「ニューロティカ 40th ~あっちゃん還暦祝賀超大祭~」賑やかに開催!大好きな仲間たち&豪華ゲストも出演し、ロティカが八王子に錦を飾った特別な一日をレポ

ライブレポート | 2024.10.15 17:00

ニューロティカ 40th ~あっちゃん還暦祝賀超大祭~
2024年10月5日(土)J:COMホール八王子

がむしゃらに走り続けて40年、愛し愛されて60年! 結成40周年&あっちゃん生誕60周年を祝う、アニバーサリーイヤーを爆走中のニューロティカが、アツシ(Vo)の地元である八王子にて『ニューロティカ 40th ~あっちゃん還暦祝賀超大祭~』を開催。旧ロティカ(ニューロティカの元メンバー)に加え、豪華ゲストも多数出演したこの日。八王子で最も大きなホールをほぼほぼ埋める観客があっちゃんの還暦を祝福し、ロティカが故郷に錦を飾った。

会場には熱心なロティカアミーゴ(ロティカファン)はもちろん、あっちゃんの八王子のお友達や関係者、藤屋のお客さんが集結。大きなステージにはあっちゃんの顔がどデカくプリントされたバックドロップ幕や巨大あっちゃん人形、金屏風が飾られ、スペシャル感も満載。開演時間となり、変わらぬ仲良しぶりが分かるメンバーによる影アナでの前説と注意事項がアナウンスされると、くすくすと笑いが起きる客席。明るく楽しくおめでたいムードの中、いよいよ祝賀超大祭が幕を開ける!

SEが鳴り、還暦祝いをイメージさせる真っ赤な衣装で登場したナボ(Dr)、RYO(Gt)、カタル(Ba)の3人。カタルの「Yes,ニューロティカ!」の合図でジャカジャ~ンと始まると本日の主役であるあっちゃんが、真っ赤なジャケットにハット姿で登場。改めてだけど、こんな愉快な還暦は見たことない! 「40年間ガムシャラにやってきた答えがこれだ! つべこべ言わずにやっちゃえ! ガムシャラにやっちゃえ!」とあっちゃんが叫び、始まったOPナンバーは「やっちゃえ!」。

コロナ禍で世が落ち込む中、無謀と言われながら成功させた2022年の日本武道館初ワンマンのテーマ曲でもあるこの曲。成功も失敗もごちゃまぜロマンな40年を背負って、「これが答えだ」と断言して。「どうせだったら、デカイ会場でやっちゃえ!」と歌ってるいまも玉砕覚悟で大会場でのライブに挑む、あっちゃんの歌と言葉が強い説得力を持って響く。

「やっちゃえ」で会場を熱気に包むと、「お前ら、緊張してんじゃねぇよ! お前らの緊張が伝染るんだ、バカ野郎!!」と、緊張隠しの憎まれ口を叩くあっちゃん。「翼なきもの達」、「全力男」と続くと、コロナ禍での無観客配信ライブや『ピエロイズム』リリース後の野音ワンマンを思い出し、そのたび、ロティカに力をもらっていたなとしみじみしてしまう。

続いて、「ニューロティカ、今年で結成40年になります。文化祭の延長のつもりで始めたニューロティカが、まさかこんなに長く続くと思いませんでした」と話すあっちゃん。いままで支えてくれたファンへの感謝を伝えると、「でも、やっぱり今の俺がいるのは、面と向かって言うのは恥ずかしいですけど、RYOくん、ナボちゃん、カタルがいたからだと思うんです」とメンバーに向けて話し始める。

2019年の再加入後、コロナ禍や初の日本武道館に共に挑んだRYOに「大変な時に入っていただいてありがとうございます」と感謝を伝えると、病気療養からの復帰を果たしたナボを「ドキュメンタリー映画『あっちゃん』を作ろうとか、クラウドファンディングをやろうとか、MV作ろうとか、ニューロティカの頭脳です!」と誇らしげに紹介。ロティカ楽曲のほとんどを作曲してるカタルには、「たぶん初めて言います。素敵な曲をいつもありがとうございます!」と頭を下げ、「マジか!?」とカタルが仰天。「本当に最高な3人が俺を見守って、ケツを叩いてくれて。今日、J:COMホールに来ることが出来ました。ありがとうございました!」と改めてメンバーへの感謝を告げると、「時間が早いんですけど、そんな4人でやる最後の曲です」と、「ロティカ3つの誓い」を披露。4人の歌と演奏がいつも以上に強靭に、気持ちが込められてるように聴こえたのは気のせいじゃないはず。

現メンバーによる最新型のニューロティカをしっかり見せた後は、旧ロティカが登場するゲストメンバーのコーナーに突入。「すげぇイヤなんだよ、暴れん坊が袖でビール飲んでるんだよ」とカタルが笑い、あっちゃんの紹介で登場したのはギタリストのJAMES(Gt/2015~2019)。ロティカ加入の経緯を振り返ると、「ボーカリストだったのに、一生懸命ギター練習しました(笑)」と明かしたJAMES。「JAMESが入って初めて出来た曲です」と曲紹介して「五十の夜」が始まると、JAMESが加わってより厚みと攻撃性を増した演奏で観客を魅了する。

「パーマネントをあてるんだ」、「俺達の世界」と続き、「またお前らと会うために、生きて生きて生きまくる!」とあっちゃんが力強く告げ、始まった曲は「永遠ピエロ」。出会いと別れを繰り返しながら、歌うために生き抜く道化師の歌。再びロティカのステージに立つJAMESが掻き鳴らすギターに乗せて、たっぷり感情込めて歌うあっちゃんのボーカルに胸が熱くなった。

続いて、「ニューロティカのギターを17年間弾いていただきました!」と呼び込んだのは、ギタリストのSHIZUWO(Gt/1998~2013)。ホントは17年でなく、15年だったことをツッコまれながら、SHIZUWOを迎えて始まった曲は「嘘になっちまうぜ」。疾走感ある曲調にRYOとのツインギターが拍車をかけると、あっちゃんがシンバルキックを決める。さらに「ROCK酒場でROCK!ROCK!ROCK!」から、美しく切ないミディアムナンバー「東京花火」と続いて会場の空気を変えると、「次はSHIZUWOが作った曲をやりたいです」と「旅に出よう」を披露。作曲者のSUZUWOは、骨太なギターサウンドと男臭いコーラスも映えるこの曲で強烈な存在感を放った。

「ワイルドに見えるけど、すごく優しい男です。SHIZUWO、よろしく!」というあっちゃんのフリから、哀愁たっぷりのブルージーなギターソロで魅了するSHIZUWO。するとそこにRYOがギターを重ね、超絶ギターテクを誇る2人の圧巻のセッションから「飾らないままに」が始まる。息のあったギターアンサンブルと壮大かつ深みのある演奏に大きな拍手が起きると、RYOは「あ~、最高!」と満足そうに呟いた。

「そして! ニューロティカの元バンマスをお招きしております」と、続いて呼び込まれたのは修豚(バンマス/1984~1995)。ニューロティカのオリジナルメンバーであり、あっちゃんの高校の同級生である修豚。ステージに登場して喋り出した瞬間、あっちゃんの表情が緩んでただの友達トークになってしまうのが微笑ましい。

「お前は俺が20歳くらいの時に歌った、淡い恋の歌を歌っちゃっただろ? あれはモテない男が歌う歌で、モテるヤツには歌われたくないんだよ。行け!」と、あっちゃんをステージから追い出し、ギターを背負ってセンターマイクに立った修豚。「じゃあ聴いて下さい『修豚哀歌』!」と曲紹介し、観客のペンライトの光を浴びながら「修豚哀歌」を気持ち良さそうに熱唱。演奏後もあっちゃん不在のステージでメンバーや観客を相手にお喋りして、ごきげんで2曲目の「FUCKIN' BIRTHDAY」を歌いかけた修豚だったが。曲中にあっちゃんが影マイクでガヤを入れてモノマネを振って、二人の悪ふざけが始まる。当時を見たわけじゃないけど、おそらくこれこそがニューロティカの原点。あっちゃんと修豚のこんなノリから、ニューロティカが始まったんだろうなと想像させた。

ここで修豚はステージに残り、「ニューロティカを11年間(正確には8年)支えてくれた男、AKIOカモン!」とドラマーのAKIO(Dr/1987~1995)、「そして、ニューロティカ2代目ベース(正確には3代目)、SHON!」とベーシストのSHON(1988~1995)が呼び込まれ、メンバーは7人に。改めて、「FUCKIN' BIRTHDAY」の曲紹介をするあっちゃんに、「お~い! 俺たちがお前に「FUCKIN' BIRTHDAY」だよ!!」と修豚がガナり、「FUCKIN' BIRTHDAY」であっちゃんの還暦を盛大に祝う。

よっしゃ! よっしゃ! と力強く掛け声を合わせた「悲しきラガー」、あっちゃんのアカペラに大きな拍手起きた「Fight ~Best Fight~」と賑やかに勢いよく曲が続くと、ペンライトの光が会場を染めた「悲しきピエロ」ではあっちゃんが歌いながら客席を練り歩き、撮影OKのサービスタイム。そして、「それじゃあ、最後にどデカい花火を上げようじゃない!」とあっちゃんが煽り、始まった7人の最後の曲は「...to be HARLEM」。大好きな仲間たちに囲まれて、本当に楽しそうに歌うあっちゃんの姿にこちらまで笑顔になった。

祝賀超大祭はまだまだ続き、次は豪華ゲストとのコラボコーナー。「俺の後輩呼びましょう。氣志團、綾小路 翔カモン!」と呼び込むと、なんと氣志團メンバーが全員登場! 「水臭いッスよ、先輩! 綾小路だけじゃなくて、みんな来たいんスよ!!」という綾小路の嬉しいサプライズに、動揺が隠せないあっちゃん。驚きと喜びで涙が溢れ、ステージ袖に逃げ出してしまう。そんな可愛い姿をみんなが笑顔で見守る中、あっちゃんがステージに戻り、「それじゃあ、行きますか!」と気を取り直して始まった曲は「絶体絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!」。

あっちゃんと綾小路の豪華ツインボーカルに氣志團メンバーが振り付けを合わせると、会場中が手振りを合わせる。さらに♪もっともっと!と手拍子と掛け声を合わせたニューロティカコールでは、「こんなもんじゃないですよね?」と綾小路が挑発し、「本家本元に堂々とパクリを見せてやろうぜ!」と氣志團コールで大いに盛り上げる。ステージを終えた後は、「俺たちはそこで観てるんで」とメンバー揃って客席でライブを観戦していた氣志團。たった1曲ながら、先輩への愛とリスペクトをしっかり感じる夢のコラボだった。

続いて、「プロ中のプロを呼んでるぜ!」とステージに招いたのは、グループ魂の暴動こと宮藤官九郎。「みんなで来れなくてすんません! 本当はグループ魂も全員でと思って、グループLINEには入れたんですけど、wwwって」と宮藤が笑わすと、ステージ袖にハケたあっちゃんがバイクのハンドルを持ってパフパフを鳴らしながら登場。「クドカンちゃんがトリビュートアルバム『ピエロとスイカと88ライダー』に参加してくれた時、やった曲が暴走族に憧れた少年の歌でした」とあっちゃんが曲紹介して始まった曲は、「ロックンロールクレイジーラン」。あっちゃんと宮藤が仲良く歌声を合わせて曲が始まると、「走り出したら止まらねぇぜ!」と、宮藤も巻き込んで、広いステージを走り回ってロックンロールを鳴らす。宮藤がRYO、カタルと並んでポーズを合わせるシーンもカッコ良くて印象的で、宮藤のロティカ愛がよく伝わってくるコラボとなった。

「今日は盛りだくさんで、観てる方も大変でしょ?」とカタルが観客に語りかけていると、あっちゃんが肩を抱いて連れてきたのは、革ジャン姿の宮田和弥(JUN SKY WALKER(S))。1987年、渋谷La.mamaで初めて出会った時の思い出から、「本当に気の狂った集団だなって(笑)」と第一印象を語ったカズヤ。カズヤの提案であっちゃんがカズヤの革ジャン、カズヤがあっちゃんの赤いジャケットと衣装交換をして。「BLUE BOYS、COLOR BOYS、DRINKIN BOYS!」のカズヤの叫びで始まった曲は「DRINKIN' BOYS」。

カズヤ節全開、これだけ聴き慣れた曲なのにジュンスカの曲に聴こえる瞬間があるという錯覚が起きて、カズヤの歌声の強さを改めて感じたコラボ。特大ジャンプを決めて、客席に降りて走り回ってと、とにかく楽しそうなカズヤや、「いや~、本当に素敵な友達を持って幸せです」と笑顔で語るあっちゃんに良き戦友がいることの羨ましさも感じた。

そして、「亜無亜危異! 亜無亜危異!」と煽り登場したのは、パンク界の偉大なる先輩、仲野茂! ……だったのだが、なんとステージに表れた茂の衣装は、緑の全身タイツにスイカをかぶったスイカマン! 「亜無亜危異の親衛隊に殺されます!」と苦笑するあっちゃんと、♪高尾生まれだぜ~とノリノリの茂。そんな茂とのコラボで披露した曲は、もちろん「夏・スイカ・27才」! 明るく楽しいこの曲を凄みのあるパワフルな歌声で聴かせながら、♪パッパラッパパー!と陽気にスイカダンスを踊る茂。こんなことしてくれるのはあっちゃんの還暦祝いだからだし、こんな貴重な光景が見れるのは絶対に祝賀超大祭だけ!!

恐縮しながら本当に嬉しそうなあっちゃんと観客の拍手に見送られて茂がステージを去ると、「大丈夫? 本当に怒られるんじゃない?」と笑うカタルに、「選曲は茂さんですから」と言い訳するあっちゃん。「本当に嬉しかったです。いや~、今日寝れないね(笑)」と超豪華&貴重なシーン満載のゲストコーナーを締めた。

超大祭もいよいよクライマックス。旧ロティカのメンバーを再び呼び込むと、修豚が60本の赤いバラの花束を抱えて登場。「40年間、ニューロティカを続けてくれてありがとう! ……って言えって言われた」と花束贈呈が行われ、「ありがとうございました。明日、藤屋に来てくれた人に一本ずつあげます。幸せは独り占めしちゃいけないんで」とあっちゃんが照れくさそうに挨拶して、ロティカオールスターズによる「チョイスで会おうぜ」を披露。賑やかな演奏に会場中が♪チョイス!とジャンプを合わせてひとつになると、「この想い、天まで届け!」と叫び「ア・イ・キ・タ」が始まり、最高潮の盛り上がりを見せる。最後はあっちゃんの合図で会場中がジャンプを合わせて、お祭り騒ぎを締めくくった。

ラストは旧ロティカのメンバーも去り、現メンバー4人でステージに立ったロティカ。小中高と“落ち着きがない、継続力がない”と通信簿に書かれていたというエピソードを語ると、「ニューロティカ40年間やってるんだよ、バカ野郎!」と小中高の先生に向かって叫んだあっちゃん。「最後に一曲、みんなと一緒に歌えたら幸せです」と披露したラストナンバーは、「俺達いつでもロックバカ」。<本当にみんなに愛されて生きています>と始まり、みんなからもらった愛をバラまく旅はまだまだ続くことを宣言。そして、これからもよろしくねと改めて伝える、いまの正直な気持ちを心を込めて歌ったこの曲が祭りの終わりにピッタリすぎて、思わず泣けてくる。想いに応えるような観客の温かい拍手に包まれた、最高にハッピーなエンディングだった。

最後に出演者が全員集合しての記念撮影を終え、「本当に幸せもんだと思います。この幸せは、明日からニューロティカを使ってみんなに分けたいと思うので、よろしくお願いします」とあっちゃんが挨拶し、「俺達いつでも」「ロックバカ!」のコール&レスポンスで幕を閉じた超大祭。旧メンバーも多数出演し、ロティカの歴史がよく見えたこの日のライブだったが。旧ロティカや豪華ゲストを通じて見えるあっちゃんの優しさや人柄に、ロティカが40年続いてきた理由も改めてよく分かった。

10月20日のあっちゃんの誕生日当日には、浅草花劇場にて『ニューロティカ40th ~あっちゃん還暦披露宴パーティー』を開催するニューロティカ。40thプロジェクトもいよいよ大詰め。超大祭に参加した人はもちろん、あっちゃんの還暦とロティカ40周年を八王子でお祝い出来なかった人も、ぜひ参加して欲しい。間違いなく楽しいから!

SET LIST

ENCORE
01.やっちゃえ!
02.翼なきもの達
03.全力男
04.ロティカ 3つの誓い
05.五十の夜
06.パーマネントをあてるんだ
07.俺達の世界
08.永遠ピエロ
09.嘘になっちまうぜ
10.ROCK酒場でROCK! ROCK! ROCK!
11.東京花火
12.旅に出よう
13.飾らないままに
14.修豚哀歌
15.Fuckin' Birthday
16.悲しきラガー
17.Fight! ~Best Fight~
18.悲しきピエロ
19.…to be HARLEM
20.絶体絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!
21.ロックンロールクレイジーラン
22.DRINKIN’ BOYS
23.夏・スイカ・27才
24.チョイスで会おうぜ
25.ア・イ・キ・タ
26.俺達いつでもロックバカ

公演情報

DISK GARAGE公演

〜あっちゃん還暦披露宴パーティー〜

2024年10月20日(日)浅草花劇場

GUEST:2丁拳銃 / まちゃまちゃ / 東京ダイナマイト
GUEST PLAYER:伊東ミキオ(Piano)

開場 / 開演 16:30 / 17:00

[TICKET]
1F スタンディング 前売:5,500円+Drink
2F 座席指定 前売:6,000円+Drink

※大人お一人につき、小学生以下1名入場無料
※学割 学生証持参で、中学生以下当日¥500-キャッシュバック

INFO

映画『あっちゃん』製作10周年記念 劇場上映決定

【日時】2024年10月19日(土)16:20
【場所】シネマート新宿 スクリーン1
【登壇者】ニューロティカ/ナリオ(監督)
※上映後に舞台挨拶あり
【チケット料金】2,000円均一
【チケット販売】9月26日(木)18:00より劇場オンラインと窓口にて販売
≫ 詳細はこちら

  • フジジュン

    取材・文

    フジジュン

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    たたみ

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