昨年の今頃、どうしても人に会いたくなってライブ活動を始めさせてもらった。
それまでの2年間、部屋で一人黙々と曲を書いていた。
その間、部屋の外では少しずつ発した音楽が届き、着々と自分のイメージが出来上がっていた。
と、思っていた。
実際は思っていた程に届いてはいなかった。
だから別に世間は自分に何の印象も抱いていないし、何なら存在すら知らない。
だけど「こういう風に人から思われているんだろう」と高い自意識が作り上げたイメージに寄せた言動を知らず知らずの内に取っていた。
戸惑ってる様を人前に晒してるようで「部屋に居た方がやっぱ良かったのかな」と思う時間も正直出て来ていた。
一体何に配慮しているんだろう。
勝手に始めた事に勝手に苦しみ、そしてある日静かに爆発した。
何ともヤバい話だが、その日から少しずつ少しずつ飾りを減らし、そして昨年12月18日Shibuya WWW Xでのワンマンライブで、とうとう飾りはゼロになった。
結果的にその日は音楽人生で一番楽しくて、自分の音楽で初めて熱狂を生むことができた日となった。
「人に会っても良いんだな」と心から、それは一個人としてもそうだし、自分の音楽がもっと知られるべきなんじゃないかと強く感じたという意味でも、そう思えた。
ひとしきりの季節が過ぎて、また同じように人に会いたくなっている。
そして、今度は上手くいきそうな気がしてる。
飾りのない無垢さや楽しさが今の自分のライブには溢れている気がする。
どこかで巡り会えたら嬉しい。