2018年の年末、andropの内澤さんとご飯に行かせてもらった。
デビュー前でもあった事から今時期に何をすれば良いかを沢山聞いては、それに対して丁寧に答えて下さった。
3時間ほど話した後、帰り際に「楽曲提供とか興味ありますか?」と聞かれ、「いつかやってみたいです」と答えて解散した。
翌朝、その「いつか」はやって来た。
映画の劇中歌の依頼が来て、イエスと答えた数日後に台本が届く。
読み進めては、合間に演奏シーンの描写が入る。
自分に与えられた注文は、「主人公のバンドマンがメンバーを鼓舞するような曲」。
ずっと一人でやってきた自分にとってはどうしても彷徨ってしまうテーマだった。
歌詞を何度か提出した後、映画の制作チームの方々に作品そのものや登場人物の背景を聞いた上で書いた歌詞が採用された。
それから8ヶ月、試写会が催された。
「怖いけど観たい」という気持ちで椅子から動けなくなる。
観れている。次のシーンもその次のシーンも。
文字だけだったものを、各々が向き合い想像して答え、それらが映像に、音楽にはっきりとなっている。
それに感動しながら、いつの間にかバトンを渡し合うような気持ちで観ていた。
観終えてみると、バンドを組む感覚ってこんな感じなのかなと、奇しくも劇中の人物たちと似たような実感が伴っていた。
あの体験は忘れないと思う。
今年も沢山の未来とアイラブユーを作れたらと思う。
参加させてもらった映画「サヨナラまでの30分」も面白いので是非に。