
──8月に入るとツアーは中盤、夏は本番。今後のツアーに向けて、何かテーマがあるとすれば?
伊藤ツアーをやるたびに「こういうことができるようになりたい」というテーマがあって、それに対して自分なりの答えが持てるツアーにしたいと思ってるんですけど、それが今いっぱい出てきちゃって、夏が終わるぐらいまでにはそれをまとめたいです。安藤の脱退を発表してから2か月ライブがなくて、その間に人の演奏を観に行ったりして、悔しがったり落ち込んだりして。
──未だにそんなことあるんですか。これだけ長くやってきても。
伊藤余裕でありますよ。エンジンかかんなくなって、もう嫌だなーみたいな。それがあった上で、プレーだけじゃないところとか、精神性とか、そういうところを大事に今後のツアーを回っていこうと思ってます。

伊藤わかりますかね。わかってもらえたらいいですね。
佐藤僕は今、とりあえず、失った2か月を取り戻している期間だなと思ってて。つまんなかった日常が、今ようやく色を取り戻してきてる最中というか、そういうものに対して、10周年を迎えたこのツアーでさえも、自分にはまだまだ足りないものがあって、バンドにはまだまだ足りないものがあるってことを、今すごく噛みしめている時期というか、終わりがないんだなってあらためて思ってるっていうか、実感してるっていうか。
佐藤じゃあいつ完璧なバンドになるんだろう?みたいな、そういうところを考えた結果、まだ完璧じゃないほうが面白いんだなっていうか、そういうところを楽しめているんだなっていうか。こうやってツアーがあること、いろんな奴らに会えて、毎日しっかりそこに向けて動けているっていうことを、とにかく僕は今かみしめていて。ツアーに対してのテーマとよりかは、このツアーが終わる11月28日には、もう1年が終わりつつあるんですよ。今は夏だから想像はつかないですけど、ファイナルの頃にはもう1年が終わってるぐらいの感覚で、そう思うと、このツアーには終わりはあるけど、koboreにはまだまだ終わりがないことを、今すごく噛みしめていますね。

佐藤このツアーは、こうしようああしようというのもあるんですけど、自分が歌を歌う人間として、いろんなものにちゃんと向き合うツアーにしていきたいんですよ。動員もそうだし、今自分たちがどの立ち位置にいるのか、どうしたらもう一つ上の場所を奪いに行けるのか、逆に何を失ったら成長できるのか、これから先のことを考えてるっていうことは、僕の中ではすごくいいことだなと思ってて。このツアーはマジでその中の一個でしかなくて、一個の成長物語として、めちゃくちゃ楽しめたらいいなって思ってます。
──安心しました。3人になってから初めてこうやって話したけど、安心しました。
佐藤楽しいんで、今。それは対照的に、つまんない日々があったんだなって思います。というか、あの日々をつまんないと思える感性でいれてるというか、何もないことをつまんないと思える自分でいれてることが、やっぱずっと音楽好きなんだなって思うし、ライブが好きなんだなっていうのをとにかく実感してます。また明後日、しあさってもライブがあるっていうありがたみというか、すごさというか。やっとgoogleカレンダーを見れるようになりましたもん。

──あはは。そうか。何も書いてない日々があったから。
佐藤何もなかったから、見る意味ないんですよ。ライブじゃない仕事ばっかやって、「僕は何やってんだろう?バンドやってんだよな?」と思うと、全てのことに対してイライラしたりとか、ギスギスしたりとか、そういう自分がいたんだけど、そういう自分を嫌うんじゃなくて、向き合っていくと何ができるか?っていうと、やっぱり俺には歌詞を書くことしかできないし、音楽に向けてフォーカスしていくしかないなと思ったんで、大事な期間ではあったのかな。でも、つまんなかったなって感じですね。
──過ぎ去ったあとだから語れるけど、相当辛かったのは想像できます。
佐藤人の2か月と僕の2か月、絶対違うって言い切れますもん。めっちゃ長かった。だから今は「あっという間にもう6本か」「10本か」って思うと、こうやってこのツアーも終わってくんだなって思ってます。たぶん最後の日も、「もう23本目か、ファイナルか」と思ってるんだろうなって思います。そして、それはとてもいいことだと思います。
──そらくんも、今後のツアーに向けて、ファイナルに向けて、思ってることをしゃべっちゃってください。
田中テーマはありすぎるぐらいではあるんですけど、やっぱり今の3人をまた好きになってもらうことですね。「また」って言い方が正しいのかわからないけど、「4人のkoboreがまだ好きです」って人、やっぱり全然いるんですよ。でもこの3人はもう前を向いてるし、どこまでも前向きです。ただ、実際に10年連れ添った人がいなくなるっていう感覚が初めてで、わかったことがあるんですけど、ずっといた人がいなくなったっていう事実が、僕の心にずっと付きまとうんですよ。変な話、ライブ中とかも、普通に生きてても、生活の節々とかライブの節々で、なんか気持ち悪い言い方ですけど、一緒にいた時よりも近くに感じることがあるんですよね。

田中めんどくさい性格だなって、自分でも思いますけど。だからバンドのテーマっていうよりかは、僕はこのライブを、この11月28日のZepp Shinjuku(TOKYO)を、ライブの最後の音が終わるまでに、僕は彼と、ある意味ちゃんとしたお別れをしたいなと思ってます。それができないんだったら、僕はこのバンドにいる必要がないと思うし、だから僕の存在意義を、僕はもう一回このツアーで見つけたいんですよ。楽しんでるし、前向きだし、このバンドをずっとやりたいんですけど、そういう確認を今自分でしないことには、たぶん自信を持ててないんだなって、ちょっと思ってます。

田中ただ、逆にこういうことを誰かに話せるぐらいには、自分を俯瞰で見れてるので。僕はこのツアーで新しい自分を確立して、絶対にこのバンドにとっての大事な要素になってやろうと思ってます。それが僕の個人的なテーマです。
──わかりました。ありがとう、本音を言ってもらって、すごく伝わりました。今回のツアーは、koboreにとってとても重要なツアーです。いろんな思いを抱えている人も、必ず観に来てほしいです。僕も行きます。
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