ART-SCHOOL 木下理樹(Vo/Gt)にインタビュー。結成25周年ツアーに加え、初のトリビュートアルバム『Dreams Never End』参加アーティストとのイベントライブも決定

インタビュー | 2025.07.04 18:00

──7月5日からワンマンツアー“ART-SCHOOL 25th ANNIVERSARY TOUR 2025 「1985」”がスタートし、8月にはトリビュートアルバム『Dreams Never End』がリリースされます。ART-SCHOOLはこれまでにbloodthirsty butchersやdipのトリビュートアルバムに参加していますが、ご自身のトリビュートアルバムは初めてですよね。
UK.PROJECTのスタッフから「25周年にトリビュートアルバムを作りたい」と話があって。僕はART-SCHOOLのトリビュートを作るなんて考えもしなかったけど、なるほどと思ったんですよね。気づけばそういう年齢やキャリアだなと思ったし、25周年という機会でなければ作れないなとも思った。企画から実現まで、すごく嬉しかったですね。
──人選と選曲はどのように?
こちら側でお願いするアーティストを決めましたね。全アーティストが好きでよく聴いていました。その結果の全15組なんだけどめちゃくちゃ豪華ですし、選曲はそのアーティストさんに第3希望まで提出してもらって、不思議とあんまり第1希望がかぶらなかったんですよね。ART-SCHOOLの雰囲気を踏襲してくれているバンドと、自分のカラーでアレンジしてくれているバンドがいたけれど、全バンドから大きな愛情とリスペクトが感じられて。客観的に見てもすごくいいアルバムだと思います。
──どの楽曲も時代を超えて愛されていますからね。
うん。こんなにいい曲だっけ?って……。他の人が歌ったらこんなにいい曲なんだ!と思った(笑)。
──木下さんのボーカルが支えてきた楽曲たちなんですが(笑)。
(笑)。そんなふうにね、思ったりしたんですよね。早くみんなにも聴いてほしいな。
──そしてこのトリビュートアルバムを受けてライブシリーズ「Dreams Never End vol.1」が2025年10月12日にZepp DiverCity(TOKYO)にて開催されます。
スタッフとのミーティングの段階からライブにもつなげていけたらいいなと話していて。シリーズ化していけたらいいなと思っているから、バンドさんの都合を聞きながら組んでいくつもりです。できる限り全15組とライブができるように頑張りますので、そこは期待してもらいたいですね。
──ライブハウスの対バンシリーズだとトリビュートアルバムを長く愛せて、1組1組の表現をじっくり味わえそうですね。記念すべき初回は、メンバーの戸高賢史さんも参加しているMONOEYESと、アユニ・DさんのバンドソロプロジェクトPEDROとのスリーマンです。
ART-SCHOOLはこれまでツーマンをよくやっているから、スリーマンは新鮮でありつつ、この3バンドはしっくりくる感覚がありますね。PEDROはひさこさん(田渕ひさ子)がギターを弾いているのがきっかけで日本武道館公演の生配信を観たり昔からチェックしていて、いいバンドだなと思ってトリビュートにお声掛けをしたら快諾してくれて。カバーしてくれた「Just Kids」もめっちゃよかったですね。実際にライブを一緒にやるのは初めてだから楽しみです。
──ひさ子さんがPEDROで、中尾憲太郎さんがART-SCHOOLでプレイするというのも趣があるなと思います。そして戸高さんはMONOEYESとART-SCHOOLでプレイするという。MONOEYESとの対バンは初めてですか?
初めてだね。細美くん(細美武士)とは飲んだことはあるけど、ELLEGARDENとも同じフェスに出たことはあっても対バンはしていないし、ライブでどんな化学反応が起きるのかはすごく楽しみではある。MONOEYESのトディ(戸高)はART-SCHOOLよりはちょっとテンションが高い感じなのかな?でもどっちもトディであることには変わりないから。この日は僕の誕生日の2日前なので、皆さんにぜひ来てもらいたいですね。祝ってください(笑)。
──最後に伺いたいのですが、なぜトリビュートアルバムを『Dreams Never End』と名付けたのでしょう?
僕が好きなNew Orderの曲タイトルからそのまま引っ張りました。ほかにもいろいろ考えたけど、このアルバムの持っている色彩感に当てはまる、これ以上の言葉がなかった。
──もともと“夢”や“dream”は木下さんやART-SCHOOLと縁が深いワードですものね。
“夢”にはロマンに似たものを感じるんですよね。いくつになってもね、それを持っているバンドはやっぱりかっこいいなと思う。そういうバンドのライブは観たらすぐにわかるんですよ。でもそうではないバンドのほうが多い。
──そうですね。
僕はやっぱり夢やロマンを感じさせてくれるバンドが好きだし、そういうバンドをまた観たい、新作を追っていきたいと思う。僕にとって音楽は仕事ではあるけれど、ちゃんとロマンを持ってやれてれいるかどうかは結構大切なことかもしれないですね。
──その“ロマン”をもっと具体的に言うと?
血みどろみたいなものの中、それを超えた先に何かがあることかな。単純にキラキラした美しいものには、僕は何も感じない。そういう夢やロマンに行き着くまでにバンドって相当苦労するし、そういう限界を超えた先、血みどろの先にある光景にすごく惹かれるんですよ。最近『国宝』を観たんですけど、あの映画にも同じものを感じましたね。芸事のためにすべての魂を売り渡した主人公が、いろんな人を傷つけながら「“景色”が観たい」と言っていた。僕が見たいものも、その“景色”なのかもしれない。
──実際にART-SCHOOLはそれを実行してきたバンドだと思います。傷だらけになりながらも這いつくばりながらも何度も蘇って、没頭して自分自身が興奮できる作品を作って。
今はまだやりたいことがあるから続けているけれど、関心がすべてなくなったら板の上を目指す意味がないなとは考えていて。だから過剰にいろんなものを背負おうとか、あんまり考えすぎないようにしてますね。自分を追い込まないように、やるべきことに向かっていけたらなと。
──そうですよね。バンドを続けるために続けるのは、なんだか本末転倒ですし。
そうなんですよね。だから休みたいときはちゃんと休めばいいし、やろうと思ったらちゃんとやればいいし。そんなふうに続けていけたらと思っていますね。

PRESENT

木下理樹 直筆サイン色紙を1名様に!

※転載禁止

受付は終了しました

公演情報

DISK GARAGE公演

ART-SCHOOL 25th ANNIVERSARY TOUR 2025 「1985」

2025年7月5日(土) LIVE HOUSE enn 2nd[仙台]
2025年7月6日(日) HEAVENʼS ROCKさいたま新都⼼VJ-3[埼玉]
2025年7月12日(土) YEBISU YA PRO[岡山]
2025年7月13日(日) 磔磔[京都]
2025年9月7日(日) LIQUIDROOM[東京]
2025年9月20日(土) NAGOYA CLUB QUATTRO[名古屋]
2025年9月21日(日) UMEDA CLUB QUATTRO[大阪]
2025年9月23日(火祝) INSA[福岡]
2025年10月4日(土) SPiCE[札幌]

7月公演一般発売:2025年5月31日(土)10:00
9-10月公演一般発売:2025年7月26日(土)10:00

ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE
「Dreams Never End vol.1」

2025年10月12日(日)Zepp DiverCity(TOKYO)

出演者:ART-SCHOOL / MONOEYES / PEDRO

一般発売:2025年8月30日(土)10:00

 

ART-SCHOOLオフィシャルHP先行・モバイル先⾏ / 出演者オフィシャルHP先⾏
2025年7月4日(⾦)12:00スタート

RELEASE

『Dreams Never End』

ART-SCHOOL 25th Anniversary Tribute Album

『Dreams Never End』

2025年8月20日(水)SALE

収録曲:
01. FADE TO BLACK|ASIAN KUNG-FU GENERATION
02. MISS WORLD|Age Factory
03. ロリータ キルズ ミー|cinema staff
04. foolish|DOPING PANDA
05. ミーンストリート|People In The Box
06. SKIRT|リーガルリリー
07. スカーレット|indigo la End
08. CRYSTAL|ストレイテナー
09. EVIL|syrup16g
10. BOY MEETS GIRL|MONOEYES
11. Just Kids|PEDRO
12. 斜陽|LOSTAGE
13. ウィノナライダー アンドロイド|Helsinki Lambda Club
14. あと10秒で|MO'SOME TONEBENDER
15. SWAN SONG|The Novembers
「1985」

ミニアルバム

「1985」

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