YATSUI FESTIVAL! 2025
2025年6月21日(土)22日(日)
Spotify O-EAST / Spotify O-WEST / Spotify O-nest 5F / Spotify O-nest 6F/ Spotify O-Crest / duo MUSIC EXCHANGE / club asia / LOFT9 Shibuya / WOMBLIVE
毎年毎日恒例(昨日もやった)、やついの曲である「トロピカル源氏」をかけて、お客の盛り上がりが足りないとダメ出しして説教してやり直し→またダメ出し、を3回くり返してから巨大やつい人形が登場。そして本日の開会宣言担当=ロバート秋山竜次を呼び込む。上も下も靴も異様に通気性のよさそうな白一色の衣装で登場した秋山、「開会宣言をすることを宣言する」ことを数回くり返してやついをイライラさせた上で、開会宣言を行う。
そして「秋山歌謡ショー」のコーナーへ。「変梅」(数々の梅宮辰夫のお面を使ったパフォーマンス)で爆笑をとり、「TOKAKUKA」のコール&レスポンスで力いっぱい盛り上げ(参加者みんなこの曲を熟知している空気感)、「便所のタンクの上に咲く専門の花」でフロアに腕のウェーブを作り、主催者夫婦=やついいちろう&松嶋初音を呼び込んで「SAY KOU SHOW」へ。秋山の質問攻めにちゃんと「性交渉」と答えるやつい&松島に、フロアは爆笑に包まれた。
続いてのO-EASTは、この時間のこのステージが毎年の定位置である渋さ知らズオーケストラ。今年はゲストで久住昌之も登場。2曲目からアコースティック・ギターを抱えて演奏に加わり、リードボーカルもとった。
秋山と同時刻の12:00から、duo MUSIC EXCHANGEではHomecomingsが、O-nestの6Fではフー・ドゥ・ユー・ラブが、club asiaではジョナゴールドがトップを務める。
フー・ドゥ・ユー・ラブは、ex.キイチビール&ザ・ホーリーティッツの村上貴一と、本日休演の岩出拓十郎、ふたりのボーカルが2021年に結成した3ピース・バンドで、2025年からはピーズやthe myeahns、多数のバンドで活躍中の茂木左が、ドラムを叩いている。
インディーズバンド音楽配信サイトのEggsで行われた、優勝すると出演できる、「Eggsオーディション」のワクであるO-nestの5Fには、4年前で多摩美術大学で結成され東京で活動中のSSHY・ザ・SSHYが出演した。
O-WESTのトップは、12:35からのズーカラデル。去年も思ったし今年も思ったけど、このフェスはどう考えてもやついさんにしかできない、その中に自分たちの名前があるのがうれしい──と、ベースの鷲見こうた。「やついさんが活躍しているのを子供の頃から見ていて、口が避けても友達だなんて言えないですけど、この会場のみなさんの顔とか、タイムテーブルとかを見ていて、俺たちは友達以上でも友達以下でもないのかもしれない、と思いました。その良さを、ちゃんと次につなげていけるように。次に演奏する曲は、我々からみなさんへのラブソングです」。ボーカル&ギターの吉田崇展は、そのような話をしてから、「友達のうた」を歌った。
O-EASTで13:05からステージに立った松崎しげるは、スーツもシューズも真っ白な、目にも鮮やかな出で立ちで登場。1曲歌い終わるや否や、フロアから大拍手と大歓声を浴び、それに「すばらしい!やついのこのフェスはすばらしいです」と返す。「14年も続いていて、その中で私は二度の出演です。『来年15周年です』と言われて、生きてたらな、と答えました。もうすぐ76歳、まだまだ生きますよ、ステージの上で死んでやる!」。
「愛のボラーレ」を歌い終え、同い年の友達だった三遊亭円楽と西田敏行の話をする松崎しげる。「西田の声を聴きたいと思わない?」と、彼の遺品のハットをかぶり、2022年に作って西田敏行と一緒にレコーディングした録音した「夢に隠れましょ」を、映像の中で歌う西田敏行とデュエットした。このフェスでこんなパフォーマンスをやったのも、それによってすさまじい感動を場にもたらしたのも、この人が初めてではないか。そしてラストは「愛のメモリー」、さらなる感動でO-EASTを満たした。
続いてはO-EAST、今日最初のお笑いコーナー。中華料理屋の店主と客と常連の「願望おじさん」のコントで爆笑を右肩上がりにしたえびしゃ、前半は「クソがー!」を連発しながらのキレ芸、後半はなんだか怖いショートコントの連発で客席を巻き込んだサツマカワRPG、おなじみの「じゃまだじゃまだ、どけどけー!」のネタで大ウケしたいつもここから、の3組が出演した。
そして、毎年さまざまな趣向で、このやついフェスで年に一度の公演に挑む、TBSラジオのポッドキャスト『エレ片のポッ!』の演者とスタッフたちのチーム「エレ片劇団」、今年の出番は2日目のLOFT9、14:00からで、作・演出やついいちろうの下、今立進・片桐仁・スタッフたちによる8人で『バック・トゥ・ザ・フューチャー1・2・3』を13分30秒で演じきることにトライ。後半で段取りがわからなくなった上田(エレキコミックマネージャー)に今立が「ここ大事なとこ」と耳打ちしたら、それをそのまま「ここ大事なとこ!」と叫んでしまう、等々の素敵な演技で、今年も爆笑と失笑を巻き起こした。
このフェスの2日間、転換中のBGMとして「たまには下と比べましょう」が使われていたハシリコミーズは、club asiaの三番手(14:15から)。メンバーふたり(ボーカル&ギターのアタルとドラム&ボーカルのさわ)とサポートふたり(ベースとキーボード)の4人がステージ中央にギュッと寄ったフォーメーションで、その「たまには下と比べましょう」や「本当の綺麗がわからない」、「50になったら」等々の人気曲を次々とプレイする。明日から合宿レコーディングに入ります、今年の後半には新しい音源をぶちかましてやろうと思います、と伝えたアタルは、最後に「音楽の次に君が好き」を歌った。
ハシリコミーズ Photo by Aoduka(シブヤテレビジョン)
アイドルとお笑い、つまりステージの機材転換が必要ないアクトが続くので、インターバルがなくていっぱい観れるWOMBに、六番手(14:55)で出演したのは、やついフェス初出演の#Mooove!。
中盤のMCで、やついが書いて出演者全員に渡す手紙のことに触れ、さっき歌った「ぜろからいちになれる魔法」のことを書いてくれていて、うれしかった、と喜びを表した。そして、7/9リリースの新曲「Over the fate」を披露した。