HAPPY!NYAPPY! o(≧∀≦)o アンティック-珈琲店- 20周年ライブは再会の喜びと笑顔溢れる空間に!

ライブレポート | 2023.01.20 19:00

PHOTO:菅沼剛弘

アンティック-珈琲店-
LIVE CAFE 20th Anniversary「令和で初NYAPPY o(≧∀≦)o」
2023年1月5日(木)6日(金)Zepp Haneda(TOKYO)

ライブ中、幸せと感謝の言葉を5人は何度も口にした。2023年1月5日 、6日の2日間にわたって東京・Zepp Haneda(TOKYO)でアンティック-珈琲店-の20周年記念ライブ「LIVE CAFE 20th Anniversary「令和で初NYAPPY o(≧∀≦)o」が開催された。
今からちょうど4年前、2019年の1月5日、6日にEX THEATER ROPPONGIで行われたライブを最後に活動を休止したアンティック-珈琲店-。結成20周年にみく(Vo)、takuya(Gt)、カノン(Ba)、ゆうき(Key)、輝喜(Dr)の完全体での復活ライブが実現したキッカケは2022年の6月に開催された「OSAKA MUSE 35周年イベント」に誘われ、出演したことだったという。思いがけないほど多くのカフェっ仔たちが待っていてくれたことをステージで目の当たりにして、メンバーの気持ちがひとつになった。
Zepp Hanedaでの2デイズライブには恐らく遠方から駆けつけただろう人たちを含むカフェっ仔たちが会場を埋めつくした。懐かしいインディーズ時代の楽曲も披露され、5人で再びステージに立つことができた感動がダイレクトに伝わってきた2日間の模様をレポートする。

1月5日、初日は沙幕のかかったステージにメンバーのシルエットが浮かび上がり、幕開けの曲は活動休止前のラストシングル「願い事は1つさ」。続いてレーザーが飛び交う演出の中、「ラフ・ソング」が披露されると場内はすでにハイテンション。ジャンプで盛り上がる。
「久々だね。カフェっ仔、元気してましたか? 今日はいろんなところから来てくれて本当にありがとうございます!」みくが6月の大阪のライブに来た人はどれぐらいいるか問いかけるとたくさんの手が挙がり、「長い間、みんなのことを置いてけぼりにしちゃったんだけど、みんなの顔を見れて良かったなと思います。久々のステージで緊張しています」と微笑んだ。

みく(PHOTO:折田琢矢)

とはいえ、初日からアンティック-珈琲店-のステージは4年ものブランクがあったとは思えないほど。ボーカル、演奏に安定感があり、エンターテインメント性の高いアクトで楽しませてくれた。「生涯、大切な人に届けます」と披露された「MY HEART LEAPS FOR "C"」でアクセルを踏み、takuyaのエッジーなギターリフで始まる「可愛湯's ЯocК 」ではカノンがベースのネックを高く掲げ、みくが上手のPAアンプに足をかけて激しくシャウトし、場内もヘドバン続出。

それでも、やはり初日は緊張していたのか、みくは「羽田!ニャッピーo(≧∀≦)o〜!最初のMCでニャッピーって言うの忘れたんだよ。だいぶほぐれてきたよ」と笑顔。メンバーも同じだったらしく、カノンが始まる前は緊張したと言うと「この人、始まる15分ぐらい前にゴハン食べてましたよ」とtakuyaからのタレコミがーー。ゆうきが「takuyaさんがこういうイジリをしてくるなんて時がたつのは残酷だよ」とシャイだったtakuyaの変貌を指摘して笑わせ、
話題は20年前の思い出に。アンカフェに加入前のゆうきは当時16才で、takuyaに至っては中学生。輝喜が「唯一、成人していたのは私ですね」と言うと
みくが「若いのにオジさん扱いされていた」と哀愁のエピソードを話し、20年前のアンティック-珈琲店-の曲にタイムスリップ。
初のシングル「キャンデーホリック」、「踊るメルヘン時計」、「似非占い」の3曲がメドレー形式で披露された。オモチャの国から飛び出したようなカラフルな衣装を着ていたみくが今は黒にスワロフスキーをあしらったシックな衣装で
歌っていることを思うと、感慨深い気持ちになるが、アンカフェが生み出した曲は今もキラキラと輝いている。

コロナ禍で自分に向き合って考える時間があったものの、アンカフェの曲は辛くてほとんど聴かなかったと振り返ったみくが「この曲で勇気づけられ、前を向こうと思えた」と話し、バラード「じぶん説明書」を届けたのも印象的だった。遠回りでも無駄なことなんてない、不安はキミを強くするとメッセージする曲に大きな拍手が湧き上がった。

カノン(PHOTO:折田琢矢)

みくはいったんステージからはけ、中盤は4人が楽しませるセクション。輝喜のタイトで力強いドラミングで始まり、ゆうきが「みんなで一緒に踊ろうぜ!」と煽ってのソロ回し。恒例の“今日のお題のコーナー”ではカノンが「2023年の目標をモノマネしながら言う」と出題し、再びtakuyaに「じゃあ、お手本をどうぞ」と突っ込まれることに。わちゃわちゃした雰囲気の後はステージに“NYAPPY AIRLINE ”の文字が浮かび上がり、離陸を告げるアナウンスが響きわたった。輝喜から始まり、ゆうき、カノン、takuyaのソロで繋いでいくインストはAORのオトナなテイストが盛り込まれ、まるで雲の上を飛んでいるかのような心地良さ。楽器隊のみでも飽きさせないのがさすがである。

後半戦はみくのボーカルとゆうきのラップが絡み合う「Cherry咲く勇気!!」で始まり、切ない冬ソング「スノーシーン」、ダークな初期のナンバー「逃避回路」を投下。「次の曲でラストです」と告げると場内から早すぎると言わんばかりのどよめきが起こり、本編は代表曲のひとつ「スマイル一番 イイ♀」で締められた。

PHOTO:折田琢矢

メンバーがステージを去ると客席から「もう1杯!」のアンコールの声が響いた。叫ばなければ声出しOKの状況になっていたこともあってライブの空気感自体が感慨深い。初日で披露されたのはアンコールを含めて全18曲。5日はみくの誕生日だったため、「NYAPPY in the world 4」の演奏中にサプライズでバースディケーキが運びこまれた。みくはメンバーのメッセージ入りのケーキを見て蝋燭の炎を吹き消して「ホントに幸せだよね。やばいね」と感激。「Bonds~絆~」では場内がグッズの赤いタオルを一斉に掲げる光景が壮観だった。

カフェっ仔たちと一緒に過ごせた20周年、5人の胸の内が溢れ出したのが初日のステージでもあった。輝喜は「ホントに楽しかった」と声をつまらせ、4年間、みくとカフェっ仔がアンティック-珈琲店-を守ってくれたと今回のライブに導いてくれたスタッフやライブハウスに感謝の言葉を伝え、「アンティック-珈琲店-のドラムはこれからも自分に叩かせてほしい」とみくと抱き合う場面も。その光景にもらい泣きしたゆうきは今は音楽以外の仕事をしていると報告し、アンカフェのライブが「自分が想像している記憶より、もっと楽しいものだと痛感させられました」とコメント。カノンは「イエー!今日はライブに来てくれてありがとう!アンカフェのライブだったろ?メンバーもみくもみんなブラボー!俺もブラボー!」とハイテンション。ゆうきと同じく別の仕事に就いているというtakuyaも「4年前にステージを降りて、もうここに立つことはないと腹を括ってやめたわけなんですが、輝喜さんから話をもらって嬉しかったんですよね。僕も輝喜さんのようにアンティック-珈琲店-をやるのにここにいないでどうするんだ?って。立たせてもらって嬉しかったし、幸せです」と感動の表情。5人が離れ離れになって自身の無力さを実感したというみくは復活に向けてサポートしてくれた未散氏やファンに感謝し、今日のことは一生、忘れません。幸せな時間をありがとうございました!」と締め括った。

PHOTO:菅沼剛弘

PHOTO:菅沼剛弘

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