佐々木李子ワンマンライブ「RE;VERSI」
2025年12月27日(土)KT Zepp Yokohama
歌手/声優の佐々木李子が、2025年12月27日に神奈川・KT Zepp Yokohamaでワンマンライブ『RE;VERSI』を開催した。楽曲テイストを愛称の“りこち”になぞらえ、“ひかりこち”(ポップ)と“闇りこち”(ダーク)と表現し、異なる魅力を発揮したライブ。デビューから現在までの代表曲が満載されたセットリストは、まるでベスト盤のようでもあった。またこの日、フルアルバム『RI PATHOS』をリリース(6月3日)することを発表、同作に収録される新曲「まるでマトリョーシカ」を初披露するなどでもファンを喜ばせた。多方面にわたる活躍で実りの多い年だった2025年を集大成しながら、2026年に向けて大いに期待が高まる一夜となった。
ライブのオープニングを飾ったのは、テレビアニメ『異世界黙示録マイノグーラ〜破滅の文明で始める世界征服〜』オープニングテーマ「Majestic Catastrophe」。壮大かつダークな世界観で“闇りこち”を象徴する1曲。観客は“りこち帝国”の国民となって、疾走感あふれるサビに合わせて掛け声を発し大歓声で女王を迎えた。一転、「Blooming!」やメジャーデビューシングル表題曲のひとつ「ドリームクライマー」では、ポップなサウンドで“ひかりこち”を発動。軽快なリズムに合わせてハジけるように歌声を響かせ、「みんなの声を聞かせて!」と呼びかけ、熱い盛り上がりとなった。
MCでは冒頭、「こんりこち!」と恒例のあいさつ。客席に広がる“りこペン”(ペンライト)の光を見渡し「最高!」と顔をほころばせ、「ずっと今日を楽しみにしていました。今年、これまで、ずっとため込んできた思いを全部ここにぶつけて楽しみましょう」と意気込み。ライブのタイトルが『RE;VERSI』であることに触れ、「衣装(白と黒の)も、“ひかりこち”と“闇りこち”なんです。次はどっちのりこちか、予想しながら楽しんでください」。
「でも私、もともと闇の人間なんです(笑)」。怪しげなピアノの音色で始まった“闇りこち”ゾーンは、ゲーム『サイコロサイコ-セブンスヘブン-』主題歌「Psycho」などを披露。ヘヴィなビートに合わせてヘッドバンギングしながら〈ハイ!ハイ!〉と声を合わせた観客。彼女もシャウトするように熱くパワフルなボーカルを響かせる。「PROVE」では「もっとロックしようぜ!」とお立ち台に足を掛けてエネルギッシュに歌い、「一緒に!」と客席にマイクを向けると〈ウォーオーオーオー〉とコーラスを歌う観客の声であふれた会場。その熱気に「ここ真夏?暑いぜ!」とうれしそう。
「やりたいこと、行きたいところ、歌いたい歌、全部やり切った。それでたくさんの人とも出会えた」と2025年を振り返った彼女。KT Zepp Yokohamaが自身最大規模の会場であることに触れ「無事に開催できたことが幸せ。みんなの支えがあって今があることに感謝。今年みんなと観たステキな景色を浮かべながら歌います」とコメントし、“ひかりこち”を代表する1曲、テレビアニメ『日本へようこそエルフさん。』オープニングテーマ「Palette Days」を披露した。優しさと温かさにあふれ、当たり前の日常に光を見いだすような同曲。闇から光へと導いてくれたファンへの感謝を歌声に乗せ、最後に「出会ってくれてありがとう」と気持ちを贈った。
中盤は椅子に座り、テレビアニメ『デリシャスパーティ♡プリキュア』後期エンディング主題歌「ココロデリシャス」、テレビアニメ『キラッとプリ☆チャン』挿入歌「フレンドパスワード」を、ピアノをバックにしっとりと聴かせた。「ココロデリシャス」では、歌詞の〈奇跡〉や〈キズナ〉という言葉に思いを込め、美しくのびやかなロングのハイトーンを響かせた。「フレンドパスワード」はおとぎ話のような世界観を、情感たっぷりの豊かな表現力でエモーショナルに歌い上げる。佐々木李子のシンガーとしての圧倒的な歌唱力に、観客は目を閉じて心酔するように聴き入った。
彼女自身の作詞曲も披露され、晴れの舞台に万感の思いがこみ上げた。挫折と葛藤を繰り返す自身の日々をシニカルに歌った「Empty Doll」。花開く日を夢見ながら、チラシ配りや毎週路上ライブを行うなど地道だった日々を歌った「詩をまく者」。Ave Mujicaの三角初華/ドロリス役で彗星のごとく現れたように思われることも多い彼女だが、ここに至るまでの道のりは決して一朝一夕ではなかったことが感じられた。「ライブをやっているときが、いちばん生きてるって感じる。“トリコ”(佐々木のファン)最高!」とコメントし、アコースティックギターをかき鳴らしながら歌う彼女にファンは大歓声を送った。
ライブ終盤戦は、アガる楽曲の連続で祭のような盛り上がり。事前にSNSで振り付け動画も公開された「豪華絢爛祭」は、「最初に自分で考えた振り付けはダサいと却下された」などのエピソードでも会場を沸かせ、本番ではサビでりこペンを掲げながらその場で回る振り付けで会場がひとつに。本編最後には「Daydreamin'」を歌い、曲中でバンドメンバーの紹介しながら、リズムに合わせてかわいらしくポーズをつけるパフォーマンスでも魅せた。
アンコールでは、新情報がいくつも解禁されてファンを歓喜させた。2018年の1stアルバム『瞼の裏に映るもの』以来となるフルアルバム『RI PATHOS』をリリースすること、収録の全10曲すべてが新曲であること、2月に公式ファンクラブ「MottoRico!」のオフラインイベント『第1回「おりこうさんの集い」~お名前入れ&2ショット会 vol.1~』が開催されることなど。そしてアルバム収録楽曲を5ヵ月連続で先行配信することも明かされ、その第一弾として1月7日配信リリースの「まるでマトリョーシカ」が、この日一足先に披露された。ユーモラスなタイトルとは相反する荒々しいエレキギターが印象的なヘヴィメタル調のサウンドの同曲に、耳をこらしながらリズムに合わせて頭を揺らしたファン。「りこちのメタルどうでしたか?」との問いかけに、会場は拍手と大歓声で応えた。
「この時代にフルアルバムを出せるのも、ワンマンライブができるのも当たり前ではない。私はずっと不器用に生きてきて、歌で本物の気持ちを届けられる場所があることが本当に幸せで、“生きてて良かった”と思える。私が生まれてきた理由はこれなんだと強く思った」と彼女。いつもなら「ついてきてくれますか?」と問いかけるところを、この日は「私について来て!」と力強くコメント。逆境をはね除けて前に進む力強さを爽快に歌った「Windshifter」で、がむしゃらに駆け抜けた2025年を締めくくった。
SET LIST
01. Majestic Catastrophe
02. Blooming!
03. ドリームクライマー
04. Psycho
05. Freedom
06. PLOVE
07. Palette Days
08. 君と僕の星
09. フタリノセカイ
10. ココロデリシャス (Piano Ver.)
11. フレンドパスワード (Piano Ver.)
12. Empty Doll
13. 詩をまく者
14. Walkin'Walkin
15. 豪華絢爛祭
16. Under the Flag
17. Daydreamin’
ENCORE
01. カーテンコールを揺らして
02. まるでマトリョーシカ
03. Windshifter
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