ユナイトが、2019年3月30日(土)に東京・日テレらんらんホールにて結成8周年を記念するワンマン<UNiTE. 8th Anniversary oneman live [-U&U’s oneworld-]>を開催した。バンドの周年をU’s(ユナイトのファンの呼称)たちと祝うことが、毎年の恒例行事となっている彼ら。今年のアニバーサリーも、彼らとファンのキラキラを思いっ切り詰め込んだ一夜となった。
SEが流れ、ステージに莎奈(Dr)、ハク(B)、LiN(G)、椎名未緒(G)、結(Vo)が登場。U’sたちは大きな歓声でメンバーを迎え入れる。“8周年、始めるよ!”という結の呼びかけと共に、始まった「ビリブオアノ」で、この日のライヴは幕を開けた。遊園地をテーマにした曲とあって、この場所にピッタリだ。U’sたちがまとっている、色とりどりのリングやブレスレットから放たれる光が、鮮やかにフロアに広がっていく。間奏にてステージ上手と下手に設けられたお立ち台の上に立ち、それぞれのプレイを披露する椎名未緒とLiN。フロアにタオルが舞った「無限ピクセル」、彼らの1stシングルである「U-smeh-」を立て続けにくり出していく。
メンバーを呼ぶ声がやまない中、“もっと(声を)聞きたいな! 聞かせてくれる?”と結。“8周年、お祝いする準備はできてますか?”と次の曲へ。「ナユタの秘密」では、椎名未緒がソロを響かせ、LiNとハクが向かい合うようにして音を奏でる。結が振り付けを先導した「ユキノシタ」、中華系の旋律×EDMサウンドが心地よいダンスチューン「隕石系スタジオパンダ」で、オーディエンスの熱量も高まっていく。
このホールが、よみうりランドという遊園地にあることに触れ、“たくさんのアトラクションのように、いろんな僕らを見せたいと思います”という結の言葉から、シックなシティポップ調の「good night」や、結の切ないファルセットが鮮やかに広がった「栞」で、ユナイトの持つメロウな側面を堪能。疾走感あふれるイントロから始まる「Kud’」で、フロアは再び熱を帯びていった。
そして、楽器隊がステージから去り、ひとりになった結。この日が初披露というピアノアレンジの「イオ」を力強く歌い上げると、オーディエンスからの惜しみない拍手が響き渡る。それに入れ替わる形で、楽器隊によるインストゥルメンタルナンバー「ユニコーン」が奏でられる。ドラマティックなイントロから、莎奈のドラミング、ハクがスラップを披露。そして椎名未緒が鋭いサウンドを、LiNが空間に響くようなギターを奏で上げていく。それぞれの音と音がぶつかり合い、高め合っていくような時間だった。なお、こちらの曲も、本日初披露。結いわく“みんなの反響によっては、音源化も夢じゃない”とのこと。今後が楽しみだ。
そして結が再びステージに登場し、ロックチューン「silence dreamer」や、目まぐるしい歌詞とサウンドで翻弄する「Romantic☆Trampoline」ではオーディエンスがジャンプしてフロアを揺らし、「ubique」では映像に合わせて椎名未緒のギターソロが始まるような演出など、さまざまな趣向をこらして観る者を飽きさせない。
ライヴは後半戦を迎えるも、“まだまだ遊び足りない”という結。“U&U’s”や“(メンバー名)カッコいい!”、“日テレ! らんらんホール!”といったコール&レスポンスで景気づけると、グルーヴィな「離見」へ。さらに「FCW」や「失望エミュレイター」といった激しいナンバーを投下すると、オーディエンスは拳を挙げたりヘッドバンギングで応えていく。結によるお馴染みの挨拶“イタダキマス”から、ユナイト随一のハードナンバー「ice」が始まると、バンドとオーディエンスもさらに盛り上がり、この曲のアウトロでは自分の吹いた水により、勢いあまってLiNが転倒するというハプニングも。
“時間が早く感じる”と結。同意するオーディエンスたちに“もっと声が出せるよね? ラストスパート!”と煽り、これぞユナイト!的な正統派ナンバー「ジュピタ」から、ファンキーな「-ハロミュジック-」まで、アグレッシヴなナンバーを投下。
そして、“8年間支えてくれてありがとう! 今まで一緒に作った思い出は、ずっと心の中で消えないから! これからも思い出を重ねて、ずっと僕らと歩いていこう!”と語りかける結。そして銀テープの降り注ぐ中、“終わらないバンド”という彼らのスタンスをこれ以上ない形で表現した「starting over」を届け、記念写真を撮影。チャイムと共にステージが暗転すると、スクリーンから告知映像がスタート。ニューシングルのリリース、そして夏の<みんなのおと>と、秋の<アンコール>、2本のワンマンツアーの開催が発表されると、オーディエンスからは、割れんばかりの歓声が巻き起こった。
“文字通り“みんなの音”でライヴが完成するツアーにしたい“という莎奈、そして夏と秋、年に2回ワンマンツアーをするのは久しぶりだという椎名未緒。“基本的にアンコールに応えないのがユナイトだけど、みんなの声に応えたい気持ちはずっとあったから、じゃあワンマンツアーをまるごとアンコールにしちゃえ”というアイディアから実現したのだという。
“8周年を迎えることができたのは、僕たちを信じて、応援してくれた君たちがいるから。本当にありがとう。9年目最初の曲を君たちに届けます。一緒に歌おう”と、結。オーディエンスの優しいシンガロングが響き渡った「ホワイトスイマ→」で、ユナイトは新たな未来へのスタートを切った。鳴り止まない拍手の中、渾身の力で感謝の言葉を叫び、“願わくば、9年、10年、20年後も、みんなと笑っていられることを願います”と、結が頭を下げ、メンバーそれぞれが満足げな表情を浮かべ、ステージを後にした。
セットリスト
01. ビリブオアノ
02. 無限ピクセル
03. U -s m e h-
04. ナユタの秘密
05. ユキノシタ
06. 隕石系スタジオパンダ
07. good night
08. 栞
09. Kud'
10. イオ -PiANO COSMiC-
11. ユニコーン ※instrumental
12. silence dreamer
13. Romantic☆Trampoline
14. ubique
15. 離見
16. FCW
17. 失望エミュレイター
18. ice
19. ジュピタ
20. small world order
21. -ハロミュジック-
22. starting over
23. ホワイトスイマ→