神聖かまってちゃん、tofubeats、yama、水曜日のカンパネラが出演!空間演出ユニット・huezの結成15周年イベントをレポート

ライブレポート | 2026.03.04 18:00

huez presents「ENTERTAINMENT」vol.03〜huez 15th anniversary〜
2026年2月22日(日)Spotify O-EAST
出演:神聖かまってちゃん / tofubeats / yama / 水曜日のカンパネラ

空間演出ユニット・huez(ヒューズ)が結成15周年を迎え、2026年2月22日(日)にアニバーサリー企画として主催ライブシリーズ〈ENTERTAINMENT〉をSpotify O-EASTで開催した。
2011年に結成されたhuezは、照明、映像などを使用し、コンサートや催事場展示などでの空間演出を行う少数精鋭のチーム。近年もKroi、キタニタツヤ、TOOBOEなどのライブ、さらにポケットモンスター展示「POKEMON COLORS」、鬼滅の刃「全集中展」などのテクニカルを手がけるなど、活動の幅を広げている。
15周年を記念して行われた今回のイベントには、神聖かまってちゃん、yama、水曜日のカンパネラ、tofubeats。huezの活動のなかでも特に象徴的なライブ演出に携わった4組による、一夜だけのスぺシャルなステージが繰り広げられた。

最初に登場したのは、神聖かまってちゃん。huezが初めてライブ演出を手がけたバンドだ。
「放課後の図書室」のSEとともに、mono(Key)、みさこ(Dr)、ユウノスケ(Ba)がステージへ。赤いランドセルを背負ったの子(Vo,Gt)が姿を見せると、フロアから大きな歓声が巻き起こった。オープニングは最新アルバム『団地テーゼ』の収録曲「スノーボードしようよっ」。鋭さと透明感を併せ持ったバンドサウンドにの子の特徴的なボーカルが重なり、一気にかまってちゃんの世界へと引きずり込む。さらに緑や紫のレーザーが飛び交うなかで披露された「カエルのうた」、真っ赤な照明によって楽曲の世界観を際立たせた「僕の戦争」(TVアニメ『進撃の巨人』TheFinal Season OPテーマ曲)へ。みさこの強靭なビート、monoの多彩なフレーズ、ユウノスケの骨太なベースのバランスも絶妙で、バンドとしての状態の良さが感じられた。

「最果てフィールド」では星雲をモチーフにした映像がスクリーンに映し出され、「夜空の虫とどこまでも」ではオーロラを想起させる照明が施される。デビュー当初から神聖かまってちゃんのライブに関わって来たhuezのセンスと技術にも瞠目させられた。ラストは名曲「夕暮れの鳥」(TVアニメ『進撃の巨人』Season 2 エンディングテーマ)。オレンジのライトのなかに溶ける、ノスタルジックかつ壮大なメロディはこの場所にいたすべての人の心に刻まれたはずだ。

2番目のyamaは、自身初のDJセットでのステージ。この季節にぴったりの「春を告げる」(映像のモチーフはもちろん“ともわか”のイラスト)から始まり、しなやかな4つ打ちを軸にしたトラックと切なさを滲ませるボーカルが響き合う「doku」、カラフルな照明、軽快なギターのカッティング、アップテンポの華やかなビートによって観客が気持ちよく踊った「憧れのままに」へと続く。ダンスミュージックのテイストを強く打ち出したサウンドを自然に乗りこなし、豊かな表情をたたえたボーカルを描き出すyama。デビューから6年が経ち、その表現力は明らかに向上を続けている。

ここからはコンセプトEP「C.U.T.」から2曲。「TWILIGHT」「End roll」はいずれも“yama流のシティポップ”と呼びたくなる良質のポップチューン。オレンジを基調としたライティングも、楽曲の魅力を引き立てていた。
「今日もVJを作ってくださってるhuez、15周年おめでとうございます。踊ってくれてもいいし、ゆっくり聴いてくれてもいいし、楽しんでいってください」というMCの後もダンサブルにチューンアップされた楽曲とyamaの多彩なボーカルが共鳴する至福の時間が続いた。ラストは曲が始まった瞬間に大きな歓声が沸き上がったヒットチューン「マジカルシンドローム」(『まじかるちいかわ』スペシャルMVテーマソング)、強靭なビートと〈欲望とか愛とかなんでもいいとかごちゃごちゃうるせえな〉というラインがぶつかり合う「Downtown」。DJスタイルのyama、今後もぜひ続けてほしい。

恐竜の背中に乗ったケンモチヒデフミがステージに現れた瞬間、場内は笑顔で拍手と歓声で包まれる。そして詩羽は客席の後方から登場。オーディエンスのなかを通りながら「怪獣島」を歌い、会場の一体感は一気にアップ。3番手の水曜日のカンパネラは、冒頭からエンタメ性に溢れた演出で観客を惹きつけた。
女性ダンサー2人とともにパフォーマンスされた「聖徳太子」、“宮殿”と世田谷の“給田”を重ねた歌詞が素敵な「バッキンガム」を披露した後、最初のMC。「今日は“にゃんにゃんにゃん”(2月22日)なので猫耳つけてきましたー」から始まるMCも楽しい。

人気曲「シャトーブリアン」ではサビの“シャトーブリアン”で大合唱が発生。赤身に白い筋が入った、美味しそうな牛肉のようなVJが素晴らしすぎる……と思っていたら、曲の最後で牛の着ぐるみを来たケンモチが華麗なステップを披露。日本を代表するビートメイカーのサービス精神に心を打たれる。
さらに「ウォーアイニー」(TVアニメ『らんま1/2』第2期オープニングテーマ)ではケンモチがパンダ帽子を着用。女性ダンサー2人が巨大なハンマーを使ってパフォーマンス。「マーメイド」では海のなかを想起させる照明と映像が施され、ラストの「招き猫」では巨大な招き猫バルーンが舞台に登場し、〈千客万来 千客万来/右手あげりゃ 商売繁盛〉というフレーズを響かせる。水曜日のカンパネラの圧倒的なエンタテインメント性、それを支えるhuezのケミストリーを存分に堪能できる圧巻のステージだった。

イベントの最後を飾ったのはtofubeats。「私のライブ、ノンストップなので最初に言いたいこと言いますね。huez15周年おめでとうございます! 僕らなんて、照明と映像がなければただのおじさんなんで(笑)。今日はhuezの照明だけでも楽しんでください!」という愛と自虐が込められたMCを放ち、代表曲の一つである「PEAK TIME」からライブはスタート。MVの映像をカットアップしたムービーがスクリーンに映され、tofubeats本人が〈盛り上がる時は 一瞬で終わる/夢をいつも見て 理想を叶えるかも〉というフレーズを歌い上げる。さらに「RUN REMIX」から「ON & ON feat. Neibiss」まで人気のトラックを次々と放ち、会場全体をダンスフロアへと変貌させる。ムービングの照明と色とりどりのレーザーを使ったライティングがとにかく最高。ビートやメロディと完璧にリンクした演出は言うまでもなく、huezにしか実現できない。

圧巻だったのは新曲「letmetellu」「Angels On The Dancefloor」の2曲。ハウス、エレクトロ、テクノなどを自由に行き来するようなトラック、リアルタイムでビートを操作し、この瞬間にしかない高揚感を生み出すテクニックにも興奮させられた。プレイしているtofubeatsの姿にエフェクトをかけた映像もかっこいい!
最後は「Don't Stop The Music feat.森高千里」を挟んで「水星 feat. オノマトペ大臣」へ。2010年代を代表するアンセムで観客が踊りまくる光景はこのイベントの充実ぶりをはっきりと証明していた。

ここで登場したのはhuezが所属するShibuCreation株式会社の社長・としくに氏。「VJとか照明やってるチームがこんなイベントやるなんて。みなさん、来てくれてありがとうございます!」と感謝を述べると会場からは大きな拍手が巻き起こった。最後に出演者全員で記念撮影。としくに氏は「言うなって言われてたんですけど、またやりたいです!」と宣言し、イベントは終了。オルタナティブな個性を持ったアーティストのステージ、そして、最新テクノロジーと独創的なアイデアが詰まった演出を堪能できる意義深いイベントだった。

SET LIST

神聖かまってちゃん
01. スノーボードしようよっ
02. カエルのうた
03. 僕の戦争
04. 聖マリ
05. 最果てフィールド
06. 夜空の虫とどこまでも
07. ロボットノ夜
08. 夕暮れの鳥

yama
01. 春を告げる
02. doku
03. 憧れのままに
04. TWILIGHT
05. endroll
06. TORIHADA
07. 偽顔
08. MIDNIGHT
09. am3:21
10. マジカルシンドローム
11. Downtown

水曜日のカンパネラ
01. 怪獣島
02. 聖徳太子
03. バッキンガム
04. シャトーブリアン
05. たまものまえ
06. ウォーアイニー
07. マーメイド
08. エジソン
09. 招き猫

tofubeats
01. PEAK TIME
02. RUN
03. I CAN FEEL IT
04. VIBRATION
05. LONELY NIGHTS
06. ON&ON
07. letmetellu
08. Angels On The Dancefloor
09. 水星

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