KAMITSUBAKI WARS 2026 神椿横浜戦線 at パシフィコ横浜 DAY-1「KAMITSUBAKI FES '26 FIELD OF RESONANCE」
2026年9月5日(土) パシフィコ横浜 国立大ホール
【出演】花譜、理芽、春猿火、ヰ世界情緒、幸祜、空爽、明透、琶舞、心世紀 from 少女革命計画、罪十罰 from 少女革命計画
初日にセッティングされたのは「KAMITSUBAKI FES '26 FIELD OF RESONANCE」。「KAMITSUBAKI FES」は2023年から続くKAMITSUBAKI STUDIO所属アーティストによるライブイベントで、今年は“FIELD OF RESONANCE”という副題を設け、バーチャルアーティストに特化した内容が企画された。歌姫たちがそれぞれの持ち味を活かして熱演を繰り広げ、完全ソールドアウトの会場は終始大きな興奮に包まれた。
一番手を務めたのは少女革命計画の3人組ユニット・心世紀。勢いよくステージに飛び出した3人は会場を煽り、「雑几帖」でオープニングを飾った。トリッキーでスマートなサウンドに、清涼感、優雅さ、タフネス、気品ある色香を纏った歌唱が重なる、まさにKAMITSUBAKI STUDIO印とも言うべき盤石の音楽面に加え、彼女たちの強みのひとつであるフォーメーションダンスを展開させる。エレクトロスウィングテイストの「FantastiQ」でも巻き舌を用いるなどダンスと連動して躍動感のあるボーカルを響かせ、果敢な姿勢で先陣を切った。
続いて登場したのは少女革命計画のもう一方の3人組ユニット・罪十罰。「アウフヘーベン」にてひりついたラップとロングトーンを用いたエモーショナルなボーカルに加え、この1年で急成長しているフォーメーションダンスを見せる。「大罪」ではバンドの生演奏により、彼女たちの情感豊かな歌声がより生々しく映え、それに触発されフロアの“天国地獄大地獄”コールも大いに沸いた。その後に心世紀も合流し、6人組グループ・少女革命計画として「主人行路」を披露する。お互いのカラーを発揮しながらもお互いを高め合う様子は、まさに6人全員が主人公であることを体現していた。
6人があたためた会場に大きな青空を連れてきたのは、今年11月に初の現地ワンマンライブを控えるCIEL。「僕たちの群青」では衣装にあしらわれた蝶のように、可憐な歌声を響かせる。一切の邪念が宿ることのないその声が、心の中を洗うようだ。「いつも応援してくれるあなたと自分の曲」と前置きして届けたデビュー5周年記念楽曲「君と旅風」では歌詞に込められたメッセージをまっすぐ伝えながら歌う。その声の安心感が会場をあたたかく包んだ。そしてシンガーソングライターのSoodaが合流し、CIELも衣装チェンジをして2人組ユニット・空爽として今年1月にリリースされたデビュー曲「透明流星ラプソディ」を披露する。甘くて爽快感があり喉越しがいい、クリームソーダを飲んだときのようなやわらかいポップな高揚感で会場をとろけさせた。
ここから4人連続で、KAMITSUBAKI STUDIOの初期メンバーが集結したユニット、V.W.Pのメンバーでもあるアーティストたちがソロステージのバトンをつなぐ。春猿火は登場の瞬間から覇気を感じさせるほどに一挙手一投足から存在感を放つ。インタールードに乗せて身体をしなやかに動かし、会場を見渡しながら拳を大きく振ると、その貫禄に導かれるように観客も一斉に拳を掲げた。繊細な歌声と気魄漲る歌声を巧みに使い分けた「(A)letheia」、電子音×重量感のあるバンドサウンドを纏うようにウィスパーボイスやファルセット、たくましいボーカルを響かせた「Deep Invite」と立て続けに披露し、「META」でクールかつ堂々とステージを完遂する。心身ともに楽曲とシンクロし、真摯に自己表現を研ぎ澄ましてきたことが伝わるパフォーマンスだった。
会場のクラップに乗せて登場した理芽は、観客と自然体でコミュニケーションを取りながら「この曲のラスト、指パッチンありますよ!みんなで一緒にやりましょう」と呼びかけ、「ピルグリム」を歌い出す。若者が抱える陰鬱な心情や反骨心、純真さ、弱さなどを瑞々しくも切ない歌声に乗せて軽やかに届け、当初の約束どおり会場全員で指を鳴らすとたちまち一体感が生まれた。「ノマネ」では歌詞に合わせて身振り手振りをしながら歌って閉塞感を持ち前のユーモアセンスで彩り、「ぷれいや」ではのびやかな優しい歌声で不可思議な世界へといざなうような中毒性を作り出す。ラストには客席からシンガロングが起き、会場一体が理芽の底知れぬ魔性に酔いしれた。
幸祜は新衣装Ariesで登場し、「まだまだ楽しめる準備できてるか!?」と笑顔で客席に語りかけて「the last bullet」で自身のステージをスタートさせる。シンガロングできる箇所で「声出して!」と呼びかけ、その声を全身で受けると「いいねえ!」と素直な気持ちを返すというキャッチボールを楽しむと同時に、確実に歌を届けることに余念がない。「僕は願うことをやめたんだ」でもスマートにクラップを煽るなど豪快かつ丁寧に盛り上げる。共に楽しむという彼女のスタンスは観客を前のめりにさせた。RPGゲーム『鳴潮』千咲のキャラクターソング「切り咲く」では曲の世界にじっくりと入り込む。千咲を自らの身体に宿すような歌唱は非常にしなやかで、ポジティブな力を放っていた。
第1部のラストを務めたのはヰ世界情緒。イントロダクションに乗せてバレリーナのように優雅な舞いや威厳ある歌声で観客の意識を掴むと、「そして白に還る」でステージをフルに使ったパフォーマンスと激情的なボーカルで“ダークシンガー”の真髄を見せる。「FARAWAY」では煌びやかでキュートな歌声で希望を描き、「みんなの好きな色でペンライトを振ってください」と促した「永久に枯れぬ花」は闇すらも人生の彩りにしてしまうほどの深い包容力を感じさせた。観客を新たな世界へと導くような凛々しさと、楽曲ごとに異なる表情を見せる表現力の広さ。彼女の創作への情熱を目の当たりにするひとときだった。
















