「Dancing in the Paradox」の歌詞やアレンジ
──歌詞はトラックができてからお二人で書いたんですか?
YOCOトラックができてから私が「こんな感じです」って言ったものをもとに書いていただいたりして。音重視にしたかっていう気持ちが強かったので、聴いてすぐ日本語で理解できるような歌詞ではないと思うんですけど、耳触りの良さみたいな部分はFRONTIER BACKYARDさんとの音楽とすごくマッチするなと思ったので、TGMXさんには英語詞を出してもらったりしましたね。
──個人的にはYOCOさん節も感じました。
YOCOああ、そうですね。結構「節」でしたね。久しぶりになんか訳の分からない歌詞書いちゃったなみたいな(笑)。伝わらない歌詞書いちゃったなって感じもあったりして。
TGMX「波の上 酒持って」っていう歌詞。“お酒”じゃないんだと思って(笑)。すげえいいなと思いました。
福田それこそ「酒が飲める、酒が飲める」ぐらいしか「酒」って聞いたことないよね(笑)。
YOCOでもパッて聴いたらあんまり「酒」って入ってこないと思うんですけど、たぶん。
TGMXなんか歌詞二度見しました。
福田ははは!
YOCO
TGMX
YOCO(笑)。テーマとしてパーティ感があって、私の中でライブをしてる風景が浮かんでるし、それを観てるお客さん目線からの風景もあって。あと、それを想像しながら会場に向かう時間の逆再生な感じで、準備している時の気持ちもそこに入れたいなと思ったんですよ。なのでAメロの雰囲気とかは会場に行く前にメイクや準備してる気持ち(笑)を入れたんですけど。
──ライブとかクラブに行く前の焦るけど楽しいみたいな感じですよね。歌詞の中でピアス探してますし。
YOCOMAIYAちゃんがよくそういうことやってるんだけど、「もう出るよ出るよ」って言ってんのにずっとなんかものを探してるっていうのも浮かんじゃったりするし。
MAIYAクラブ行く前もね。
YOCO行くよって言ってんのにいつまでもなんかしてるっていうその感じが、まあマイペースだけど急いでるみたいな。結局その場所に着いたら楽しくなっちゃってどうでもよくなっちゃうんで、普段抱えてる憂鬱とか現実みたいなものは。私たちだといつものみんながいる音楽がある場所だったり、クラブだと思うんですけど、そこに行ったら、一度全部それ捨てて、自然にもういいやってなっちゃうよねみたいな。
──illiomoteのリアルライフですね。
YOCO私がMAIYAちゃんに対して感じる、「全部いいや」ってなっちゃってるそういうヴァイブスも素敵だなと思って。私はもう沈んだら遊びにも行かないしどこにも行かないし、人とも会わないっていう選択肢を取るんですけど、楽しいの具現化が「ここに見本いたわ」って。私がもし楽しいを歌詞にする、パーティ感を歌詞にするんだったらMAIYAちゃんの動きを歌詞にしようかな、みたいな。だってMAIYAちゃんクラブ行く前にアリアナ・グランデを聴いてメイクするんですよ。
MAIYAアリアナ・グランデ聴いてメイクするとめっちゃ上手くいく。
MAIYA
福田へー!(笑)、面白い。
YOCOそういう“楽しい”のルーティンを持ってる人なんですよ。そういう自分の中だけじゃ発見できない楽しさみたいなものを入れたらいいんじゃないかなとか思って。
TGMXすごいいい歌詞ですね。そこまで深いんだな。
福田うん。だんだんわかってきた。
──アレンジもいいですよね。完成してみて福田さんはいかがですか?
福田まあみんなが言ったように最初の予想と違って、なんか疾走感がある曲になったなと思って、確かに予想してなかった感じです。