今年6月公開のライブ&ドキュメンタリー映画『青春イノシシ ATARASHII GAKKO! THE MOVIE』や、7月にリリースするベストアルバム『新しい学校のすゝめ』など、2025年もトピックに事欠かない新しい学校のリーダーズが、結成10周年記念日に幕張メッセ国際展示場9-11ホールにてワンマンライブ「宣誓 ~個性や自由ではみ出し10年~」を開催する。
昨年は日本公演を含むワールドツアーで計33都市を回り、さらにレベルアップした4人は、キャリア最大規模のワンマンライブにどのような心境で向き合っているのだろうか。結成10周年を目前に、現在も加速し続ける彼女たちをキャッチした。
昨年は日本公演を含むワールドツアーで計33都市を回り、さらにレベルアップした4人は、キャリア最大規模のワンマンライブにどのような心境で向き合っているのだろうか。結成10周年を目前に、現在も加速し続ける彼女たちをキャッチした。
──2025年の上半期も終わろうとしていますが、結成10周年を目前に控えた今、新しい学校のリーダーズはどのような心境でいらっしゃるのでしょうか?
SUZUKA2桁になるということは節目だし、初心を思い返す気持ちももちろんありますけど、1周回るって12じゃね?とも思うんですよ。時計とかそうだと思うんですけど。
MIZYU確かに。干支も十二支だし、1年も12ヶ月だもんね。
SUZUKAだから皆さんからは「結成10周年記念日に幕張メッセでワンマンライブ」という大きな到達点を迎えるように見えるかもしれないけど、4人の気持ち的には1周回る手前、新たなスタートに向かう前兆というか、さらにでっかいワンステップをするための2歩手前みたいな感覚があるんですよね。10年続いた新しい学校のリーダーズをもっと掘り下げたいしもっと加速させたい。次なるステップが近づいているという高揚感のある年だなと感じています。
RIN確かに人間で言えばリーダーズは7月に10歳になるわけで、小学4年生ってことですよね。この先の2年で小学校高学年になって、思春期にも突入して、中学生になるという未知なる経験が待っているというドキドキ感があります。でももう10歳だからそれなりに成長してきたという自負と安心感もあるんですよね。もう市内ならどこでも自転車で行けるぜ!みたいな(笑)。
KANONほんとそうだよね。「この10年こんなことがあったよね」という振り返りは4人ではほとんどしていなくて、「こういうことがやりたいよね」と未来に向けてまだまだ突き進んでいく感じというか。立ち止まって後ろを振り返るにはまだ早いという感覚は、4人全員にあるんじゃないかな。
MIZYUあと去年から今年にかけて、ファンという存在がわたしたちのエネルギーになっていることを強く感じるんですよね。去年は日本を含めてワールドツアーで33都市を回って、どの場所にもファンの方々がいることを自分の目で認識できましたし、今年も映画『青春イノシシ ATARASHII GAKKO! THE MOVIE』を通してファンの方々からの声を聞いたり、表情を見たりとかすることができていて。あと“新しい学校の青春部”というファンクラブを作ったことで会員の皆さんに直接会える機会も増えたんです。
──ファンクラブのイベントは、普段のライブよりも距離が縮まりますものね。
RINファンクラブライブはどんなこともあったかく歓迎してくれて、何をやってもテンション高く熱量をぶつけ合える環境だけでなく、「一体ここはどんな場所なんだ……!?」とヒリヒリしながらライブするのも、どっちも大好きなんですよね。初めて行った国や、「そういえばこういう環境でライブをしたことあんまりないな?」と思う場所でライブをすることは今でもたくさんあって、やっぱりそういう場所でライブをすると燃え上がる感覚があるんです。コアに好いてくれるだけでなく、ソフトタッチしてくれる方々もありがたいですね。
MIZYU昔は4人が最高だと思えるステージができることが何よりも楽しくて、それが結果的にお客さんにも最高と思ってもらえればそれでいいと思っていた。そんな時期を経て、リーダーズに共感してくれる人たちが増えているし、そのお客さんが届けてくれる思いを受け取ることで自分たちに生まれるエネルギーがあることにも気づいたんですよね。2025年はそれをより強固にできている感覚があります。
──結成10周年を記念したベストアルバム『新しい学校のすゝめ』は世界デビュー前の楽曲を集めた“あのころ”と、世界デビュー後の楽曲を集めた“このごろ”の2枚組です。ライブでもお馴染みの楽曲が揃いましたね。
MIZYUリーダーズをいちから作っていた時期が“あのころ”で、世界デビューしてから新たな出会いを迎えた“このごろ”があって、こうやって24曲並ぶとあらためてプロデューサーさんとの出会いが楽曲の大きな変化やリーダーズの挑戦につながるなと感じますね。この10年でたくさんの出会いがあって、たくさんの変化をしてきて。わたしたちは楽曲ごとにパフォーマンスや表現を変えることがすごく好きなので、そういう変化が感じられるベストアルバムになったと思います。
──リーダーズは全曲の振り付けをメンバー4人で考えていますが、“あのころ”に収録されている楽曲には「今だったらこんな振り付け作らないだろうな」と思うものも多いのではないでしょうか。
SUZUKA昔の自分たちが考えた振り付けは尊敬してしまうところも多いんですよね。無我夢中になって楽曲に立ち向かう中高生が考えているので、今とは考える脳みそが全然違うんです。
KANONダンスプラクティス動画を作るときとか、久しぶりにライブでこの曲をやろうと思って動画を見返したときに「こんなすごい振り付け誰が考えたの?うちらじゃん!」ってなることがよくあります(笑)。
RIN当時考えた振り付けをじょじょにバージョンアップさせながらパフォーマンスし続けているので、いつの間にか今の自分たちに馴染んだ振り付けにはなっているんですけど、本当に歌いながら踊ることを考えてないなあと感じることもよくあります(笑)。
KANON最近はお客さんも一緒にこんなふうに盛り上がってほしいという気持ちもあるので、割とわかりやすい振り付けが多くなってきていますね。でも昔の振り付けは4人の自己満がめちゃくちゃ詰まってる。「4人のやりたいことを詰め込むんだ!とにかく見てくれ!これがわたしたちのアートだ!」という熱意や意志が感じられる振り付けがいっぱいありますね。そういう表現は今でもやっぱり好きなので、そのニュアンスも織り交ぜていきながらバランスを取っていきたいです。