兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第218回[2026年9月後半・10-FEETやGRAPEVINEやハナレグミなどの11本を観ました]編

コラム | 2026.10.08 16:00

イラスト:河井克夫

音楽などのライター兵庫慎司が、基本的に生で(たまに配信で)観た、音楽も音楽以外も含むすべてのライブのレポを、半月に一回アップする連載の218回目=2026年9月後半編です。
9月19日の天々高々の野外フリーライブは、昼の部と夜の部があったので、両方観て、まとめて1本として書こうと思っていたのですが、急遽、その間の時間に、別のライブを観ることになったので、分けて書きました。
あと、東京ドームでSUPER BEAVERの2デイズの1日目が行われている、その同時刻に、隣の後楽園ホールで全日本プロレスを観ている自分は、音楽業界人としてだいぶ終わっているなあ、と、改めて思いました。

9月16日(水)19:00 10-FEET @ Zepp Haneda(TOKYO)

ワンマンツアー『壊れて消えるまで』のセミファイナル公演(ファイナルは10月3日京都市勧業館みやこめっせ)で、そのシングル「壊れて消えるまで」収録の3曲(「壊れて消えるまで」「スパートシンドローマー」「我主我主我主〜Oh!Soccer!〜」)を含む、25曲が演奏された。
この1本前の福岡や、2本前の名古屋の情報を見るに、このツアー、日ごとにセットリストをガラッと変えているようで、しかも、全国各地の夏フェスへの出演と並行で回っている。このキャリア・この年齢にして(来年結成30年で、51歳ふたりと49歳ひとり)、なんちゅうハードなことをやっているんだ。
と思ったが、いや、逆なんだろうな、このキャリアでこの年齢であるがゆえに、「これくらいのことをやらないと楽しくない」という境地にまで達しているんだろうな。と、ライブを観ているうちに、考えが変わった。
今の曲、めちゃくちゃ間違えたから、おまけで1曲やろうかな、何がいい?とオーディエンスに訊いたのがきっかけで、結局その場で4曲ぐらい追加していたのも同じで、「これくらいのことをやらないと楽しくない」んだと思う。
それにしても、名曲・いい曲・人気曲が、よくこんなに次から次へと出て来るよなあ、そういう曲は全部やる方針のツアーなのかな、と、中盤あたりで思ったが、終わったところで、「いや、全然そんなことないわ。あの曲もあの曲もあの曲もやらなかったもん」と、思い直した。つまり、それくらいキラー・チューンがいっぱいある、ということです。すごいバンド。

9月17日(木)18:30 全日本プロレス @ 新木場1stRING

前回、開幕戦=1回戦を観て書いた「第13回王道トーナメント」の2回戦が、9月16・17日の新木場1stRING。2日とも、全6試合のうちの、最後の2試合が、その「王道トーナメント」の2回戦だった。
僕が観た17日は、この2試合。名前の横の◯×が勝敗です。
×潮﨑豪vsザイオン◯
×宮原健斗vs本田竜輝◯
ここ最近の潮﨑は、いい待遇が続いていたので(『チャンピオン・カーニバル』で決勝まで残るとか)、ここで負けるのは、まあしょうがない。1回戦で負けてもおかしくなかった、ぐらいに思っていたので。
本田竜輝は、この『王道トーナメント』で、去年まで3年連続準優勝、つまり3年連続決勝で負けているので、今年の結果が「遂に優勝」でも、「4年連続準優勝」でも、おもしろい。で、宮原健斗は、三冠タッグのベルトの防衛回数を増やしている最中なので(あと二回で最多防衛記録達成)、こっちではまあ負けてもいいよね。と考えると、この2回戦は、本田竜輝の勝ち。
という、自分の読みのとおりになったのが、意外だった。全日本プロレス、そういうファンの読みを裏切るのが、とてもうまいので。
なお、これはあくまでも「読み」であって、「こっちの選手が好きだから勝ってほしい」という、自分の希望とは異なります。自分の希望としては、潮﨑と健斗に勝ってほしかったので。

9月18日(金)19:00 GRAPEVINE @ EX THEATER ROPPONGI

4thアルバム『Circulator』から25周年ということで行われたリビジット・ツアー(というそうです。「再訪」という意味)の東京公演=EX THEATER ROPPONGI、2デイズの1日目。
ぴあ音楽にレポを書きました。
≫GRAPEVINE、25年前と現在が溶け合う『Circulator』リビジット(再訪) EX THEATER ROPPONGI公演をレポート

9月19日(土)13:00 天々高々 @ 下北線路街空き地

9月18日から10月4日まで、下北線路街空き地で行われた『ムーンアートナイト下北沢2026』というアートフェスティバルの中の催しのひとつが、この天々高々プレゼンツの『天高まつり』。
ライブは二回で、13時からの一回目はメンバーだけ=あふちゃん(アフロ)とあいちゃん(ヒグチアイ)のふたりで、18時からの二回目はストリングス・チームのEnsemble G.A.P. TOKYOが加わる。ふたりの仲間たちの出店もあり。一回目と二回目の間の時間に、本人たちによる輪投げ大会もあり。アルバム『祝祭日』のリリース・イベントでもあって、CDを購入した方は最前ブロックで観られる、という特典もあった。
昼の部は「やったぜべいべー」「YG」「壊れかけのRadio(天々高々バージョン)」「30歳」「スキスキスキップ(新曲)」「5959」の6曲を、このイベントの趣旨説明や、各出店の案内や、余談などをMCで織り交ぜながら演奏。
僕は、地方のフェスなども含めて、天々高々のライブをけっこう観ている方だと思うが、「スキスキスキップ」を聴いたのは、この日が初めてだった。曲名もわからなくて、あとで調べたところ、9月1日渋谷WWW Xでの竹原ピストルとの対バンの日に、初披露した曲であることがわかりました。
天候はあいにくの雨で、かつ場所が場所だけに、天々高々のことを知らない一見さんもけっこういる中で、最後の「5959」では「5959コール」をみなさんに唱和させるくらい、多くの人たちを巻き込んだステージになった。

9月19日(土)14:00 ノーボアダムズ @ 下北沢LIVE HAUS

天々高々のライブの昼の部が終わって、いっぺん家に帰って18時にまた来よう、と思ったら、一緒に観ていたハロルド作石さんが、「ちょうどこれからノーボアダムズのライブがあるんです。僕、行きます」とおっしゃる。
え、そうなのか、知らなかった。じゃあ僕も行きます。と、そこから歩いてすぐの下北沢LIVE HAUSへ。昼の時間帯のイベントで、ノーボアダムズは3バンド出る中のトリで(他にはMAKKURAGEとすなおが出演)、14:00スタート。あ、ノーボアダムズは、ex.突然少年のせんちゃんこと、大武茜一郎のバンドです。
ノーボアダムズ、半年前に観た時は(この時 ≫兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第206回[2026年3月後半・Base Ball Bear、『ROOTS 66』、おとぼけビ~バ~、奥田民生×2、などの10本を観ました]編)、ボーカル&ギターせんちゃん、ベース中崎若菜、突然少年の二代目ドラマーだった岩本斗尉、の3人だったが、その後、メンバーふたりがバンドを去り、現在はせんちゃんとサポートふたりで活動している。ベースはNITRODAYの松島早紀で、ドラムは突然少年の三代目ドラマーだったピエール畳。
という、腕の確かなふたりの演奏と共に、せんちゃん、熱唱。アンコールもありで40分強。どの曲も、言葉も、メロディも、歌声も、強い。本編ラストに歌った「boys」という曲が特にいい、「ボーイズ 僕らはどうして 何かやらずにはいられないんだろうね」というサビが耳に残って。前のメンバー3人で録って4月1日に発表された曲で、各ストリーミング・サービスで聴けます。

9月19日(土)18:00 天々高々 @ 下北線路街空き地

ノーボアダムズを観終わって、いっぺん家に帰って、18時前に下北線路街空き地に戻った。びっくりした。会場の上空にでっかい月(のバルーン)が浮かんでいて、人がいっぱい増えていて。
昼の公演の時はなかったこの月が、『ムーンアートナイト下北沢2026』のシンボルのようで、通りすがりにそれを見て集まって来た人も多かったんだろうし、雨がほぼやんだので、下北沢の街にいる人の数自体が増えたのもあるだろうし、天々高々のライブ、夜はEnsemble G.A.P. TOKYOが加わることが告知されていたので、そっちを目当てに来た人も多かったのだろうが、とにかく大盛況である。
そんな中で天々高々は、前半はふたりで4曲、後半はEnsemble G.A.P. TOKYOの7人と一緒に5曲とちょっとを演奏。「5曲とちょっと」というのは、最後に「5959」でめちゃくちゃ盛り上げたあと、もう一回やろうとしたんだけど、時間がなくて、サビだけもう一回みんなで歌ったからです。
「やったぜべいべー」「がたんごとん」「青春」「なんども」までがふたりで、「おわりなきおかわり」「びゅてぃほう」「ロマンス」「とくべつなひと」(ライブでよくやっているが未音源化の新曲)「5959」が、Ensemble G.A.P. TOKYOとの演奏。
なお、Ensemble G.A.P. TOKYOは、ストリングス5人とピアノとパーカッションという編成で、つまり、あいちゃんことヒグチアイは、ピアノを弾かずにハンドマイクで歌う、というレアなパフォーマンスだった。後半では、天々高々のライブでおなじみの演出=電飾の竜が客席エリアを練り歩く、というのもあり、それはもう盛り上がる。
終演後、CD購入者対象に、サイン会が行われた。すごい人数が並んでいた。おふたり、大忙しで、でも楽しそうに、サインをしておられました。

9月20日(日)11:00 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2026の4日目@ 蘇我スポーツ公園

この翌日の5日目=最終日は、悪天候のため中止になってしまった2026年のROCK IN JAPAN FES.の4日目。この日もけっこうな雨だったが、雨具を着ていれば大丈夫だった。
が、「途中から悪天候」ではなくて「最初から悪天候」だったにもかかわらず、足元はスニーカーやスポーツサンダル、着ているのはペラペラの使い捨て雨ガッパ、というお客さんが大半で、当然みなさんつらそうで、そうかあ、今のこのフェスの客層って、こういう感じだもんなあ(どのフェスよりも若くて、いわゆる「普通の子」が多い)……と、複雑な気持ちになった。
昔(だいぶ昔だけど)は、もっとフェスに慣れていて、悪天候の備えをして会場に来るお客さんが多かった頃も、あったんだけどなあ。まあでも、このフェスの動員が、他のフェスよりも並外れて多いのは、そういう不慣れなお客さんもいっぱい来てくれるフェス、という方向に進んで来たからだしなあ。
ただ、連休明けの日本テレビの『DayDay.』が、「悪天候の中で強行されて、お客さんが大変な目に遭った」みたいなニュアンスで(はっきりとそうは言わないが)報道していて、腹が立った。番組にコメントを出した人が「入場して数分でスニーカーがグシャグシャになった」とか言っていて、「いやいや、スニーカーで来ちゃダメでしょ、こんな天気の日に」と、言いたくなりました。
この日に自分が観たのは以下。全部観たのも一部観たのも含む。
NiziU→東京スカパラダイスオーケストラ→HANA→Hump Back→レミオロメン→フレデリック→あいみょん→四星球
PARK STAGEのトリの四星球は、LOTUS STAGEのトリの、あいみょんの真裏。そういう目に遭いがちなバンドよね。あいみょん観たいけど、俺みたいな奴は四星球に行かねば、と、あいみょんを頭の3曲まで観てから四星球に移動したら、1曲目を「マリーゴールド」で始めていて、大笑いした。
それから、19年ぶりにこのフェスに出た、というレミオロメンは(2025年12月6日に再始動)、「粉雪」「雨上がり」「南風」「さあはじめよう」「3月9日」と、人気曲連発のセットリスト。しびれました。
なお、「さあはじめよう」は、再始動後に発表した新曲2曲のうちの1曲。もう1曲は「100億の承認欲求」で、どちらも3月4日にリリースになったベスト盤『SINGLES BEST+』に収められている。

9月22日(火・祝)18:30 全日本プロレス @ 後楽園ホール

『王道トーナメント』の決勝戦の日。第1試合と第2試合が準決勝=本田竜輝vsザイオンと、青柳優馬vs安齊勇馬で、3・4・5試合目をはさんで、6試合目=メインイベントで、準決勝の勝者同士で決勝戦が行われる。
本田竜輝vsザイオンは、17日のところに書いたような理由で、本田竜輝が勝つだろう、と読んだ。的中した。で、青柳優馬vs安齊勇馬は、ほんとに読めなかった。安齊勇馬、『バチェロレッテ・ジャパン シーズン4』出演でブレイク以降の大人気が今も続いているので、逆に優勝とかベルトとかは、まだ獲らせない方がいい、もっとひっぱるべき、という考え方もできる。でも、安齊ファンのみなさんのことを考えると、せめて決勝までは残った方がいい気もする。一方の青柳優馬は『王道トーナメント』9年連続1回戦負けだったのが、今回ここまで残ったんだし、どうせなら決勝まで残った方が、ドラマがある。結果、青柳優馬が勝って、「おお!」となった。
で、決勝もまた、読めないのだ。本田竜輝は、優勝しても、4年連続で決勝で敗れてもおもしろいので、どっちもあり。でも、去年の秋に免許が期限切れ失効中に交通事故を起こしてしまい、3ヵ月謹慎、復帰後もその負い目を背負い続けている青柳優馬が、ここで優勝する=ファンから本当に許される、という展開も、ドラマチックだ。
ただし、さっき終わった準決勝の問題もある。安齊勇馬が新人の頃のトレーナーは青柳優馬だが、青柳が事故を起こした時のタッグ・パートナーは安齊で、謹慎でもっとも迷惑をかけられたのも安齊、という関係性だった。しかし、準決勝で青柳が勝った後のマイク・パフォーマンスで、安齊が青柳を許して「Wユウマ」タッグが復活し、10月11日仙台サンプラザホールで、斉藤ブラザーズが持っている世界最強タッグのベルトに挑戦を表明する──というドラマが、すでにあったのだ。
うーん、じゃあ、青柳優馬に1日でドラマが2つあるのは多すぎるから、本田竜輝が優勝かなあ。でも「読み」とは別の「自分の希望」としては、青柳優馬に優勝してほしいんだけどなあ。
という気持ちで観戦した。結果、25分33秒の激戦の末、本田竜輝が青柳優馬を下して初優勝。15分すぎたあたりから、もう、声が出っぱなしでした。すごい試合だった。

9月25日(金)19:00 プロレスリングアップタウン @ 新宿FACE

9月いっぱいで閉館する新宿FACE。ここは、2004年1月2日までリキッドルームだった場所であり、その頃はよく行っていたが、FACEになってから初めて行ったのは、つい最近で、今年の4月23日だった(この時です ≫兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第208回[2026年4月後半・真心、GRAPEVINE、サンボ、ARABAKI×2日などの10本を観ました]編)。
プロレスを観る場所としても、とてもいい会場であることを、ようやくその日に知ったので、閉まる前にもう一回行きたかったのと、黒潮TOKYOジャパン(通称イケメン)の団体、プロレスリングアップタウンを一度観てみたかったので、この日のチケットを買った。アップタウンにとっても、最後の新宿FACE大会である。
イケメンのおもしろさを知ったのも全日本プロレスだが、最近、彼は全日のリングに上がっていなくて、観る機会がなかったから、というのもあります。アップタウン所属選手の立花誠吾は、全日のレギュラー状態なのでいつも観ているし、新人の小河彪も、3日前に終わった『王道トーナメント』のシリーズに出場して大活躍、著しく株を上げた。なお、アップタウンの興行は、前もってカードが発表されない。
結果、アップタウン所属の7名(男4人女3人)のほか、堀田祐美子やCIMAや阿部史典など10名が出場、全5試合が行なわれた。が、その5試合目が終わったところで、イケメンが、もう1試合追加する、と宣言。それが、アップタウン全員=7人vsバラモン兄弟、であることが発表された瞬間に、満員の観客が一斉に雨ガッパを出して着る光景、大笑いだった。
このバラモン兄弟、口に含んで吐き出したり、ペットボトルからそのままぶちまけたりと、とにかく水を撒く人たちであり、かつ「水撒きOK」な屋内のプロレス会場は、都内では新宿FACEだけなので、撒かないわけがないのである。なので、みなさん、突然彼らが登場してもいいように、雨具を持参しておられたわけです。
結果、バラモン兄弟はもちろん、アップタウンの7人も水を撒きまくり、もう何がなんだかわからないことになって終わった。私もイケメンのバケツの水を浴びました。

9月26日(土)18:00 ハナレグミ @ 昭和女子大学人見記念講堂

10月~12月に弾き語りのツアー『faraway so close 2026〜ハナレグミwith sweet thing♡〜』を行うハナレグミが、その前にこの日、昭和女子大学人見記念講堂で行った、一夜限りのプレミアム・ライブ。ツアーはギターの石井マサユキとふたりで回るが、この日はそのふたりに、徳澤青弦カルテットの4人が加わる特別編成である。
永積崇ひとりで歌う曲、石井マサユキとふたりの曲、そこに徳澤青弦カルテットが加わって6人編成で奏でられる曲、石井マサユキがはけて5人で演奏する曲、ひとりに戻る曲、ふたりに戻る曲。最近の曲、初期の曲、人の曲のカバー。どれも絶品、どれもすばらしい。
このあとのツアーでは、セットリストを変えるのか、変えないのかは知らないので、曲名には触れずにおきます。ただ、「この感じだと、さすがに今日はあの曲はやらないだろうな」と思った某名曲が後半に歌われて、「うわ!」となったりした、そういう意味でもうれしいライブだった。人見記念講堂の音の良さが、ストリングス編成だといっそう際立つ、という喜びもあったし。
それから、この人、MCがいいんですよね、いつも。適度にゆるく、適度にボケて、熱くなりすぎないし、シリアスにもなりすぎない。それでいながら、とても重要なことを簡潔に、サラッと言葉にする感じに、いつも唸らされる。この日も、そのまま見出しにしたいような金言が、いくつも出ました。

9月29日(火)19:00 hobnob @ 下北沢Flowers Loft

9月いっぱいで終了する、J-WAVEの夕方の帯番組『GRAND MARQUEE』。二〜三回、電話で出演したことがあるので、さびしく思っていたら、9月24日(木)放送の、木曜の特集『TECHNO THURSDAY』の最終回に、電気グルーヴの石野卓球&ピエール瀧が生出演することを知った。なので、おふたりと番組のナビゲーター=タカノシンヤ&Celeina Annのトークを、楽しく聴いた。
で、そのあと、もう一組ゲストが。テクノ・バンドのhobnobが出演し、生でスタジオで2曲ライブをやったのだが、これが、すごくかっこよかったのだ。この番組では1年前にもスタジオライブをやったそうで、そもそもは、彼らが2024年のフジロックの「ROOKIE A GO-GO」に出演したのを、タカノシンヤが観て以来の縁だという。
すみません、バンドの存在を知りませんでした。その年のフジ、俺も行ったし、「ROOKIE A GO-GO」も何組か観たんだけどなあ。逃したんだなあ。
と、知らなかったことを後悔しながら調べたら、おお、29日に下北沢Flowers Loftで、ライブがあるじゃないか。チケットを買って、観に行った。
行って大正解だった。ラジオで聴いた時以上に、もうめちゃくちゃかっこよかったので。
ステージの上には、ドラマーと、マニピュレーターという呼び方でいいのかな、ドラム以外のすべての音を出す担当の人と、VJの3人。そのVJが出す映像は、ステージ上に3つ立ててある、大きめのタブレットと、ステージ全体(メンバー込み)に、映し出される。VJはカメラを持ってメンバーを映したり、手元のタブレットにタッチペンで何かを描いたりもする。マニピュレーターは、スマホを大きく振って音を出す、言ってみれば「スマホのテルミン」的なものを操ったりする。で、ドラムは、超絶に手数が多くて超絶にうまい。
緻密で繊細でシャープなバック・トラックと、豪快で即興性に満ちた3人のパフォーマンスの混ざり具合が、このすさまじいかっこよさのキモなのかな。というようなことを、観ながら考えていたら、あっという間に終わってしまった。時計を見たら30分経っていたが、体感は10分ぐらいだった。
それから。この日のFlowers Loftは、『TIMELESS MAD PARTY Vol.4』というイベントで、hobnobのほかに2組が出演した。自分でトラックを出しながら歌う、トリのMARYNE777という女性アーティストは、Bim Bam Boomのベーシストだということを、あとで知った。Bim Bam Boom、観たことはないが、女王蜂やPUFFY等で叩いているドラマー山口美代子のバンドだということは知っていた。
そして、トップに出たferret noiseという女性アーティスト、この人もひとりでトラック出ししながら、かつ、シンセやベースも弾きながら歌う、というパフォーマンスだったのだが。「あれ?この人、見たことあるような……」と気になり、途中で「あ!」と思い当たり、終わってからスマホで調べて「やっぱり!」となった。
つしまみれで大暴れしながらベースを弾いているやよいさんのソロ・プロジェクトだったのでした。こういう音楽もやっていること自体、知らなかった。おもしろかったです、ニュー・ウェイブ感やテクノ・ポップ感もあって。

  • 兵庫慎司

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    兵庫慎司

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