Koi」にその思いを乗せた。

そして「最後は思いっきり楽しんでいきましょう!」と呼び掛け、キャッチーなロックナンバー「センセーショナル少女」で爽やかかつエネルギッシュにこの日を締めくくった。歌詞に描かれた“センセーショナル少女”を体現するように凛とした佇まいで歌い、観客もクラップをしたりペンライトを振ったり、タオルを回すなどして思い思いにその瞬間を満喫する。最後まで「本当に幸せ」と何度も口にする彼女は、「みんな幸せになってほしい。みんなと出会えた人生を誇りに思います。これからもよろしくお願いします!」と強い眼差しを浮かべた。

デビューからの1年間の軌跡と自身の表現したい世界を詰め込んだ1stフルアルバムの要素だけでなく、夜々として活動を始める前からずっと憧れていたアーティストの楽曲や、過去に自身の親友から提案されたカバー楽曲まで網羅した初ワンマンは、彼女の人生が結実した、ひとつの到達点と言っていいだろう。ここから彼女の描く音楽の景色はどのように広がっていくのか、少女のような素直さを持った彼女が今後どんなことを思い、それをどのように音楽に乗せていくのか。小さな幸せをも見逃さず、宝物のように抱きしめる夜々の魔法は、まだまだ可能性を秘めている。

SET LIST

01. 0:00
02. Gloomy
03. 残機(cover)
04. 真生活(cover)
05. Nonsense
06. Gravity
07. LA・LA・LA LOVE SONG(cover)
08. YOU
09. Coffee
10. I Hope
11. Lonely Night
12. Wonderland(cover)
13. そゆ感じか(with キツネリ)
14. Let go
15. Ray

ENCORE
01. Koi(cover)
02. センセーショナル少女

公演情報

DISK GARAGE公演

UTA

2026年5月8日(金) LIVE STUDIO LODGE[東京・渋谷]

【出演】
綱木悠夏 / 夜々 / Mei / Laiqa

≫詳細はこちら

初の地上波レギュラーラジオ番組『夜々のミッドナイトガーデン』の放送が決定!

『夜々のミッドナイトガーデン』(東京ローカル)
放送局:TOKYO FM
放送時間:毎週火曜日21:3021:55
初回放送は47()

≫ 詳細はこちら

 

  • 沖 さやこ

    取材・文

    沖 さやこ

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  • 撮影

    Viola Kam (V'z Twinkle)

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