ジミ・ヘンドリックス
1966年にエクスペリエンスを結成したのが実質的デビューとなるジミヘン、1970年にこの世を去るまで実働4年と活動期間が短かったことと、死後に正当は評価が定まったこともあり、リアルタイムでの受賞は無かった。音楽史に歴史を刻んだ「ライフタイム・アチーブメント」や、2000年にジミのことを描いた映画がグラミーの部門賞を獲得している。
ジャニス・ジョプリン
ジミ・ヘンドリックスと同じ理由で、夭折のジャニスも無冠の女王だ。死後の1972年に女性ヴォーカル部門に「Me and Bobby McGee」、アルバム「パール」がベスト・リズムアンドブルース部門にそれぞれノミネートされている。
チャック・ベリー
ロックンロールの創始者の1人にも関わらずチャック・ベリーは一度も受賞歴がない、ジミヘンと同じく1984年に功労賞にあたる「ライフタイム・アチーブメント」を受賞している。
ザ・フー
イギリスの代表する偉大なバンドの1つ。オリジナル・メンバーがピート・タウンゼントとロジャー・ダルトリー2人だけになったとはいえ、現在まで続く活動歴や、レジェンドという称号を考えるとザ・フーのグラミー無冠は七不思議の1つである。長い活動歴の間に「ロック・オペラ」と呼ばれるコンセプト作品を残し、その芸術性も認められているだけに、たまたま縁が無かったということだろう。
クイーン
最大の驚きといえるのはクイーンが全くグラミー賞との関わりが無かったことだ。今やあらゆる投票でもビートルズに次ぐ偉大なグループという認識のクイーンだが、このイメージ自体が1991年のフレディー・マーキュリーの死後に創られたものであることが大きい。「ボヘミアン・ラプソディ」に代表されるロック・クラシックの多くも70年代当時は商業的で、権威的なグラミーの投票者の関心を引かなかったというのが事実だろう。
記事提供:AOL News