洋邦の80’sサウンドを取り入れてエヴァ―グリーンなポップスを生み出す4ピースバンド、GOOD BYE APRIL。彼らが4月5日(水)にデジタルシングル「BRAND NEW MEMORY」で、日本ニューミュージックの名門レーベルである日本クラウンのPANAMレーベルよりメジャーデビューを果たす。
同曲の作曲とプロデュースを務めるのはシティポップの巨匠・林哲司。杉山清貴&オメガトライブなど、GOOD BYE APRILが影響を受けた楽曲のサウンドの要を握る人物だ。今回のインタビューでは12年間のバンド人生でメジャーデビューに辿り着いた経緯、林氏との制作、そこで得た発見、4月7日(金)にduo MUSIC EXCHANGE(渋谷)にて開催されるメジャーデビュー記念ワンマンライブ“Feel So Brand New”への思いなどにじっくり迫った。
■インタビュー前編はこちら
同曲の作曲とプロデュースを務めるのはシティポップの巨匠・林哲司。杉山清貴&オメガトライブなど、GOOD BYE APRILが影響を受けた楽曲のサウンドの要を握る人物だ。今回のインタビューでは12年間のバンド人生でメジャーデビューに辿り着いた経緯、林氏との制作、そこで得た発見、4月7日(金)にduo MUSIC EXCHANGE(渋谷)にて開催されるメジャーデビュー記念ワンマンライブ“Feel So Brand New”への思いなどにじっくり迫った。
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──「BRAND NEW MEMORY」の制作はどのように進んだのでしょう?
倉品 翔(Vo/Gt/Key)最初は僕らから10曲ぐらいデモを出して林さんと選ぶことになっていたんです。そしたら林さんが“僕も曲書くよ”と言ってくださって……なんて贅沢な!と(笑)。とはいえ自分たちも当然いい曲を作ってきたという自負はあったので、ちゃんと曲は書いていって。だから林さんの書いた楽曲2曲と、僕らの書いた楽曲何曲かのなかで、客観的にいいと思う曲をみんなで選んだ結果がこの「BRAND NEW MEMORY」なんですよね。
──この曲がGOOD BYE APRILのやりたい音楽でもあったと。
倉品林さんもミーティングで僕らがどういう曲をやりたいのかをしっかりヒアリングしてくださったんですよね。僕的に4thフルアルバム『swing in the dark』を出したあとにソウルミュージックをより色濃くやりたいなというイメージがあったので、作っていただいた2曲ともそれを汲んでもらえたんだろうなと感じました。
延本文音(Ba)林さんの曲は竹内まりやさんの「September」のような多幸感のある曲や、中森明菜さんの「北ウイング」のような哀愁漂う曲もあって、どっちも大好きなんですけど、今は世の中が暗いので明るい曲をやりたかったんですよね。だから事前にそれも伝えました。お互いの書いた曲だけでなく、自分たちの書いた曲に林さんがサビを当ててくれた曲もあったんですけど、そのなかでいちばん自分たちがやりたい曲が「BRAND NEW MEMORY」だったんですよね。チームとしてもシンプルにこの曲が、いちばん最高だったんです。
──そこからGOOD BYE APRILの皆さんで歌詞とアレンジを考えたということでしょうか。
つのけん(Dr)そうですね。僕らのアレンジ力を買ってくださったようで、林さんのデモは弾き語りだったんです。
倉品こういう方向性がいいねという話は林さんとしていたので、それを参考にしながら自分たち主導でアレンジを組んでいきました。
延本そこに林さんがストリングスやシンセを入れてサウンドを俯瞰的にまとめてくださいましたね。歌詞は最初倉品が書いていて、ディレクションを受けて、わたしも一緒に考えて。どういう構成にするのか何回もやり取りして進めていきました。結果、倉品もわたしもそれぞれの力を出しきった作詞でしたね。歌詞のディレクションに入ってもらったのは『もうひとりの私』(※2013年リリースのミニアルバム)以来だったので、自分たちの限界値を林さんにこじ開けていただいた感覚があるんです。
──客観的な視点が入ると、自分では気付けなかったところにまで目が行きますよね。
延本林さんの指摘は本当に的確で、もっともっと詰められるなという発見がたくさんあったんです。だから本当に林さんは“先生”でしたね。一つひとつに匠の技が光りすぎてて、1個も逃したくないと思うくらい本当に勉強になりました。
つのけん帰り道に4人で“すごいよなあ……。いろんなアイデアが浮かんでくるもんね”って話してたよね。
吉田卓史(Gt)あと林さんはすごく丁寧に“こっちとこっち、どっちがいいと思う?”と聞いてくれるんですよね。ほんまに1個1個、僕らをすごく尊重してくれるというか。レコーディングもしっかり立ち会ってくれて、冗談とかも言い合いながら“かっこいいね”みたいに言ってくれたりして。僕らも萎縮することなく、ほんまいつもどおりのテンションでいられたんです。
倉品終わったあとに、すごく勉強になったなと感じましたね。制作中は対等な目線で林さんと一緒に作り上げていったという充実感でいっぱいだったんです。
延本わたしたちが演奏することもしっかり考えてくれて、楽曲提供するバンドへの気持ちもこんなに汲んでくれて。こういう大人になんなきゃなとすごく思いました。
倉品この曲をアレンジしていく過程で、いろんな気づきがあったんですよね。「BRAND NEW MEMORY」の制作で、一気にたくさんの扉を開けた感覚があるんです。
──その結果、GOOD BYE APRILの根っこにあるものが表現された楽曲になったのではないでしょうか。タイトルからして、バンドを物語るシンボルのような。
倉品タイトルから思いついたんです。“BRAND NEW”と“MEMORY”は逆の意味を持つ言葉だけど、それは別れの“GOOD BYE”と新しい始まりの“APRIL”をつないだバンド名にも通ずると思うんです。自分たちのやってきた音楽や活動にも“BRAND NEW MEMORY”という言葉は重なってくるとは思っていて。
──おそらく過去の感傷に浸る“ノスタルジー”というよりは、思い出を振り返ることでこの先も頑張ろうと思えたり、自分の宝物を抱きしめるような感覚があって、これからも生きていけるからこそ“BRAND NEW MEMORY”なのかもれませんね。
倉品ノスタルジーも自分にとってすごく大きなテーマで、それをど真ん中に置いたテーマにできたという意味でも原点回帰のニュアンスはあるのかもしれません。思い出は楽しいだけじゃなくていろんなものがあるけれど、それをポジティブに受け取っていけたら素敵ですよね。
──そしてメジャーデビューシングルリリースの2日後の4月7日(金)にはduo MUSIC EXCHANGE(渋谷)にてメジャーデビュー記念ライブ“Feel So Brand New”が開催されます。
延本このライブではホーン隊の3人に参加していただくのが推しポイントですね。『swing in the dark』の「missing summer」に参加してくださったお三方で、ライブで初めてこの曲を一緒に演奏できるのもうれしいです。トロンボーンの湯浅佳代子さんとトランペットの織田祐亮さんは「BRAND NEW MEMORY」のレコーディングにも参加していただいているし、サックスの藤田淳之介さんは、過去にCOTTON CLUBのライブ(※2022年4月開催の『swing in the dark』Release Special Live)に参加していただいていて。あといつも支えてくださっているピアノの清野雄翔さんもサポートしていただくので、一同に共演できるのもうれしいですね。リハがめっちゃ楽しいんですよ。
吉田東京キネマ俱楽部でワンマンをしたときに(※2019年2月開催のGOOD BYE APRIL one-man live “他人旅行”)、湯浅さん率いるホーン隊に参加していただいたんですけど、めっちゃテンション上がりましたね。あそこまでたくさんの生音で演奏することって、バンドではあんまりないんですよ。肌に感じる生音をぜひ感じていただきたいですね。
つのけん8人で作るグルーヴがどう飛んでいくのか、お客さんがどう肌で感じてくれるのかがすごく楽しみですね。一緒に体感していただけたらうれしいです。
倉品これまでのライブでも曲がいちばんいいかたちで届くことを優先させてきたので、生で感じるホーンとピアノと僕ら4人で作るグルーヴの高揚感はものすごいものがあると思います。今回はアルバムのリリースライブではないぶんセットリストが自由に組めるし、おまけに12年分も曲があるので、現時点ではどの曲をやろうかなと悩んでいて(笑)。12年で積み重ねてきたセオリーを崩せるような、また新しいチャレンジができるワンマンにできたらいいなと思っています。ライブタイトルどおり“Feel So Brand New”なライブにしたいですね。
延本久しぶりにライブで演奏する曲なんてまさに“BRAND NEW MEMORY”ですしね。人生で一度しかないメジャーデビュー記念ワンマンなのでもちろんデビュー曲はやりますし、ずっとついてきてくれてるお客さんを真正面から泣かせにいきたいですね……! いや、最近知ってくださった方もずっと昔から応援してくれる方も、みんな泣かしに行きます!思い出を掘り起こしまくります!
倉品(笑)。12年間活動してきたから、その12年をしっかり投影したいですね。ずっと追いかけ続けてくれた方々にも感動してもらえるライブにしたい。12年続けてきたバンドだからこそできる“BRAND NEW”をちゃんと届けられる4月にしたいですね。
PRESENT
「サイン入りチェキ」4名様に!
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