そして、いよいよtricotがお目見え! SEが鳴り止むと同時に「MUNASAWAGI」がスタートし、中嶋イッキュウ(Vo&G)、キダ モティフォ(G&Cho)、ヒロミ・ヒロヒロ(Ba&Cho)の美しいハーモニー、吉田雄介(Dr)の歯切れの良いビート、スリリングな変拍子……次々に押し寄せるアレコレが、のっけから息ぴったりで面食らう。瞬く間に「pork side」「ポークジンジャー」と流れる中、メンバー4人は全身でリズムをしっかり取り、アイコンタクトを交わし、常人では演奏できない、硬軟自在の曲展開を乗りこなしてみせる。
「TOKYO VAMPIRE HOTEL」では吉田のドラムが、「おもてなし」ではヒロミのベースが口火を切って、フロアーは一層過熱! 地鳴りのようなグルーブで真骨頂の爆裂モードへ。ぶっちぎりのパフォーマンスで聴き手を巻き込んでいく、その潔さがたまらなくかっこいい。「エコー」までの8曲を駆け抜け、MCタイムはまさにホッと一息つけるような時間だった。
“今日は『MUNASAWAGI 2018』に来てくれてありがとうございます。去年11月に新メンバーが入りました。吉田雄介です、よろしくお願いします! 4人になったので、1人ずつ企画をやっていこうということで、第一弾は私がドミコときのこ帝国を呼ばせてもらいました。出てくれてありがとう! (メンバーに向かって)先に言っておきますけど、この企画は恐ろしいですよ。個人的に好きなアーティストを呼ぶというのは緊張が異常。歌ってても、ずっと喉が渇いてる”と今回のイベントについて語る中嶋。また、きのこ帝国との久しぶりの共演にもあらためて喜びの色を見せた。
その後も、フロント3人のヴォーカルが鮮やかな「よそいき」で“イェイイェイ フッフー アーアー イエーイ”の合唱を起こしたほか、キラーチューン「おちゃんせんすぅす」も投下! 狂乱の渦へ誘いつつ、クライマックスではこの4人体制になってから作った新曲「ブームに乗って」を聴かせ、アンコールの締め「メロンソーダ」まで新生tricotを存分にアピールしてライヴを終えた。
かくしてソールドアウトの大盛況となった“ドミコキノコトリコ”の一夜。そして、次回は3月20日(火)の渋谷TSUTAYA O-Crest。LOSTAGE、bachoという強力メンツを迎え、ベースのヒロミが企画する『MUNASAWAGI 2018 ~オールA編~』となる。また、4月のCIRCUS TOKYO公演はギターのキダ、5月のWWW X公演はドラムの吉田がそれぞれセレクトを担当。tricot渾身のイベント、この熱量をぜひ感じに行ってほしい。
SET LIST
【ドミコ】
1.マカロニグラタン
2.こんなのおかしくない?
3.バニラクリームベリーサワー
4.Pop,Step,Junk!
5.ミッドナイトネオン
6.まどろまない
7.united pancake
8.さなぎのなか
9.マイララバイ
10.くじらの巣
【きのこ帝国】
1.ユーリカ
2.愛のゆくえ
3.風化する教室
4.猫とアレルギー
5.東京
6.疾走
7.Telepathy/Overdrive
【tricot】
1.MUNASAWAGI
2.pork side
3.ポークジンジャー
4.TOKYO VAMPIRE HOTEL
5.おもてなし
6.WABI-SABI
7.アナメイン
8.エコー
9.bitter
10.よそいき
11.あーあ
12.おちゃんせんすぅす
13.ブームに乗って
14.節約家
15.おやすみ
16.メロンソーダ