ARIGATO MUSIC Fes2026 10th Anniversary〜ベリグもアニバーサリー〜
2026年3月7日(土) 東京キネマ倶楽部
【出演】THE BAMBOO SPIRITS CLUB (New Comer) / THE AGUL / ベリーグッドマン / ホタルライトヒルズバンド/わかまつごう
「よかったらみなさん、立って楽しんでください!」
オープニングのニューカマー枠、いきなり熱風を巻き起こしたのは大阪からやってきたTHE BAMBOO SPIRITS CLUBだ。丸刈り革ジャンで常に笑顔のボーカル・ゆうしゅんを中心に、THE BLUE HEARTS直系のカラッと激しいパンクロックをぶっ放すストロングスタイル。初めて見る人にも遠慮なく手拍子とコーラスを呼びかけ、度胸と愛嬌でぐいぐい押す。曲は「We got you」「どろくさいミュージックをくれ」「人間ロック」「この世の全ては感謝しかない」の4曲で、どの曲も愛と感謝と元気をまっすぐに伝えてケレン味なし。低音の豊かな響きに特徴を持つ、ゆうしゅんの歌声もとても魅力的。2024年結成、あっぱれ若武者のういういしいパフォーマンスだ。
「THE AGUL始めます!ぶっ飛ばせ!」
勢いよくステージに飛び込み、そのまま全力で突っ走るTHE AGULは3月20日で結成7年、ボーカル・ケンとギター・祐亮+サポートドラムの形で出演。メロディアスなギターロックとダンサブルなエレクトロのミクスチャーで、アコギとエレキを併用しながらどっしり構える左利きの祐亮、金髪長身で暴れまわるケンのコンビがとにかくインパクト大。「BLUE」「Five Ball」「I Don't Care」と、3曲歌ったところでケンの姿が見えない?と思ったら、「Y.A.T.O」を歌いながら2階フロアに現れて「みんな立って!」と煽りまくる、体を張ったパフォーマンスに情熱がみなぎる。表舞台に出る前のケンが「一番大好きな曲」だったというベリーグッドマン「花束」のカバーに万感の思いがこもる。ラストチューン「Your Dream」まで全身全霊で歌いきって「最後まで楽しんで!」と呼びかける、心の熱さが音楽にもにじみ出てすがすがしい。
「ゆっくりしていってください。寝てもいいよ(笑)」
熱いバンドサウンドが二組続いたあと、アコースティックギター弾き語りで一陣の涼風を吹かせたのは、鹿児島からやってきたシンガーソングライター・わかまつごう。ベリーグッドマン「コンパス」を口ずさむ粋なオープニングから、サポートキーボード・仙田葉子と共に奏でるアコースティックな音世界は、フォークソングというより静かなオルタナロックを感じる底深いものだ。田舎から都会を見つめる視線が鋭く突き刺さる「ことはちゃん」「How about seeking Another one」、日々の心に映るよしなしごとを丁寧に綴る「すきにくるいすきにまようまた」「日々の詩」など、言葉と歌の力が痛いほどに迫り来るが、不思議と心地よさを感じる独特の世界観。眼鏡に坊ちゃん刈り、歌は格調高くシリアスだがしゃべりだすとニコニコのギャップも楽しい。こういうアーティストが所属しているからARIGATO MUSICは面白い。
「ホタルライトヒルズバンドです。みんなにはホタバンと呼ばれています」
落ち着いた大人のムードをまとってステージに登場、透明感いっぱいの歌声と抒情をたたえたメロディで、どんなときも心地よく心なごむバンドサウンドを奏でるのがホタバンの真骨頂。サポートキーボード+ギターを加えて「ビューティフル」から「苺の感じは永遠です」へ、そして「ベリグとの思い出は語り切れないほどありますが、出会った頃の大好きな曲をカバーします」と紹介して「ミクロコスモス」へ。歌い終えて「ベリグ愛してるよ!」と叫ぶと、3階席から大きな声で応えるMOCA。ARIGATO MUSICの強い絆を確かめ合い、全員参加の手振りで盛り上がる「ping-pong-pang」からじっくり聴かせる「LIFE IS」へ、ファンとの結びつきを確かめ合う。昨年ギター脱退という転機を迎えたが、ボーカル&ピアノ&ギター・藤田リュウジ、ベース・小倉大輔、ドラムス・小野田尚史の3人で結成15年を祝うホタバン、エバーグリーンなポップスの魅力は永遠だ。
ここで一息、フェス10年にして初の試みとなるゲームコーナー
ここで一息、フェス10年にして初の試みとなるゲームコーナーは、出演アーティストが5人ずつ、ARIGATOチームとMUSICチームに分かれて「事務所社長による素敵なプレゼント」を競う対抗戦スタイル。ベリーグッドマンも参加して、ここぞとばかりに張り切るMOCAを中心に、一種目目「言いまちがい人狼」から珍プレー好プレー連発で盛り上がる。二種目目「ジェスチャーゲーム」はファンが主役、観客だけに見えるキーワードをジェスチャーで出演者に教えるスタイルで、「うさぎ」はわかるが「ベリーグッドマン」はなぜか伝わらないなど、予想外の展開に場内爆笑。30分に及ぶ熱闘の果て、勝利はRover率いるMUSICチームで、MOCA率いるARIGATOチームは「ものすごく苦いお茶」を飲み干す罰ゲームでジ・エンド。みなさまお疲れさまでした。しかし結局、勝者に贈られる「素敵なプレゼント」が最後まで何だかわからなかったような…。
「こんばんは、元気ですか。全員のコブシを!」
フェスのトリを飾るのはもちろんベリーグッドマンだ。1曲目「ライトスタンド」で観客全員のハートをぎゅっとつかんで一体感を作ると、「オドリバ★ジャポニカ」でダンスの波に乗せて一気に飛ばす。いつものようにMOCAがフロアに下りて観客をステージに引っ張り上げ、「チョベリグ」から「Vibes UP!!」と強力ダンスチューン三連発で大騒ぎ。MOCAがターゲットの女性と謎のダンスを繰り広げるのをHiDEXがスマホで撮っている。ステージの上も下も分け隔てなく距離が近いのがベリグの、ARIGATO MUSICの特徴だ。
ゆったりとしんみりと心に沁み入る名曲「ライオン」「Good Luck!」を歌い終えて、Roverが今日を含めてあと2回のライブでバックDJを離れるMANA-Bにマイクを託す。珍しく感極まる様子を見せながら、大阪城ホールや甲子園球場など夢の舞台を振り返り、「僕はバックDJ界で一番幸せな男だと思っています」と語るMANA-B。そしてRoverが「MANA-Bのために歌いましょう」と呼びかけ、4人で肩を組んで歌う「アイカタ」。機材トラブルでイントロを何度かやり直したのも、むしろいい思い出だ。今日だって一緒に同じ夢を生きてる。ベリーグッドマンのエールソングは、いくつもの別れと出会いを繰り返して説得力を増していく。
4時間近くに及んだ長く楽しいフェスを締めくくるのは、ARIGATO MUSIC所属アーティスト全員で歌うオリジナル曲「MUSIC」だ。アーティストは移り変わるが、音楽と仲間とファンへの愛と感謝を織り込んだメッセージはずっと変わらない。だから僕ら、ここで歌ってるんだーー。メジャーデビュー10周年のベリーグッドマンを筆頭に、ARIGATO MUSICのアーティストたちの確かな個性と成長を実感した素敵な夜だった。

SET LIST (出演順)
【THE BAMBOO SPIRITS CLUB】
01. We got you
02. どろくさいミュージックをくれ
03. 人間ロック
04. この世の全ては感謝しかない
【THE AGUL】
01. BLUE
02. Five Ball
03. I Don't Care
04. Y.A.T.O
05. 花束(ベリーグッドマン)
06. Your Dream
【わかまつごう】
01. コンパス(ベリーグッドマン)〜ことはちゃん
02. How about seeking Another one
03. すきにくるいすきにまようまた
04. 日々の詩
【ホタルライトヒルズバンド】
01. ビューティフル
02. 苺の感じは永遠です
03. ミクロコスモス(ベリーグッドマン)
04. ping-pong-pang
05. LIFE IS
【ベリーグッドマン】
01. ライトスタンド
02. オドリバ★ジャポニカ
03. チョベリグ
04. Vibes UP!!
05. ライオン
06. Good Luck!
07. アイカタ
【全員】
01. MUSIC
















