俺はギター1本で、世界中で踊らせてきたぞと
──「ナオトの日」はほぼ毎回、会場が変わりますよね。
ナオトそうですね。「うちの街でもやってくれ」という声がたくさんあるので、東京は何度もやっていますけど、北海道、仙台、名古屋、大阪、福岡でもやったし。いろんな街でやりたいんですよね。今年はパシフィコ横浜で、「ナオトの日」としては初の神奈川公演かな。
──以前に、ラゾーナ川崎でやったことがあります。
ナオトああ、2010年ですね。あれはイベントなので、その翌年の渋谷公会堂(現LINE CUBE SHIBUYA)から「ナオトの日」が始まったと考えると、初めての神奈川公演かもしれない。
──どんなライブになりそうですか。来ていただく方へメッセージをぜひ。
ナオトナオトの部屋にふらっと遊びに来たような気持ちで、来ていただけたらいいですね。あんまり肩ひじ張らずに。…「肩ひじ張らずに」で合ってるのかな。どういう意味だっけ。
マネ(スマホで調べて)「飾らない自然体であること。気負わず普段通りの様子であること」。
ナオトですって(笑)。完璧かよ。まさにそういうことですね。
──みなさん、特別な体験をお楽しみください。
ナオトあとはやっぱり、ギター1本で弾き語りだからといって、汗かかないと思うなよってことですね。「ギター1本で踊らしたる」という思いはあるので、そこでいろんな感情の流れを作ってあげたいです。ともすれば、ギター1本、ピアノ1本だと、しっとりバラードばかりかな?と思っちゃうだろうけど、そうはさせないぞと。俺はギター1本で、世界中で踊らせてきたぞと。
今は必死に戦っている、二つのアーティストを生きているという状態
──その通りです。世界の話が出たところで、最後に一つだけ。去年から、マイアミと日本の二拠点で生活するようになって、何が変わりましたか。
ナオト変わったというか、二拠点の活動が、海外生活に憧れてとか、海外に住んでみたいという思いとかではまったくなくて、むしろ「海外で挑戦をするぞ、向こうで一発当てるぞ」という思いでやっているので。日本での活動とは完全に切り分けてやっているので、何か変わったか?と言われれば、日本では変わっていないし、向こう(マイアミ)は向こうで、NAOTOとしてどうやって世界で活動していけるか?ということで、今は必死に戦っている状態なので。二つのアーティストを生きているという状態ですね。
──はい。なるほど。
ナオトもちろん、日本でやっていることをそのまま輸出できたら、外国人アーティストが日本でツアーをやるように、あんなふうにできたらめちゃくちゃ楽だなと思いますけど。やっていることそのままを、外国でもやればいいから。でもJ-POPは、世界でも受けているというふうに日本では報道されていますけど、お茶の間レベルではやっぱり難しくて、日本好きの方の中で流行っていたりしますけど、そうではない、いわゆるお茶の間の人たちに向けてどうヒット曲を出すか?といったら、正直難しいんですね。日本で積み上げたブランド、キャリアがほぼ使えないままで戦っているので。
──ゼロからなんですね。
ナオトうまくいかなくて、「うーん…」と言いながら、でも歩みを止めず、少しでも前に進んでいくという戦いですね。一人でギターを持って、深夜のバーに行って「歌わせてくれ」ってやったりしています。だから僕が19歳の時、日本でどうやってデビューするか?を考えていたのとまったく同じことを、今向こうでやっているので、2回目の人生ですね。でも逆に言うと、そのギラギラ感、メラメラ感を持ったまま、こっち(日本)に帰って来た時に、なんとありがたいんだと思うんです。こんな大きなリハーサルスタジオを取ってもらって、スタッフがいて、ツアーを回るとなったら何十人もの大きいプロジェクトで、こんなこと考えられないって思うし、リハーサルをやっていても本当に幸せだなと思うし。昨日の初日も「こんなにお客さんが来てくれるんだ」って、向こうでは19歳ぐらいの時の感覚でやってるから、すごいことだなとあらためて思うし、ありがたいなとすごく新鮮に思います。だからこそ、あっち(マイアミ)でもしっかり頑張って、ちゃんと第二の人生を歩んでいきたいぞと思っていますね。
──その話を聞いてから、このツアーや「ナオトの日」のライブを見ると、見る側の気持ちも変わる気がします。
ナオトだから、めちゃくちゃ新鮮ですよ、日本での活動が。15周年なのに、デビューイヤーみたいです。
ナオト・インティライミ「The Distance」 Lyric Video
PRESENT
直筆サイン入りポスターを3名様に!
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